オリゴDNA・RNA合成サービス

TOP > オリゴDNA・RNA合成サービス > 過去配信DM一覧

オリゴDNA・RNA合成サービス

研究支援サービス

臨床検査サービス

取扱製品

過去配信DM一覧

DNA&RNA合成/PCR関連
製品・サービスのご案内

新型コロナウイルス関連
▶新型コロナウイルス プライマー・プローブ合成
(N&N2プライマー・プローブセット合成/N2プライマー・プローブセット合成/他)
▶新型コロナウイルス陽性コントロールRNA
(NIID対応品/米国CDC対応品)

オリゴDNA・RNA合成サービス
各種修飾オリゴDNA&RNA、一部をご紹介いたします。
▶Hypercool Primer&Probe
▶クリックケミストリー修飾(azide/alkyne/O-propargyl/C8 alkyne/DBCO/BCN 他)
▶リアルタイムPCR・デジタルPCR用プローブ/Double Labeled プローブ
▶アンチセンスオリゴ(s化/2′-MOE-RNA/2′-OMe-RNA/2′-F-RNA)
▶RNA修飾塩基(シュードウリジン/メチルアデノシン/メチルシトシン/アミノプリン他)
▶スペーサー修飾(アルキルリンカー/PEGリンカー/dSpacer 他)
▶エピジェネティック修飾(5-me-dC/5-hm-dC/5-f-dC/5-ca-dC)
▶GalNAc修飾
▶Minor Groove Binder(MGB)修飾
▶Locked nucleic acid(LNA)修飾
▶お持ち込み試薬のラベリング

研究支援サービス
▶qPCR&dPCR用プライマー・プローブ デザイン
(Hypercool Primer&Probeデザイン/通常デザイン)
▶qPCR関連サービス(qPCR定量解析/qPCR用Std.作製/LightCycler®至適化)
▶サンプル調製
(DNA抽出/RNA抽出/cDNA合成/糞便DNA抽出/血液・血漿・血清DNA抽出)
▶シーケンス解析(サンガーシーケンス解析/immune repertoire受託解析)

取扱製品
▶RNA保存溶液「RNA SHIELDER™」/Primer保存溶液「Primer Stabilizer」
▶プライマー&プローブセット
(Hypercool-qMSP PPセット/Cell Free DNA濃度評価用/EBV・CMV PPSセット/その他)
▶各種RNA製品


新型コロナウイルス文献紹介 変異(9)
~英国における新たなSARS-CoV-2変異体~

英国におけるSARS-COV-2の新たなバリアントに関する「脅威評価の概要」をご紹介いたします。

▶英国で観察された複数のスパイクタンパク質変異を伴うSARS-CoV-2変異体の急速な増加

European Centre for Disease Prevention and Control. Rapid increase of a SARS-CoV-2 variant with multiple spike protein mutations observed in the United Kingdom – 20 December 2020. ECDC: Stockholm; 2020.

英国南東部においてCOVID-19症例の急速な増加が確認されており、その大部分が、新しい系統に属したバリアントであることが確認されたと報告しています。この新たなバリアントは、スパイクタンパク質変異(欠失69-70、欠失144、N501Y、A570D、D614G、P681H、T716I、S982A、D1118H)であると述べられています。英国での分析によると、従来の変異体よりもはるかに感染性が高い可能性があるとしていますが、執筆時点(2020年12月19日時点)では重症度が増加している兆候はなく、新しいウイルス変異体が英国外に拡散していることを示す証拠も得られていないとしています。現状においては、拡散を防止・制御するための取り組みが必要であると、筆者は強調しています。

この「脅威評価の概要」の目的は、①新しい変異体に関する現状報告 ②公衆衛生への影響を評価すること ③対応例を提供すること ④更なる調査の必要性を説くことであると主張しています。拡散の可能性、SARS-CoV-2診断への影響、重症度、変異体の再感染の可能性、ワクチンの適合性と有効性への影響などを考慮し、今後とるべき行動が提示されています。

またラボにおいては、「S遺伝子以外をターゲットとしたRT-PCR陽性かつS遺伝子をターゲットとしたRT-PCR陰性」となるケースをピックアップしてスパイクタンパク質変異の可能性のある分離株をまず特定し、次にシーケンスによって問題となる新しい変異体であるかどうかを確認することを推奨しています。


DDSのための自己組織化ナノ材料
~オリゴヌクレオチドの構造や機能の絶妙さ~

自己組織化核酸の進捗により絶妙な構造的特徴を備えた新世代の材料が誕生し、ヌクレオチドベースのナノキャリアや、さらに小さなμmサイズの構造を構築することも可能になっています。ドラッグデリバリー、ナノテクノロジー、材料科学などにおける無限の可能性と、さまざまな分野とのコラボレーションによって、さらに科学的進歩を遂げています。

今回は、「自己組織化ナノ材料」に焦点を当てたレビューをご紹介します。ナノ材料の一つとして、オリゴヌクレオチドにも言及されています。

▶ 薬物送達、組織工学、再生医療、免疫療法などのさまざまな医療用途において、多数の自己組織化ナノ材料が有望視され、益々進化しています。ナノ材料の中でも特にペプチドやオリゴヌクレオチドは、構造的、機械的、物理化学的、生物学的特性を用途に沿った形で持たせることができるので、とても重宝されています。今回ご紹介するレビューでは、DNA、RNA、ペプチドの超分子自己組織化を利用した細胞内送達アプローチについてまとめられています。そして、細胞内送達に関する課題の議論と将来の展望についても示されています。

Kim, Jeonghwan, et al. “Advances in intracellular delivery through supramolecular self-assembly of oligonucleotides and peptides.” Theranostics 9.11 (2019): 3191.


新型コロナウイルス文献紹介 変異(8)
~突然変異が偽陰性をもたらす/ゲノム多様性はまだ限られたものである~

世界的に、新型コロナウイルスが猛威を振るっています。そして日本においても、感染者が増加しているというニュースが飛び交っています。このような中で、ウイルスの突然変異による影響は、常に注視すべき問題であると言えます。

今回ご紹介するのは、新型コロナウイルスの変異が検査結果に偽陰性をもたらす可能性を示唆した論文と、現段階の突然変異が中立突然変異であることを発見したという論文です。

▶ N遺伝子の単一突然変異が原因で、SARS-CoV-2サンプルが非検出となる可能性があります

Ziegler, Katharina, et al. “SARS-CoV-2 samples may escape detection because of a single point mutation in the N gene.” Eurosurveillance 25.39 (2020): 2001650.

RT-PCRは感度が高く、信頼性が高い感染症診断方法であると言われています。しかしながら、アッセイの特異性が高いということはたった1つの変異でさえも見逃さないということであり、言い換えれば僅かな変異の存在が、結果として実質的な感度を損なうことになりかねないということを忘れてはならないと筆者は主張しています。

この文献では、SARS-CoV-2遺伝子の一塩基多型(SNP)が、汎用されているアッセイにおける検出を妨げてしまうことを発見したと報告しています。特にSARS-CoV-2のような伝染性の高いウイルスでは、偽陰性の与える影響は図り知れません。そのため、信頼性の検査を行うには2つの領域をターゲットにする必要があることを強調しています。

▶ SARS-CoV-2の再発性突然変異による伝染性の増加の証拠はありません

van Dorp, Lucy, et al. “No evidence for increased transmissibility from recurrent mutations in SARS-CoV-2.” Nature Communications volume 11, Article number: 5986 (2020).

この研究では、185の突然変異を追跡していますが、SARS-CoV-2の感染力が突然変異により有意に増大したという証拠は見つかっていないとしています。

その代わりに、現在確認されている突然変異の大部分が適応により起こったものではなく、ヒト免疫系によって誘発された中立突然変異であることを発見したことを示しています。ウイルス進化の鍵となる突然変異は、①複製プロセス中のエラー、②宿主内の別ウイルスの存在、③ヒト免疫系の影響の3つの理由によって発生すると言われています。突然変異がウイルスにとって有利なものであるほど受け継がれる可能性が高くなりますが、現段階で中立であるということは、今後さらに突然変異が繰り返される可能性があることを示唆するものだとしています。筆者は、ゲノム多様性が現在もまだ限られたものであるとしており、ここから更に表現型が異なる系統に分岐することを予想しています。


新型コロナウイルス文献紹介 変異(7)~『症状』と変異~

新型コロナウイルスに関連して、『無症状』というワードを耳にすることがあります。特に最近では、このワードに遭遇する頻度が高まっているように感じます。また一方では『重症化』の懸念も変わらず示されています。

今回は、新型コロナウイルスの変異と『症状』について述べられている文献情報をお伝えします。

▶ 複製され続けているSARS-CoV-2変異体は、無症状の個人に由来する

Caccuri, Francesca, et al. “A persistently replicating SARS-CoV-2 variant derived from an asymptomatic individual.” Journal of translational medicine 18.1 (2020): 1-12.

SARS-CoV-2の発生当初に比べ、COVID-19の臨床的特徴は徐々に変化してきています。症状が軽度となるような宿主内・宿主間進化の報告が増えてきており、今流行しているSARS-CoV-2の変異状況や臨床的特徴を的確に把握することが重要であると述べられています。

この研究では、無症状の医療従事者から分離されたSARS-CoV-2 GZ69株において、明らかな細胞変性効果が見られなくても前例のない複製能力を示し、細胞変性株AP66と同じくらいの複製能力が、継代しても医師されていたことを明らかにしています。そして、AP66とは異なる独自の変異がGZ69株に認められたことも報告しています。そして文末では、本研究が将来の研究への道を拓く可能性を示唆しています。

▶ SARS-CoV-2のさまざまな変異は、重症および軽度の転帰と関連している

Nagy, Adam, Sandor Pongor, and Balazs Gyorffy. “Different mutations in SARS-CoV-2 associate with severe and mild outcome.” medRxiv (2020).

SARS-CoV-2は、他のウイルスと変わらず、新しい突然変異を絶えず繰り返しています。このような変異は、ウイルスの特性に多大な影響を与えると言われています。突然変異によって病原性が低下して軽度の症状を引き起こす場合には、ウイルスが拡散する可能性があると述べられています。一方で、より重篤な疾患につながる場合には、注意喚起され、ウイルスが封じ込められる可能性があるとしています。

この研究では、これまで評価が困難だった患者の転帰につながるウイルス変異を特定しています。筆者は、致命的な結果につながるような突然変異を見逃さないことがとても重要であると主張しています。SARS-CoV-2研究において、ウイルスが時間とともに弱くなるか強くなるかということが根幹をなす事項であるとしており、この研究が重要な突然変異を特定するのに役立つ可能性を示唆しています。

(この文献は、20.12.02現在、まだ査読が完了していないものです。)


ASOバイオセンサーチップによる新型コロナウイルスの検出

現在、SARS-CoV-2を検出するためのゴールドスタンダードテストはRT-PCR法です。正確さという点においてはとても優秀な手法ですが、多くの検体を検査するとなると、どうしても時間と手間がかかってしまうと言わざるを得ません。SARS-CoV-2が人々の健康と世界経済に影響を及ぼしている今、コミュニティのSARS-CoV-2伝播を早急に制御する必要があります。

今回ご紹介するのは、迅速かつ低コストで信頼性の高い診断テスト『グラフェン-ssDNA-金ナノ粒子(AuNP)によるSARS-CoV-2の超高感度検出方法』を開発したという文献です。

 

▶ グラフェン-ssDNA-AuNP 表面から生成された電気化学的応答をデジタルモニタリングすることにより、SARS-CoV-2を迅速かつ正確かつ選択的に超高感度検出するという方法論を紹介しています。この電気化学センサーチップを用いることにより、僅か5分以内にSARS-CoV-2を検出できると報告しています。4種のチオール修飾ssDNAプローブを用いてAuNPをキャップし、ウイルスのN遺伝子(ヌクレオカプシドリンタンパク質)領域を選択的に標的としています。2つのN遺伝子を同時に標的としており、こうすることで『変異』にも対応できるよう設計されているとしています。陽性や無症状などの様々な検体を用いてこの電気化学センサーチップの性能を評価したところ、ほぼ100%の精度が得られたことを報告しています。

Alafeef, Maha, et al. “Rapid, Ultrasensitive, and Quantitative Detection of SARS-CoV-2 Using Antisense Oligonucleotides Directed Electrochemical Biosensor Chip.” ACS Nano.

 

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーションには、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

文献に登場したような、5’や3’末端チオール修飾オリゴDNAの合成が可能です。

各種修飾一覧
⇒詳細はこちら


岩手医科大学・西塚哲教授のグループのctDNAに関する論文が
PLOS ONE、Gastroenterologyに掲載されました

岩手医科大学医歯薬総合研究所医療開発研究部門の西塚哲教授のグループの研究成果の論文が、
PLOS ONE、Gastroenterologyに掲載となりましたのでご紹介します。

血液中を流れる患者特有のがん由来DNA(ctDNA)に関する論文で、消化器がんにおけるctDNAのデジタルPCRによる超高感度検査の実用性を世界で初めて示しています。

Noriyuki Sasaki, Takeshi Iwaya, Takehiro Chiba, Masashi Fujita, Zhenlin Ju, Fumitaka Endo, Mizunori Yaegashi, Tsuyoshi Hachiya, Ryo Sugimoto, Tamotsu Sugai, Doris R. Siwak, Lance A. Liotta, Yiling Lu,  Satoshi S. Nishizuka.
“Analysis of mutational and proteomic heterogeneity of gastric cancer suggests an effective pipeline to monitor  post-treatment tumor burden using circulating tumor DNA.” PloS one 15.10 (2020)

⇒詳細はこちら

Takeshi Iwaya, Fumitaka Endo, Fumiaki Takahashi, Takashi Tokino, Yasushi Sasaki, Satoshi S.Nishizuka.
“Frequent Tumor Burden Monitoring of Esophageal Squamous Cell Carcinoma With Circulating Tumor DNA Using Individually Designed  Digital Polymerase Chain Reaction” Gastroenterology (2020)

⇒詳細はこちら

これらの研究のデジタルPCR用のプライマー・プローブには、日本遺伝子研究所のHypercoolテクノロジー™が用いられております。

Hypercool Primer&Probe合成について
⇒詳細はこちら

Hypercool Primer&Probeデザインについて
⇒詳細はこちら

西塚哲教授は、抗がん剤耐性・肝臓再生・システム医学を専門にご尽力されています。

医歯薬総合研究所医療開発研究部門のホームページ
⇒詳細はこちら


新型コロナウイルス文献紹介 変異(6)
ウイルス複製や感染力に与える変異の影響
各国のSARS-CoV-2変異対策とその影響

今回も、新型コロナウイルスの変異に関する二つの文献情報をお伝えします。

▶患者由来のSARS-CoV-2変異は、ウイルス複製動態に影響を与えます
    in vitroでの感染力とin vivoにおける臨床的意義

Yao, Hangping, et al. “Patient-derived SARS-CoV-2 mutations impact viral replication dynamics and infectivity in vitro and with clinical implications in vivo.” Cell Discovery 6.1 (2020): 1-16.

いろんな突然変異が認められていますが、突然変異の結果として起こる機能的特徴はほとんど知られていないと言えます。この研究では、SARS-CoV-2ゲノムで現在発生している突然変異がウイルス複製動態と感染力に劇的な影響を与える可能性があるという直接的な証拠を、ヒト肺癌細胞株Calu-3を含む複数の細胞株について検証した結果として提示しています。変異が血管損傷を通じてウイルスの病原性に影響を与える可能性があることも示唆しており、このようなケースを鑑みると、シーケンシングによって監視するだけでなく詳細に調査する必要があるとしています。自然に発生するSARS-CoV-2変異の機能的特徴は、ウイルスと戦うための戦略を立て、次のパンデミックを防ぐためにウイルスの進化を理解するのに非常に役立つ可能性があると主張しています。

▶ヨーロッパと北アメリカの7か国におけるCovid-19の致死率とウイルス変異対策として行った封鎖の影響

Pachetti, Maria, et al. “Impact of lockdown on Covid-19 case fatality rate and viral mutations spread in 7 countries in Europe and North America.” Journal of Translational Medicine 18.1 (2020): 1-7.

ヨーロッパと北アメリカの7か国で採用されているさまざまなSARS-CoV-2対策が、致死率とウイルス変異の広がりにどのように影響したかを分析した文献です。致死率の算出には、各国の診断用PCR検査能力や陽性症例数などから基準化した因子を用いています。SARS-COV-2対策として厳格な封鎖戦略や幅広いPCR検査を実施し、これがさまざまな国における致死率の低下と相関していたと報告しています。しかし、致死率の低下に伴う特定の突然変異パターンについては確認が必要であり、それらの生物学的重要性は不明であるとしています。


新型コロナウイルス文献紹介
東北大学 加齢研生体防御・小笠原教授のグループの論文がScientific Reportsに掲載されました

東北大学 加齢医学研究所 生体防御学分野 小笠原康悦教授のグループの新型コロナウイルスの論文が、Scientific Reportsに掲載されました。

2020年10月20日公開 オープンアクセス
Masato Kosuge, Emi Furusawa-Nishii, Koyu Ito, Yoshiro Saito & Kouetsu Ogasawara “Point mutation bias in SARS-CoV-2 variants results in increased  ability to stimulate inflammatory responses.” Scientific Reports 10.1 (2020): 1-9.

論文のリンク
⇒詳細はこちら

本研究において、日本遺伝子研究所で合成したssRNAが、細胞刺激に用いられています。

弊社ssRNAのページ
⇒詳細はこちら

NK細胞・T細胞研究の第一人者である小笠原康悦教授は、金属アレルギー研究、腫瘍免疫研究、自己免疫疾患研究にご尽力されています。

東北大学 加齢医学研究所 生体防御学分野のホームページ
⇒詳細はこちら


ASOをカスタマイズ
~薬物動態および薬力学的特性の改善へ向けて~

アンチセンスオリゴヌクレオチド

ASO(アンチセンスオリゴヌクレオチド)は、標的と相補的な配列を有する一本鎖DNAやRNAです。タンパク質への発現を抑制するはたらきを持ちます。
医薬品としての適合性を向上させるため、ASOには様々な核酸修飾が採用されています。

▶今回ご紹介するレビューでは、神経変性疾患に対するASO治療に焦点を当てています。薬物動態および薬力学的特性を改善するための核酸修飾はそれぞれに利点を持っており、単独または組み合わせることで、より有用な治療薬開発へ貢献できる可能性を持っていると述べられています。ASOは用途が非常に広く、カスタマイズ可能な治療ツールであると言えます。

さまざまなタイプのASOとそれらの治療上の使用方法、そして神経変性疾患治療を目的とした新たなASO治療法開発に対する現在の取り組みについて説明されているレビューです。

Scoles, Daniel R., Eric V. Minikel, and Stefan M. Pulst. “Antisense oligonucleotides: a primer.” Neurology Genetics 5.2 (2019): e323.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーションには、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

核酸医薬にとって重要とされる各種修飾が可能です。
・ホスホロチオエート化(sオリゴ)
・2’位修飾挿入(2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)、2′-O-Methyl(2′-OMe)、2′-Fluoro(2′-F)など)
・LNA修飾

アンチセンスオリゴヌクレオチド(ホスホロチオエート化、2’位修飾)

⇒詳細はこちら

LNA修飾オリゴヌクレオチド

⇒詳細はこちら


 

感染研2020/10/16付発表「一般的な会食における集団感染事例について」

国立感染症研究所より、「一般的な会食における集団感染事例について」が、2020年10月16日付で発表されています。

COVID-19集団発生事例が多発している昨今、感染伝播の状況は、誰もが不安に感じる要素であると思います。このような中で「飲酒ではなく食事を目的とした一般的な会食」における集団感染事例を調査したこの発表内容は、非常に興味深く、今後の予防対策の手助けになるものと思います。

国立感染症研究所からの今後の発表にも注目し、興味深いものは、随時お知らせしたいと思います。


新型コロナウイルス 文献紹介1 iSNVを追跡することの重要性
~高感度なSARS-CoV-2検出、疫学調査のために~

高感度なSARS-CoV-2検出を行うため、宿主内と宿主間両方の変異の状況を調査している文献をご紹介します。宿主内におけるSARS-CoV-2ゲノムの多様性を理解することを重視しており、そうすることが検出テストの精度アップにつながると主張しています。

SARS-CoV-2検出の感度は、プライマー・プローブがSARS-CoV-2の多様性をどれだけうまくキャプチャ―できるかで決まり、僅かなミスマッチでも精度の低下につながる可能性があると述べられています。この文献では、SARS-CoV-2のゲノム多様性を適切に評価するためには、一塩基多型(SNP)だけでなく、見落とされがちな宿主内一塩基変異(iSNV)をも考慮する必要があるとしています。iSNVがSNPとして確立される可能性を考えると、iSNVの潜在的な影響は決して軽視することはできず、iSNVが最終的にはSARS-CoV-2検出の感度低下に繋がることを危惧しています。またiSNVを追跡することで、ゲノムの可変領域を予測および回避できる可能性も示唆しています。

SARS-CoV-2の検出に使用されるプローブとプライマーに対するiSNVやSNPの潜在的な影響を分析したところ、この文献では、各国のプライマー・プローブの配列には、272配列のうち263配列に少なくとも1つのSNPまたはiSNVが含まれていることが確認されたと報告しています。SARS-CoV-2ゲノムの多様性の洞察、検出テストの設計、疫学研究のためには、iSNVが含まれていることが確認されたと報告しています。SARS-CoV-2ゲノムの多様性の洞察、検出テストの設計、疫学研究のためには、iSNVを調査することが重要であるということを強調しています。

SARS-CoV-2の隠れたゲノム多様性:qRT-PCR診断と感染への影響

Sapoval, Nicolae, et al. “Hidden genomic diversity of SARS-CoV-2: implications for qRT-PCR diagnostics and transmission.” BioRxiv (2020).

(この文献は、2020.10.20現在、まだ査読が完了していないものです。)


新型コロナウイルス 文献紹介2
COVID-19のリスクが、ネアンデルタ―ル人から継承されている可能性

COVID-19のリスクが、ネアンデルタ―ル人から継承されている可能性を示した文献をご紹介します。

SARS-CoV-2呼吸不全リスクの遺伝子座が最近の研究によって明らかとなり、その領域はネアンデルタ―ル人から継承されたものを含むことが知られていると述べられています。この継承されたハプロタイプは、南アジアで30%、ヨーロッパで8%、アメリカで4%の頻度で発生しており、また逆に、東アジアにおける発生頻度は極めて低いことが示されています。最も頻度が高いのはバングラディッシュで、人口の63%がネアンデルタ―ル人の亜種は、特定の集団におけるCOVID-19リスクの実質的な原因となる可能性があると指摘しています。

一方で、現段階ではネアンデルタ―ル人由来の領域のどのようなメカニズムが重度COVID-19リスクをもたらすのか、このような特徴の影響が現在のコロナウイルスに特有のものであるかどうかは不明であるとしています。これらの疑問が解明されると、ネアンデルタ―ル人に由来したSARS-CoV-2に対する罹患性について、何らかの推測を立てることができるかもしれないと提唱しています。

重度のCOVID-19の主要な遺伝的危険因子は、ネアンデルタ―ル人から受け継がれています

Zeberg, Hugo, and Svante Pääbo. “The major genetic risk factor for severe COVID-19 is inherited from Neanderthals.” Nature (2020): 1-6.

(この文献は、2020.10.20現在、まだ査読が完了していないものです。)


感染研2020/10/2付発表「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)」

国立感染症研究所より、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)COVID-19病原体検査の指針(第1版)」が、2020年10月2日付で公開されています。

この指針では、「COVID-19の検査に関して各種検査法の意義や状況に応じて実施する検査についての考え方を、COVID-19の診療や介護に係わる医療従事者、ならびに検査関係者と共有し、国内のCOVID-19検査が円滑に実施されることを目的とする」としています。検体の種類・採取・保管・輸送から検査の流れ、検査の実施、感染防護について示されています。また、インフルエンザ流行期の検査についても言及しています。

国立感染症研究所からの今後の発表にも注目し、新たな発表があった場合には、随時お知らせしたいと思います。


新型コロナウイルス  文献紹介  変異(5)
~複数ターゲットを検出対象とすることの重要性/変異と地域ごとの症例・死亡率~

▶広く使用されているRT-PCRアッセイに悪影響を与えるSARS-CoV-2のN遺伝子の多型の同定

Vanaerschot, Manu, et al. “Identification of a polymorphism in the N gene of SARS-CoV-2 that adversely impacts detection by a widely-used RT-PCR assay.” bioRxiv (2020).

RT-PCRアッセイでは、複数の遺伝子をターゲットとするのが一般的です。しかしSARS-CoV-2の場合、ターゲットを一つとする傾向にあるようです。単一ターゲットのスクリーニングで十分であるというWHOガイドラインの見解や、米国FDAが緊急使用許可を適用したPCRアッセイうちの36/175は単一ターゲットとしたものであるという現状が、その代表例であると記されています。

この文献では、緊急性が高い、または有病率が高い地域でさえ、SARS-CoV-2をアッセイするときに1つのターゲットに依存することがとても危険であることを、変異という根拠をもって示しています。世界で広く検出対象とされているのはN遺伝子ですが、それだけでは信頼性のある検出結果は得られないとしています。著者らは、少なくとも2つ以上の遺伝子について検出を行うことの重要性を強調しています。この文献ではE遺伝子アッセイも行うことで、正確な結果が得られたと報告しています。

(この文献は、2020.09.29現在、まだ査読が完了していません。)

▶全世界で流行しているSARS-CoV-2ウイルス株のゲノムワイド分析は、異質性に関与している

Islam, M. Rafiul, et al. “Genome-wide analysis of SARS-CoV-2 virus strains circulating worldwide implicates heterogeneity.” Scientific Reports 10.1 (2020): 1-9.

SARS-CoV-2ゲノム全体のさまざまな位置に変異が見られることを、ゲノムアノテーションにより明らかにした文献です。SARS-CoV-2株 2,492件のゲノムシーケンスを包括的に分析したところ、1,516件もの変異が認められたことを報告しています。また、世界中の地域ごとの突然変異の頻度や分布と死亡率の違い、地域や気候による重症度の違いにも言及しています。

パンデミック状況や変異の把握、効果的な制御方法や予防戦略の開発などを行ううえで、この研究で採用したゲノムアノテーションの方法が極めて有望なツールとなり得ると述べられています。またこの研究で得られた結果は、頻繁に起こっている突然変異の1つ1つが生物学的差異につながるかどうかを見極め、様々な症例と致死率との相関を探るにあたり、その展望を開くであろうと期待を懸けています。


新型コロナウイルス・インフルエンザA型・B型
マルチプレックスアッセイ例のご紹介


本年もインフルエンザの流行シーズンが近づきつつあります。

今季は新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時流行の懸念もあるようです。米国CDCでは、感染症の調査監視や研究のために、新型コロナウイルス・インフルエンザA型・B型を同時検出できるアッセイの必要性に対応したマルチプレックスアッセイ例を掲載し、プライマープローブ配列を公開しています。

内部コントロールとしてRNase P を同時測定するアッセイ系となっています。

プライマープローブ配列表

♦ 弊社へご依頼の場合、配列表に記載の通り、プローブのクエンチャーは3’末端にBHQシリーズなどを修飾したものとなります。

♦ 上記修飾種は変更可能です。


『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』
GalNAc-ASO編 ~腎毒性の減衰~

N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)は、アシア口糖タンパク質受容体(ASGPR)と結合する単糖類です。ASGPRは肝細胞に高密度に存在するので、GalNAc修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチド(GalNAc-ASO)は、肝細胞へ向けて効率的にデリバリーされていきます。

肝細胞へのデリバリーツールとして持てはやされているGalNAc。その理由は、ASOの他臓器へのアクセスを減らすことができるからにほかなりません。しかしその一方で、その毒性の懸念をうたう声があることも事実です。例えばASGPRが飽和となった時。GalNAc-ASOが生体内で過剰となった時。腎臓へと蓄積され、腎毒性を引き起こす可能性はあるのでしょうか。

今回は、GalNAc-ASOの腎毒性の可能性を調査している文献をご紹介します。

▶ ASOにGalNAc修飾することで、腎毒性の可能性が改善されたと報告しています。文献によると、生体内分布上のメリットだけでなく、GalNAc-ASOが腎毒性を低下させるということも確認されたとしています。また別の文献による報告から、GalNAc-siRNAをラットとサルの両方に対して高用量投与したときにも、腎毒性の組織病理学的徴候を引き起こさなかったとの記述もあります。GalNAcコンジュゲートの持つ好ましい安全性プロファイルから、オリゴヌクレオチドをベースとしたさまざまなターゲティングアプローチへの理解をさらに深める価値を見出している文献です。

Sewing, Sabine, et al. “GalNAc Conjugation Attenuates the Cytotoxicity of Antisense Oligonucleotide Drugs in Renal Tubular Cells.” Molecular Therapy-Nucleic Acids 14 (2019): 67-79.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

GalNAcをオリゴヌクレオチドにラベルすることができます。弊社で化学合成する際には、一価のGalNAcをホスホジエステル結合で連なるように繋げた構造となります。下図は三価の場合の構造です。

また、検出プローブやキャプチャプローブとして文献に登場している、DNAへのDIG修飾やビオチン修飾も承ります。

アンチセンスオリゴヌクレオチド
⇒詳細はこちら
siRNA
⇒詳細はこちら
miRNA、DNA・RNAキメラ
⇒詳細はこちら
GalNAc修飾オリゴヌクレオチド
⇒詳細はこちら


新型コロナウイルス 文献紹介
無症状による弊害~感染者の約40%~45%もの人が無症状~

 

SARS-CoV-2感染者の約40%~45%もの人が無症状である可能性を示唆したナラティブレビューをご紹介します。

「感染しているが症状がない」ということを楽観的に捉えることは大変危険であり、必ずしも「害がない」ということを意味するとは限らないのだと記されています。無症状ゆえに引き起こされる弊害について、次の2点を挙げています。1つは、無症状であっても感染は成立しているということ。そのため、肺異常と関連している可能性があるということです。そしてもう一つは、無症状の人がサイレント伝播を引き起こし、パンデミックの重要な鍵を握る可能性に対する懸念です。このレビューでは、世界中「無症状」に関し、様々なコホートについてまとめられています。しかしながら、無症状の人と単に発症前の人とを区別することがとても難しいので、「パンデミックが無症状の人を原因として引き起こされている」と単純に言い切れるものではないということも強調しています。あくまでも「重要な要因で引き起こされている」と単純に言い切れるものではないということも強調しています。あくまでも「重要な要因である可能性」を示唆しており、この課題に対処するには、医療行為と公衆衛生対策を修正する必要があるだろうと述べられています。

無症状のSARS-CoV-2感染の流行についてのナラティブレビュー

Oran, Daniel P., and Eric J. Topol. “Prevalence of Asymptomatic SARS-CoV-2 Infection: A Narrative Review.” Annals of Internal Medicine (2020).

新型コロナウイルス 文献紹介
~SYBR-greenを用いたマルチプレックスRT-PCR~

スピーディかつ感度の高いSARS-CoV-2検出方法を開発したという文献をご紹介します。

この文献ではSYBR-greenを用いたマルチプレックスPCRベースの方法を採用しており、RdRP、N、E、S-geneを対象にしたプライマーをデザインしています。筆者らは、デザインしたプライマー配列の至適化の重要性を説いています。それは、彼らが以前に発表したプライマー配列に誤検出の可能性が見つかったことに起因しています。そのため、筆者らは配列の至適化を徹底しています。配列デザインと至適化の方法についての詳しいガイドラインを作成し、3つの重要なステップに分けて説明しています。

SARS-CoV-2(COVID-19)のPCRとリアルタイムPCRを使用したプライマーセットと検出プロトコルの最適化

Park, Myungsun, et al. “Optimization of primer sets and detection protocols for SARS-CoV-2 of coronavirus disease 2019 (COVID-19) using PCR and real-time PCR.” Experimental & molecular medicine 52.6 (2020): 963-977.


新型コロナウイルス 論文紹介 変異(4)
~変異と感染力・重症度~

SARS-CoV-2のORF8領域の382ヌクレオチド欠失(Δ382)に関するコホート研究レポートと、D614G変異型による感染力増大に関する文献をご紹介します。前者文献によると、Δ382変異はD614G変異には関連がないものと記されていますが、これらの変異に関する記載内容は、それぞれに大変興味深い内容となっています。

▶SARS-CoV-2ゲノムの主要な欠失が感染の重症度と炎症反応に及ぼす影響: 観察コホート研究

Young, Barnaby E., et al. “Effects of a major deletion in the SARS-CoV-2 genome on the severity of infection and the inflammatory response: an observational cohort study.” The Lancet (2020).

新型コロナウイルス変異のホットスポットであるORF8領域に見られる382ヌクレオチド欠失(Δ382)が、シンガポールの公立病院7施設において確認されたと記されています。文献では、この欠失がSARS-CoV-2感染の臨床像に及ぼす影響を調査しています。

筆者らは、野生型に比べてΔ382変異型の方が、酸素吸入を必要とする低酸素症の発症率が低かったと報告しています。文献によると、SARS-CoV-2のΔ382変異型は、野生型によって引き起こされる感染症に比べて穏やかである傾向があり、感染症の急性期中のサイトカイン放出はそれほど顕著ではないとしています。この欠失で観察された臨床効果が、治療法やワクチンの開発に影響を与える可能性を示唆しています。

▶SARS-CoV-2スパイクの変化の追跡: D614GがCOVID-19ウイルスの感染力を増加させる証拠を示す

Korber, B., et al. “Tracking changes in SARS-CoV-2 Spike: evidence that D614G increases infectivity of the COVID-19 virus.” Cell (2020).

SARS-CoV-2スパイクタンパク質の変異型D614Gは、SARS-CoV-2のメカニズムを理解するための重要な変異であると言えます。この文献では、変異型の特徴、D614との違いについて追及しています。流行した地域や疾患の重症度、ウイルス量、死亡率などの関連性を調査しており、この調査結果は、スパイク変異の継続的な監視、ワクチンや免疫療法の開発をサポートするものであると述べられています。一方で、実験が自然伝播を忠実に再現できているか定かではないこと、感染症と伝播性は必ずしも同義であるとは限らないこと、D614G変異が感染者数増につながったかどうかを判断する材料がまだ十分とは言えないことなど、さらに実験を重ねる必要があることも付け加えられています。


新型コロナウイルス 論文紹介~SARS-CoV-2検出方法~

今回は、SARS-CoV2の検出方法を独自に構築したという文献をご紹介いたします。

▶ SARS-CoV-2の検出を目的とした自動分析のための、ワンステップ、ワンチューブのリアルタイムRT-PCRベースのアッセイ

Dharavath, Bhasker, et al. “A one-step, one-tube real-time RT-PCR based assay with an automated analysis for detection of SARS-CoV-2.” Heliyon 6.7 (2020): e04405.

SARS-CoV-2検出を目的とした、TaqManプローブを用いたマルチプレックスリアルタイムOne-Step RT-PCRアッセイを開発したという文献です。この研究では臨床サンプルを実際に使用し、診断感度の高さとその特異性を実証しています。現状ではワクチンや治療薬などの有効な手段がまだ開発途中であるため、隔離によってウイルス蔓延を抑制するよりも、早期診断できることが感染を減らす最も重要な手段であると述べられています。SARS-CoV-2の臨床研究管理を行う上でこのアッセイは広く評価される可能性があり、さらに診断施設を設置する際にも有用なアッセイとなるであろうと、その重要性を強調しています。

▶ 細胞内外SARS-CoV-2 RNAの検出のための、最も効果的なqRT-PCRアプローチ

Toptan, Tuna, et al. “Optimized qRT-PCR approach for the detection of intra-and extra-cellular SARS-CoV-2 RNAs.” International journal of molecular sciences 21.12 (2020): 4396.

マルチステップqRT-PCRはSARS-CoV-2の検出におけるゴールドスタンダードであり、現状においてWHOやCDCなどが推奨するアッセイです。このアッセイでは、複数のプライマーとプローブのペアを使用します。これに対し、この文献で紹介されているのは、SYBR-greenを使用するM-gene qRT-PCRアプローチです。この研究によれば、E-gene PCRを採用しているWHOプロトコルを使用した際に生じる問題点を、この新たなアプローチによって解消できる可能性があるとしています。EおよびRdRP-geneベースのプロトコルに替わる、高感度と特異性の両方を実現できる対費用効果の高い手段となり得ること、そして、手間や結果の解釈の複雑化、試薬・人員・機器不足など、直面する問題までをも解決するものであることが述べられています。


新型コロナウイルス 論文紹介 変異(3)~高病原性ウイルス出現の可能性/疫学調査~

世界的に人間の健康を脅かしている新型コロナウイルス。今回も、新型コロナウイルスの変異に関する文献情報をお伝えしたいと思います。
今回ご紹介するのは、SARS-CoV-2のある高病原性ウイルスに見られた特徴を報告した文献と、SNPによってクラスター化されたSARS-CoV-2の疫学調査を行った文献です。
いずれの文献も現時点ではまだ査読の完了していないものですが、大変興味深い報告内容となっています。
予測し得ない事態を乗り越えるためにも、今後も、新しい報告に注目していきたいものです。

SARS-CoV-2 ORF3bは強力なインターフェロンアンタゴニストであり、その活性は自然発生した伸長変異体によってさらに増加する
Konno, Yoriyuki, et al. “SARS-CoV-2 ORF3b is a potent interferon antagonist whose activity is further increased by a naturally occurring elongation variant.” bioRxiv (2020).

この文献は、SARS-CoV-2のORF3bが、インターフェロンの働きを阻害することを示しています。さらに、重度のCOVID-19症例2例から分離されたORF3bのリーディングフレームがより長いことが明らかとなり、インターフェロンへのより強力な抑制が確認されたと報告しています。
このような拡張型ORF3bと、高病原性を持つSARS-CoV-2準種の出現とのあいだに何らかの関わりが見出されることで、SARS-CoV-2の高病原性ウイルスの出現を監視する手がかりとなる可能性を示唆しています。

▶世界中のCOVID-19株における、ゲノムワイドなSNP分析により明らかにされた変異対立遺伝子の急速な広がり
Zhu, Zhenglin, et al. “Rapid spread of mutant alleles in worldwide COVID-19 strains revealed by genome-wide SNP analysis.” (2020).

この文献は、ここ最近で急激に変化が見られたCOVID-19の一塩基多型(SNP)対立遺伝子について報告しています。ウイルスが最初に報告されてからわずか2か月の間に、COVID-19のタンパク質コード領域で100を超える置換部位が同定されていると報告されております。少し前には、一塩基多型(SNP)によって分類される2つのサブタイプ(LおよびS)に進化したことが報告され、様々な予測がなされました。その後より多くのCOVID-19ゲノムが配列決定されたことで、SNPをリンケージグループにクラスター化し、世界の地域分布、症例分析、致死率をはじめとした様々な相関関係分析、進化パターンの分析などの疫学調査を実施しています。導き出されたデータから、COVID-19の地域による致死率の違いについて説明がなされ、今後の疫学調査や疾病管理に役立つであろうと展望しています。


もう一つご紹介する論文はニューヨーク市におけるインフルエンザ様症状の監視と配列決定を実施することにより、SARS-CoV-2の地域感染を特徴づけしたこと、および感染の地理的起源を特定したことが報告され、アウトブレイク前に、医療機関と提携して、配列決定機能とキャパシティ―を備えた監視システムを確立することが、迅速な公衆衛生対応に重要であることが述べられています。

地域ベースのSARS-CoV-2感染の検出と遺伝的特性-2020年、ニューヨーク市
Bushman, Dena, et al. “Detection and Genetic Characterization of Community-Based SARS-CoV-2 Infections—New York City, March 2020.” Morbidity and Mortality Weekly Report 69.28 (2020): 918.

また、このレポートでは、最大5人のサンプルをプールしたものに対して検査すると、ウイルス量の少ない陽性サンプルが希釈されて、偽陰性の結果をもたらす可能性があることが報告されています。


新型コロナウイルス 論文紹介 変異(2)~変異とPCRアッセイの懸念事項~

現状における日本のSARS-CoV-2検出には、主に下水道由来検体、場合により鼻咽頭ぬぐい液をサンプルとしたRT-qPCRが主流となっています。SARS-CoV-2遺伝子の塩基配列に変異が起こり続けることによるPCR検査結果への影響は、常に念頭に置いておかなければならない懸念事項であると考えられております。

今回も、新型コロナウイルスの変異に関する二つの文献情報をお伝えしたいと思います。

▶SARS-CoV-2進化のRT-qPCR診断アッセイ感度に対する影響
Osório, Nuno Sampaio, and Margarida Correia-Neves. “Implication of SARS-CoV-2 evolution in the sensitivity of RT-qPCR diagnostic assays.” The Lancet. Infectious Diseases (2020).

インフルエンザウイルスよりも低い確率ではあるものの、SARS-CoV-2でも変異が起こっており、変異によってプライマーとサンプルのミスマッチが引き起こされる可能性は否めません。各国のプライマーを見ると、79%のプライマー(33配列のうち26配列)に何らかの変異が認められたと報告しています。常に最新の情報と照らし合わせながら、アッセイで使用するプライマー・プローブの最適化を継続的に行う必要があるということを、この文献では強調しています。

▶ルーチンのnested RT-PCRと次に行うDNAシーケンスによる、細胞成分中のSARS-CoV-2検出
Sin Hang Lee. “Testing for SARS-CoV-2 in cellular components by routine nested RT-PCR followed by DNA sequencing“ International Journal of Geriatrics and Rehabilitation 2(1):69- 96, July 17, 2020.

偽陰性および偽陽性を生み出さないためには、正確な検査を行うことは極めて重要です。この文献では、RNAサンプル調製時の偽陰性の数を減らすための工夫、検出感度を高めるためにnested RT-PCRを使用するルーチンのプロトコル、およびアンプリコンについて直接シーケンスを行うことで偽陽性がないことを確認するプロトコルを構築したことを報告しています。加えて、米国CDCのRT-qPCRキットを用いて検査した20のサンプルから、このプロトコルで2つの偽陰性と3つの偽陽性が見つかったことが報告されています。企業が自粛状況から通常運用に戻る際の誤報を回避するため、また、不必要なパニックを起こして経済への悪影響を及ぼさないため、偽陽性がないことを確認する作業は重要であると筆者は述べています。


新型コロナウイルスの変異①~プライマー・プローブとのミスマッチの評価~

RNAウイルスは、変異を起こしやすいと言われています。現在、世界で猛威を振るう新型コロナウイルスも、RNAウイルスの一つです。新型コロナウイルスには、既に多くの変異が見られると言います。そこで、各国で情報公開されているプライマー・プローブを用いてRT-PCRを実施し、採用する領域の変異に関して評価を行なった文献をご紹介いたします。日本遺伝子研究所では、変異に関する文献情報を、今後も引き続きお伝えしたいと思います。

▶SARS-CoV-2リアルタイムRT-PCRのターゲット評価を目的としたナノポア全ゲノムシーケンシングを使用したnsp1遺伝子の同定

Chan, Wan‐Mui, et al. “Identification of nsp1 gene as the target of SARS‐CoV‐2 real‐time RT‐PCR using nanopore whole genome sequencing.” Journal of Medical Virology (2020).

E遺伝子・N遺伝子より5’側で変異が低頻度と考えられるnsp1遺伝子対象のプライマー・プローブを開発しています。感度はE・N遺伝子アッセイと同等で、このアッセイを追加することにより偽陰性を回避できると述べています。なお、この研究ではヨーロッパとアメリカで見られる系統タイプを含んでいないようです。

▶診断用PCRアッセイにおけるコロナウイルスSARS-CoV-2ゲノム間のミスマッチの存在の評価

Khan, Kashif Aziz, and Peter Cheung. “Presence of mismatches between diagnostic PCR assays and coronavirus SARS-CoV-2 genome.” Royal Society Open Science 7.6 (2020): 200636.

WHOのWEBサイトに公開の米国、日本、ドイツなどで開発された7つのPCRアッセイとGISAID公開のSARS-CoV-2配列とのミスマッチを評価しています。7つアッセイプライマーで観察されたミスマッチのほとんどは3’末端付近ではないため許容される可能性があることを述べていますが、設計領域の配列変動を定期的に検証することにより、アッセイを最新に保つ必要性を強調しています。また、この研究に含まれる配列の大部分はヨーロッパと北アメリカに由来し、アフリカや中南米が少ないことが懸念されます。


Gapmer型PS-ASOのアンチセンス効果

今回は、Gapmer型のアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)に関する文献をご紹介します。

Gapmer型PS-ASOは、配列中央部分にDNA鎖5~10merのgap領域と、その両端2~5merのwing領域を配し、全塩基をホスホロチオエート(PS、Sオリゴ)化したオリゴヌクレオチドです。
wing領域にリボース2’位修飾やLNAを導入することで、ヌクレアーゼ耐性をアップさせ、標的RNAとの配列結合を強固にすることができます。また、配列中央に位置するgap領域はRNase H による認識を受け、標的となるRNAの分解を引き起こします。Gapmer型 PS-ASOは、領域ごとにそれぞれの機能を担持しながら高いアンチセンス効果を発揮することができる、非常に優れたASOであると言えます。

文献では、Gapmer型PS-ASOの注意点を挙げています。部分的に相補な意図しない部位に結合することにより、オフターゲット効果を引き起こしてしまうことも多々あると言います。ところが、このような相補配列に依存したオフターゲット効果は、予測可能なものであると述べられています。文献では、LNA-Gapmer型PS-ASOを用いて、意図するターゲティングと意図しないターゲティングの効果を分離して評価しています。この意図しない効果の特定と回避が極めて重要であると指摘しています。

Hagedorn, Peter H., et al. “Identifying and avoiding off-target effects of RNase H-dependent antisense oligonucleotides in mice.” Nucleic acids research 46.11 (2018): 5366-5380.


そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

ご紹介した文献に登場したような『Gapmer型PS-ASO』の合成を承ります。
・S化結合(ホスホロチオエート結合)
・wing領域へのリボース2’位修飾挿入
(2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)、2′-O-Methyl(2′-OMe)、2′-Fluoro(2′-F))
・wing領域へのlocked nucleic acid(LNA)導入

アンチセンスオリゴヌクレオチド(ホスホロチオエート結合、2’位修飾)
⇒詳細はこちら

LNA修飾オリゴヌクレオチド
⇒詳細はこちら


新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブ

国立感染症研究所のwebサイトでは、『2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル~2020/06/02更新版~』が公開されています。検体採取~抽出~RT-qPCRの各過程は、使用する試薬やキットに依存してしまうようなステップもあり、ケースバイケースとなる部分もあるようです。検体の種類や手技方法は単純にひとつではありません。それぞれの手段のメリット・デメリットをきちんと把握し、合目的的な選択をすることが重要であるようです。新型コロナウイルス検出における検体の種類やRNA抽出等の手技方法について、いくつかの文献をご紹介したいと思います。

RT-qPCRを用いたSARS-CoV-2テスト用の「ドライスワブ使用、抽出不要」なバックアッププロトコル
Srivatsan, Sanjay, et al. “Preliminary support for a “dry swab, extraction free” protocol for SARS-CoV-2 testing via RT-qPCR.” bioRxiv (2020).

RT-qPCRによるCOVID-19検出のための5分で可能なRNA調製法
Ladha, Alim, et al. “A 5-min RNA preparation method for COVID-19 detection with RT-qPCR.” medRxiv (2020).

SARS-CoV-2の検出のための非侵襲的標本である唾液について
Williams, Eloise, et al. “Saliva as a non-invasive specimen for detection of SARS-CoV-2.” Journal of Clinical Microbiology (2020).

鼻咽頭スワブと唾液におけるSARS-CoV-2検出の比較
Iwasaki, Sumio, et al. “Comparison of SARS-CoV-2 detection in nasopharyngeal swab and saliva.” Journal of Infection (2020).

唾液は、鼻咽頭スワブよりもCOVID-19患者のSARS-CoV-2検出の感度が高い
Wyllie, Anne Louise, et al. “Saliva is more sensitive for SARS-CoV-2 detection in COVID-19 patients than nasopharyngeal swabs.” Medrxiv (2020).


日本遺伝子研究所では、
各種『新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブ』の合成品を提供しております。

▶国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」に掲載のリアルタイムOne-Step RT-PCRに対応した新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブ合成、Two-Step RT-PCR法に対応した新型コロナウイルス検出用プライマー合成を承ります。

▶米国疾病予防管理センター(CDC)の「Research Use Only 2019-Novel Coronavirus (2019-nCoV) Real-time RT-PCR Primers and Probes」に掲載のリアルタイムOne-Step RT-PCRに対応した新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブ合成を承ります。

▶全てのプローブは、マルチプレックス反応用に修飾種を変更できます。どちらか片方のプローブ修飾をHEX-BHQ1やCy5-BHQ3などに変更することで、2種/1well測定が可能となります。


新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブセット合成
『N2セットのみ』『Mixtureサービス』ご提供しております。


日本遺伝子研究所の『新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出用プライマー・プローブセット合成』は・・・

▶リアルタイムOne-Step RT-PCR法用です。
▶国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」に則ったカスタム合成サービスです。
▶国立感染症研究所の反応スキームを用いた場合、1セットで500反応できます。
▶N_Sarbeco_F1&R1&P1(Nセット)、NIID_2019-nCOV_N_F2&R2&P2(N2セット)は国立感染症研究所のプライマー・プローブ配列で、プローブはFAM-BHQ1修飾です。

『N2セットのみ』
新型コロナウイルス検出用N2プライマー・プローブセット合成

従来のN&N2セット合成より、「N2セット」のみでのご提供も開始いたします。

国立感染症研究所発行「新型コロナウイルス検査法の運用についてのガイドライン第3版」では、やむを得ない場合に限り、N2セットのPCRのみを実施する運用例も掲載されています。
このような場合には、本セット合成が大変便利です。

『Mixtureサービス』
新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブセット合成 Mixtureサービス

あらかじめセットのプライマー・プローブを混合した「Mixtureサービス」も開始いたします。
「新型コロナウイルス検出用N&N2プライマー・プローブセット合成」「新型コロナウイルス検出用N2プライマー・プローブセット合成」について、オプションでMixtureサービスを承ります。Mixtureサービスには追加料金は発生しません。

●国立感染症研究所のマニュアルに則ったリアルタイムRT-PCR 20μL の系に、Mixtureを2μL投入する仕様です。
●100反応分ずつを5本のチューブに分注してお届けします。そのため、分注の手間や品質劣化のリスクが大幅に減少するので、無駄がなく合理的です。

プライマー・プローブセット合成 ラインナップ

・新型コロナウイルス検出用 N&N2プライマー・プローブセット合成 500反応/1セット ¥50,000(税抜き)
NEW!・新型コロナウイルス検出用N2プライマー・プローブセット合成 500反応/1セット ¥25,000(税抜き)

新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブセット合成
⇒詳細はこちら


セット合成以外にも様々なニーズにお応えしております。
新型コロナウイルス検出用プローブの蛍光色素変更
―2種/1well反応用―


新型コロナウイルス検出用プローブ
蛍光を変更することができます。

1wellで両方のセットが測定できるため、処理能力が格段にアップします。

国立感染症研究所のマニュアルでは、NセットN2セットの両方共にFAM-BHQ1修飾となっていますが、
NセットもしくはN2セット片方のプローブ修飾をHEX-BHQ1やCy5-BHQ3等に変更することで、
マルチプレックス反応に対応することができます。


新型コロナウイルス陽性コントロールRNA 2種/1セット

国立感染症研究所推奨のリアルタイムOne-Step RT-PCR「Nセット・N2セット」2種に使用できるssRNA陽性コントロールのセットです。
105copies/μLに正確に濃度調製され、凍結融解回数および温度が管理されています。
コントロールRNAはRNA安定化試薬RNA Shielderにより安定化されています。
リアルタイムOne-Step RT-PCRで品質管理されています。
正確性と安定性が高く精度管理に最適です。

【オプション】
より高濃度領域の直線性を確認されたいお客様やご自身で濃度調製管理されたいお客様のために、オプションで高濃度(107copies/μL,100μL)のものをご用意いたします。
ご相談ください。
※濃度調製、凍結融解回数および温度等の管理はお客様ご自身でお願いいたします。

リアルタイムOne-step RT-PCR法によるQCデータ
弊社新型コロナウイルス検出用プライマー・プローブセット合成を使用し、反応しております。


Tapestationによるエレクトロフェログラム

新型コロナウイルス関連サービス

▶PCR法による新型コロナウイルス(nCoV)検出用プライマー&プローブ継続して提供中

セット合成、単品合成、いずれも提供しております。
⇒詳細はこちら

▶リアルタイムOne-Step RT-PCR法に対応した新型コロナウイルス(nCoV)陽性コントロールの販売提供中
⇒詳細はこちら

どちらとも現行の国立感染症研究所発行「病原体検出マニュアル」に則って使用できるものです。


ナノ材料としてのDNAに注目

遺伝情報のキャリアとして知られるDNA。しかしDNAは、これとは異なる側面も持っています。
非生物学的な視点でDNAを捉え、DNAならではの振る舞いに注目すると、また違った活用方法が見えてくるのではないでしょうか。
ナノテクノロジー分野では、2次元、3次元の構造体のビルディングブロックとして、また動力学的な機能を持たせるためのナノ材料として、DNAは活用されています。

▶今回ご紹介するレビューでは、DNAを用いた分子エレクトロニクスにおける近年の技術概要、課題、将来のビジョンについて記載されています。
DNAは、配列に依存した動向の他にも、構造体構築、金属イオンや小分子との強い相互作用、スピン効果など、他の分子では不可能な多くのユニークな特性を備えており、ナノスケールのデバイスやバイオセンターの設計、製造に前例のないパフォーマンスをもたらすと述べられています。

しかし一方で、課題が残されていることも示唆されており、DNA構造の完全制御、DNAの機能的特性に関するさらなる調査、そしてDNA改変の余地がまだあるとの指摘もあります。
寿命が長く安定性の高いDNA分子デバイス構築や小型化と大量生産に向け、克服すべき多くのハードルを乗り越え、実用化へと日に日に進化していくだろうとの前向きな展望が示されています。

Wang, Kun. “DNA-based single-molecule electronics: from concept to function.” Journal of functional biomaterials 9.1 (2018): 8.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

構造改変のためのDNA修飾
LNA
MGB
Hypercoolテクノロジー™(5mC、2aA)
ユニバーサル塩基(5-nitroindole、dP、dK)
メチル化
イノシン化

機能付加のためのDNA修飾
チオール化、マレイミド化
アミノ化
金属イオン導入
酸化還元修飾(メチレンブルー、フェロセン)
クリックケミストリー修飾(アルキン、アジド)
光架橋修飾(ソラーレン、アゾベンゼン)
チオ修飾(6-thio-dG、4-thio-dU、4-thio-dT)
共重合架橋修飾(メタクリレート)
TEMPOスピン修飾

その他、記載のない修飾種についても、是非ご相談ください。


新型コロナウイルス検出用プライマー&プローブ(PCR法)のご案内

新型コロナウイルス検出用のリアルタイムRT-PCRでは2ヶ所の領域を測定するため、1サンプルあたり2つのtube/wellを必要としました。
日本遺伝子研究所では、この2つの領域のプローブに異なる蛍光色素を用いることにより、2つのPCRを1本で実施することを可能にしました。
1サンプルあたり1tube/well測定で、処理能力(キャパシティー)を単純に倍増させることが可能です。

▶蛍光色素を変更したプローブを提供します。

国立感染症研究所推奨のNセット、N2セットのプライマーやプローブ配列です。増量合成も承ります。
Nセット用プローブと、N2セット用プローブは異なる蛍光色素をご指定ください。

※リアルタイムOne-Step RT-PCR法用のプライマーやプローブ配列です。増量合成も承ります。
 配列は国立感染症研究所の情報をご参照ください。
※単品の保証量は最低保証量です。増量合成も可能です。お問い合わせください。
※プライマーはOPCグレード、プローブはHPLCグレードの場合の価格です。
※価格に消費税は含まれておりません。
※乾燥品、水溶液品のどちらでも承ります。原則、水溶液品の濃度は100μMとなりますが、ご指定濃度を承ることもできますので、その場合にはお申し付けください。

▶弊社の陽性コントロールRNA 1tube/well 検証データ

使用プローブ: Nセット用 HEX-BHQ修飾、N2セット用FAM-BHQ修飾
使用MMX: Takara,One Step PrimeScript Ⅲ RT-qPCR Mix(RR600S)


ご注文の際には、製品送付先(所属、担当者名)、連絡先Tel、FAX、試薬取引業者名等の必要な情報をご明記いただけますようお願い申し上げます。


新型コロナウイルス検出用プライマー&プローブ(PCR法)

日本遺伝子研究所では、リアルタイム One-Step RT-PCR法に対応した新型コロナウイルス(nCoV)検出用プライマー&プローブをご提供しています。

▶セット合成
6種セット合成・・・500反応分/1セット ¥50,000

※500反応分とは、国立感染症研究所の反応マニュアルを用いた場合の反応数となります。
※リアルタイムOne-Step RT-PCR法に対応したN_Sarbeco_F1&R1&P1、NIID_2019-nCOV_N_F2&R2&P2の計6種のプライマー&プローブのセットです。配列は国立感染症研究所の情報をご参照ください。
※水溶液(濃度100μM)での納品となります。
※価格に消費税は含まれておりません。

▶単品合成
6種のうち、必要なプライマーやプローブのみを単品でもご注文いただけます。もちろん6種すべてを合成することも可能です。増量合成も承ります。


※リアルタイムOne-Step RT-PCR法用のプライマーやプローブです。
 配列は国立感染症研究所の情報をご参照ください。
※単品の保証量は最低保証量です。増量合成も可能です。お問い合わせください。
※プライマーはOPCグレード、プローブはHPLCグレードの場合の価格です。
※価格に消費税は含まれておりません。
※乾燥品、水溶液品のどちらでも承ります。原則、水溶液品の濃度は100μMとなりますが、ご指定濃度を承ることもできますので、その場合にはお申し付けください。

ご注文の際には、製品送付先(所属、担当者名)、連絡先Tel、FAX、試薬取引業者名等の必要な情報をご明記いただけますようお願い申し上げます。

また、Two-Step RT-PCR法に対応した新型コロナウイルス(nCoV)検出用プライマーの合成も承ります。プライマー全12種すべて、または必要なプライマーのみのご注文も可能です。配列は国立感染症研究所の情報をご参照ください。


『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』
『マレイミド-オリゴヌクレオチド』を用いたタンパク質修飾 編

『マレイミドオリゴヌクレオチド』を用いたタンパク質修飾のアプローチ

マレイミド基は、チオール基(-SH)との求核付加(マイケル付加)による結合を目的とした活性基の一つで、結合リンカーとして広く用いられています。

従来行われてきたオリゴヌクレオチドへのマレイミド基付加反応は二官能性試薬を用いる方法でした。この方法は長時間を要し、反応効率もさほど高くありません。日本遺伝子研究所では、保護されたマレイミド誘導体をオリゴヌクレオチド固相合成中に結合させるため、一般的な方法におけるマレイミド結合の欠点を補うことができます。

▶デリバリー戦略⑦
~マレイミド-オリゴヌクレオチドを用いてアルブミン修飾~

今回は、マレイミド修飾したオリゴヌクレオチドとアルブミンとコンジュゲートさせるというDDSアプローチに関する文献をご紹介します。血清中に最も多く含まれるヒト血清アルブミンは長期血液循環特性を持つため、薬物半減期を延長させるためのデリバリーツールとして有用であると言います。

34位のアルブミンシスティン(cys34)に存在する遊離チオールにマレイミド修飾したオリゴヌクレオチドをコンジュゲートし、その後相補鎖をアニールさせて二本鎖としています。この方法を採用するとき、アニール前のオリゴヌクレオチド末端は3か所がフリーの状態になるので、ここに核酸アプタマーや狙った官能基をロードさせることもできます。そうすることで目的とする機能性を追加することができるので、多様性のあるフレームワークとして極めて有望であると筆者は捉えています。

Kuhlmann, Matthias, et al. “An albumin-oligonucleotide assembly for potential combinatorial drug delivery and half-life extension applications.” Molecular Therapy-Nucleic Acids 9 (2017): 284-293.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

オリゴヌクレオチドの5’末端へマレイミド修飾を承ります。マレイミド基が保護された状態が最も安定なため、この状態でのお受け取りとなります(乾燥品での納品)。この場合、ご使用の直前に保護基を除去してご使用ください。


アンチセンスオリゴヌクレオチド 核酸医薬の臨床応用への課題

核酸医薬は、さまざまな難治性疾患やがんの治療薬となり得るため、その臨床応用に大きな期待が寄せられています。
しかしながら、酵素や免疫機構による代謝および細胞膜透過性の低さなど、多くのケースにおいて実用化へはまだ多くの壁が立ちはだかっていると言えます。
そこで注目したいのが、オリゴヌクレオチドの化学修飾やデリバリー技術です。有効性の高い核酸医薬を実用化していくには、これらが非常に重要になってきます。

▶今回は、このような課題を打破するための、核酸医薬に関するレビューをご紹介します。このレビューではまず、核酸医薬の可能性を大幅に向上させるための効率的な化学修飾戦略の概要が提示されています。次に、オリゴヌクレオチドのターゲティングやデリバリーテクノロジーが紹介されています。そして最後に、エンドソームからの脱出ステップに焦点を当てています。エンドソーム脱出への分子的理解はとりわけ重要であるとの見解が述べられており、細胞質移行を促進する新しい技術開発につながるだろうとの期待を示しています。

Johannes, Ludger, and Marco Lucchino. “Current challenges in delivery and cytosolic translocation of therapeutic RNAs.” Nucleic acid therapeutics 28.3 (2018): 178-193.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

・siRNA
・ホスホロチオエート化(Sオリゴ)
・2’位修飾挿入(2′-O-methoxyethyl)(2′-MOE)、2′-O-Methyl(2′-OMe)、2′-Fluoro(2′-F)など)
・LNA修飾
・GalNAc修飾

核酸医薬にとって重要とされる各種修飾が可能です。
また、レビューでは登場していませんが、コンジュゲート作製にはクリックケミストリーも大変便利です。

ds-siRNA(二本鎖siRNA)

アンチセンスオリゴヌクレオチド

LNAオリゴヌクレオチド

GalNAc修飾オリゴヌクレオチド

クリックケミストリー用オリゴDNA・RNA

 

『Hypercool-qMSP PPセット』


Hypercool-qMSP PPセットに新ラインナップを追加しました!

NEW
CDKN2A(p16)
RAR-beta2
GSTP1

Hypercool-qMSP PPセットは、qMSP(quantitative methylation specific PCR , メチル化特異的定量PCR)とHypercoolテクノロジー™を融合させることによって実現した、cfDNA/exoDNAサンプルのためのプライマー・プローブセットです。

▶Hypercool-qMSP PPセット

目的: cfDNAおよびexoDNAをサンプルとしたqMSPによる高度メチル化存在率の測定

仕様:1セット96反応分
   プライマーとプローブF,R
       標準プロトコル付き

製品番号と遺伝子名:200301 APC
          200302 CDKN2A(p16)
          200303 RAR-beta2
          200304 RASSF1A
          200305 GSTP1
          200391   ACTB(コントロール)

※本製品は受注生産品です。
※ご注文は、製品番号を添えて弊社へお願いします。

▶Hypercool-qMSP デザインサービスも行なっております。

上記のHypercool-qMSP PPセットと同様に、ユーザー様のご希望の遺伝子領域におけるHypercoolテクノロジー™を用いたqMSP法による高メチル化測定用のプライマー・プローブのデザインをご提供します。

Hypercool-qMSP デザインの特長
★ATリッチなテンプレートもデザインの可能性が広がります
qMSP法ではバイサルファイト処理を行なうため、dUリッチなテンプレートになることから、ターゲットによってはTm値の低下によりプライマープローブの設計がうまく行えないことがあります。Hypercoolテクノロジー™によりdUの相補鎖のdAに2-amino dAを導入、あるいは未変換のCpGに5-methyl dCを導入することによりプライマープローブのTm値を上昇させ、Tm値の低下による設計上の問題を改善することができます。

★特異性を上げることができます
qMSPでは、ターゲットによってはプライマープローブ領域にCpG数を十分に取ることが難しい場合があり、非メチル化テンプレートに対するクロス反応が問題となることがあります。
Hypercoolテクノロジー™により、CpGに5-methyl dCを導入することにより、通常よりも特異性を向上させ、非メチル化に対するクロス反応リスクを最小限に抑えることができます。

★断片化テンプレートに特化した設計も可能です。
cfDNAなど断片化DNAが多いサンプルの場合、長いアンプリコンの設計において、感度が低下することがあります。Hypercoolテクノロジー™では、プライマープローブ内のdCやdAに5-methyl dCや2-amino dAを導入し、プライマープローブ長を短くすることができます。そのことにより、設計の自由度が広がり、アンプリコンサイズの短い設計を安定に得ることができます。cfDNAなどDNAが断片化しているサンプルにおいて、感度の向上が期待できます。

『DNAコンジュゲート』

セラノスティクスのための「DNA・超分子コンジュゲート」

セラノスティクスは、診断と治療を同時に行うという、きわめて合理的な考え方です。今回はこの『セラノスティクス』と『DNAの特性を最大限に生かす』ということに着目した文献をご紹介したいと思います。

▶セラノスティックシステムを開発するにあたり、DNAは最高のツールであると言えます。DNA-超分子コンジュゲートは、別々の分子同士のそれぞれの特性を融合させることができるので、極めてスマートで質の高いものが得られると述べられています。

癌研究において、さまざまな分野の科学者らによって、潜在的な治療標的を調査し正確な疾患診断のための戦略が練られています。このような中でDNA-超分子コンジュゲートは、以下のような目的で開発されているとまとめられています。

①小さな生体分子や標的DNAを検出するセンサー
②タンパク質活性を正確に制御する調節剤
③細胞の挙動を調節することができるオペレータ
④薬物や生体高分子を送達するナノ構造

まだ実用上の課題も多く残されていますが、将来の生物医学的応用にも多大な影響を与えるだろうとのことで、DNA-超分子コンジュゲートへの大きな期待を寄せている旨が記載されています。

Chen, Kun, et al. “DNA-supramolecule conjugates in theranostics.” Theranostics 9.11 (2019): 3262.


コンジュゲートに利用できるオリゴ修飾、承ります!

DNAとのコンジュゲートを構築する場合、文献に登場してはいませんが、以下のような修飾をオリゴDNAへ施すことができます。各修飾のスペーサーアームについても、種類や長さのタイプが様々ですのでご相談ください。

・クリックケミストリー修飾
DNAとコンジュゲートする相手がアジドまたはアルキンである場合に有効です。

・光架橋修飾
DNAを相手とする光架橋修飾は、ソラーレン、アゾベンゼンが有用です。

・チオール修飾、マレイミド修飾
DNAとコンジュゲートする相手がマレイミド基やチオール基を持つ場合に有効です。またチオール基は、金、銀、白金などの金属と自己組織化単分子膜(SAM)を形成することでもよく知られています。

・アミノ化修飾
NHS esterとの反応が可能です。

『LNA修飾オリゴヌクレオチド』

Locked nucleic acid(LNA)修飾オリゴヌクレオチド合成のご注文を承ります。

LNA修飾オリゴヌクレオチドでsiRNAの薬物動態解析
合成siRNAの知名度が上がり、デリバリー技術や化学的安定性が改善されている今日、siRNA治療薬の組織特異的ターゲティング、細胞侵入、持続的な効力が大幅に向上していることから、治療用siRNAは画期的な成果を上げています。2018年8月にFDA承認された世界初のsiRNA医薬patisiranを出立点として、siRNA治療薬が数多く上市されることが予想されます。まさに今、治療用siRNAへの関心が高まっていると言えます。

▶今回ご紹介するのは、動態解析の目的でsiRNAを定量するための超高感度ELISAベースのアッセイです。酵素耐性や細胞膜透過性の低さ、免疫機構などの様々な理由により、siRNA投与量と実際に機能できる量との間に差が生じてしまうことは万人の知るところです。そのため、この文献で行っているような薬物動態解析がとても重要になってきます。このアッセイでは、ビオチン(捕捉マーカー)およびジゴキシゲニン(検出マーカー)で5’および3’標識した2種類のLNA修飾DNAプローブを使用しています。

Thayer, Mai B., et al. “Application of locked nucleic acid oligonucleotides for siRNA preclinical bioanalytics.” Scientific reports 9.1 (2019): 3566.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!
LNA修飾オリゴヌクレオチド合成を承ります。文献で登場したようなビオチンやジゴキシゲニンの末端修飾と併用することもできます。また、蛍光プローブとの併用なども可能です。

『LNA修飾オリゴヌクレオチド』

Locked nucleic acid(LNA)修飾オリゴヌクレオチド合成

受注開始から数か月ですが、既にたくさんのご好評をいただいています!
LNAに関するお問い合わせ、LNA修飾オリゴヌクレオチド合成のご注文を承ります。

▶LNAとは
LNAは、RNAの2’位の酸素原子と4’位の炭素原子をメチレンで架橋し、リボースを固定した架橋型人工核酸です。まさに「ロックされた核酸」の名前のとおり、リボースがC3’-endo型で架橋されています。コンフォメーションの自由度をロック(らせん構造を固定化)することで、標的に対して非常に安定な二重鎖を形成することができます。

▶LNAの特性
・Tm値アップ、標的との結合親和性アップに有用。
(Tm値上昇は、導入数や位置、配列等に依存。LNA数を増すにつれて1塩基あたりのTm値上昇は小さくなる。)
・ヌクレアーゼ耐性を持つので、アンチセンスやsiRNA等にも有用。
・RNaseH活性なし。
・配列中や末端に配置可能。各種プローブへの挿入も可能。

▶アプリケーション
アンチセンス、マイクロアレイ、In situ ハイブリダイゼーション、リアルタイムPCR、ノーザンブロッティング 等

『MGB修飾オリゴヌクレオチド』
MGBの活用法~アレイによるSNP検出

MGB修飾は、二重鎖構造を増強することができる修飾です。プローブやアンチセンス、アレイなどに応用することができます。日本遺伝子研究所では、「Minor Groove Binder(MGB)修飾」オリゴヌクレオチドの合成を承ります。

▶今回は、MGB修飾キャプチャプローブを使用した多型の検出実施例をご紹介します。
キャプチャプローブを基板上に固定してアレイ化し、このプローブが捕えた標的サンプル中に存在する複数のSNPsをSNPプローブによって同時に検出しています。キャプチャプローブやSNPプローブをMGB修飾することでその結合力を強固にし、アッセイの感度を上げることが可能であると言います。またMGB修飾により、異なるプローブ間のTm値が均等化するとも述べられています。
核酸配列中の変異検出は医学遺伝学の分野において欠かせないものであり、とりわけ多型を検出・同定することは非常に重要であるとの記述があります。このような中で今回ご紹介したような技術は、極めて有用であると言えるでしょう。

Arnold, Lyle, Thomas Theriault, and Tod Bedilion. “SNP detection.” U.S. Patent No. 6,410,231. 25 Jun. 2002.

そのオリゴ合成、承ります!
アプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

MGB修飾
・MGBの末端修飾(5’でも3’でも可能)
・2′-O-Methyl(2′-OMe)の他、各種2’位修飾挿入(2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)、2′-Fluoro(2′-F)など)との併用

文書内に登場したこれらの修飾が可能です。
他にも、蛍光色素やクエンチャーと併用したMGB-ダブルラベルプローブ等の合成も可能です。

『MGB 修飾オリゴヌクレオチド』
MGBの活用法~プローブやアンチセンス、アレイに

MGB修飾は、二重鎖構造を増強することができる修飾です。プローブやアンチセンス、アレイなどに応用することができます。日本遺伝子研究所では、「Minor Groove Binder(MGB)修飾」オリゴヌクレオチドの合成を承ります。

▶今回は、MGB修飾の活用方法に関してご紹介します。

MGB修飾を用いることで、ハイブリダイズした時の二重鎖安定性の増大、Tm値アップにより、プローブやプライマー長を短くすることが可能となり、短いオリゴヌクレオチドでも特異性を維持できることは周知の事実です。また、ハイブリダイゼーション速度論の見地から、鎖長を短くすることで迅速なアッセイが実現するとも述べられています。さらに、MGB修飾はプローブやプライマーの機能にも影響しないということからも、その有用性が再認識されたと言えるでしょう。

MGB 修飾活用例として、SNP検出やin situハイブリダイゼーション、cDNA合成、DNAフィンガープリンティング、アンチセンスオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション、核酸配列決定やアレイ等、ハイブリダイゼーションに関わる様々な技術が挙げられています。PCR関連技術の他、遺伝子マッピングや疾患関連遺伝子の同定およびスクリーニング等において、速度、感度、特異性、一塩基違いの識別能などの面から有用であると言えます。

また、オリゴヌクレオチド配列中のMGB修飾位置や、他の修飾との併用についても言及されているので、非常に興味深い内容となっています。

Hedgpeth, Joel, et al. “Hybridization and mismatch discrimination using oligonucleotides conjugated to minor groove binders.” U.S. Patent No. 6,312,894. 6 Nov. 2001.

Hedgpeth, Joel, et al. “Hybridization and mismatch discrimination using oligonucleotides conjugated to minor groove binders.” U.S. Patent No. 7,794,945. 14 Sep. 2010.

そのオリゴ合成、承ります!
アプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

MGB修飾
・MGBの5’3’両端修飾
・5’MGBのS化結合(ホスホロチオエート結合)
・2’位修飾挿入合成(ヌクレアーゼ耐性や標的RNA配列との結合親和性を向上させる、2′-O-methoxyethyl(2’MOE)、2′-O-Methyl(2′-OMe)、2′-Fluoro(2′-F)など)との併用
・イノシン挿入との併用
・蛍光色素やクエンチャーと併用したMGB-ダブルラベルプローブ

文書内に登場したこれらの修飾が可能です。
MGBと他修飾の併用について知りたい方は、是非一度ご相談ください

アンチセンスオリゴヌクレオチド

標的遺伝子を特異的に直接阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)は、適用範囲が広く、核酸医薬の代表であると捉えられています。今回は、ASOについて詳しく取りまとめられたレビューをご紹介します。

▶ASOは極めて有用であると言われていますが、ASO治療薬の臨床試験数に対し、承認された数は数えるほどしかありません。このことから、ヌクレアーゼ安定性や細胞到達の問題、潜在的なオフターゲット効果や免疫原性など、克服しなければならない課題が多数立ちはだかっていることが分かると言います。このレビューでは、ASOのデザインと作用するメカニズム、ASOの薬物動態やデリバリーについて述べられています。克服すべき課題に取り組むために開発されてきた化学修飾とそのデリバリー方法は、様々な工夫を追加しながら、今後も発展することが期待されています。

Karaki, Sara, Clement Paris, and Palma Rocchi. “Antisense Oligonucleotides,
A Novel Developing Targeting Therapy.” Antisense Therapy. IntechOpen, 2019.

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

今回ご紹介したレビューでは様々なASOが登場しており、弊社ではその大半を合成することができます。
▶S化結合(ホスホロチオエート結合)、ホスホジエステル結合とホスホロチオエート結合のキメラ合成
▶ヌクレアーゼ耐性や標的RNA配列との結合親和性を向上させる、2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)、2’-O-Methyl(2′-OMe)、2′-Fluoro(2′-F)などのリボース2’位修飾挿入
▶ギャップマータイプのPS-ASO(DNA鎖5~10merの両端にリボースの2’位を修飾した塩基2~5merを配し、ホスホロチオエート化)の合成
▶locked nucleic acid(LNA)挿入
▶GalNAc修飾(一価のGalNAcをホスホジエステル結合で連なるように繋げた構造)
▶レビューには掲載されていませんが、クリックケミストリーHuisgen反応の技術を用いてオリゴヌクレオチドのコンジュゲートを作製し、高機能化を図ることも可能。(アジド修飾、各種アルキン修飾)

RNA保存液「RNA  SHIELDER™」

RNA  SHIELDER™は・・・
細胞などから抽出されたtotalRNAやin vitro転写で得られたssRNAを、冷蔵(2~8℃)で溶液のまま安定的に長期保存するための保存液です。

・RNA自体を保存するための試薬です。冷蔵(2~8℃)で溶液のまま保存できます。
(組織や細胞を保存する試薬ではありません)

・totalRNAで1年、ssRNAで半年間保存できることが確認されています。
(体積混合比 RNAサンプル:RNA SHIELDER™=9:1の場合)

・反応系への阻害の心配がありません。
逆転写反応やPCRだけでなく、次世代シーケンスにおいても-80℃保存のサンプルと同等の結果が得られています。

▶RNA  SHIELDER™ご注文承ります
<仕様>

<混合例>
RNAサンプル45µLに対して、RNA SHIELDER™5µL(体積混合比 9:1)

<一包装あたりの仕様回数(上記混合例の場合)>
900101:20サンプル
900102(トライアル版):3サンプル

▶RT-qPCR用 RNAスタンダード作製を受託しています 
~RNA SHIELDER™によりRNAスタンダードの安定性が向上します~

弊社ではRT-qPCR用にRNAスタンダードをご提供しております。 RNA SHIELDER™をRNAスタンダードの溶媒に使用することにより、RNAスタンダードの保存安定性を向上させることができ、RNAの不安定性のリスクを限りなく小さくすることができます。RNAスタンダードをご検討の際は、RNA SHIELDER™を是非ご利用ください。

【TERT mRNAスタンダードによる保存安定性試験】
In vitro転写によりTERT mRNAの部分配列を合成し、RNA SHIELDER™中で4℃保管しました。 DEPC水による保管の場合、時間と共にRNAの分解が進行したのに対し、RNA SHIELDER™では6ヶ月以上の間、RT-qPCRのCp値の変動がほとんどありませんでした。

Hypercool-qMSP PPセット

Hypercool-qMSP PPセットは、

qMSP(quantitative methylation specific PCR, メチル化特異的定量PCR)とHypercoolテクノロジー™を融合させることによって実現した、cfDNA/exoDNAサンプルのためのプライマー・プローブセットです。

▶Hypercool-qMSP PPセットを用いた測定例をご紹介します(共同研究によるデータの一部)。

exoDNA中のAPC遺伝子およびRASSF1A遺伝子のプロモーター領域の高メチル化DNAコピー数を定量しました。

・がん患者と健常者と比較した場合、陽性率に有意な差が認められました。

・未病群(CTCが検出された健常者、良性腫瘍および過形成)と健常者を比較した場合、陽性率に有意な差が認められました。

・がん患者では未病群(良性腫瘍、過形成含む)よりもメチル化コピー数が上昇する傾向が認められました。

Hypercool-qMSP PPセット

目的:cfDNAおよびexoDNAをサンプルとしたqMSPによる高度メチル化存在率の測定

仕様:1セット96反応分
   プローブとプライマーF,R
標準プロトコル付き

製品番号と遺伝子名:200301・・・APC
          200304・・・RASSF1A
          200391・・・ACTB(コントロール)

※本製品は受注生産品です。
※ご注文は、製品番号を添えて弊社へお願いします。

Hypercool-qMSP デザインサービス

上記のHypercool-qMSP PPセットと同様に、Hypercoolテクノロジー™を用いて、ユーザー様のご希望の遺伝子領域におきまして、qMSP法による高メチル化測定用のプライマー・プローブのデザインをご提供します。

Hypercool-qMSP デザインの特長

★ATリッチなテンプレートもデザインの可能性が広がります。
qMSP法ではバイサルファイト処理を行なうため、dUリッチなテンプレートになることから、ターゲットによってはTm値の低下によりプライマープローブの設計がうまく行えないことがあります。Hypercoolテクノロジー™によりdUの相補鎖のdAに2-amino dAを導入、あるいは未変換のCpGに5-methyl dCを導入することによりプライマープローブのTm値を上昇させ、Tm値の低下による設計上の問題を改善することができます。

★特異性を上げることができます
qMSPでは、ターゲットによってはプライマープローブ領域にCpG数を十分に取ることが難しい場合があり、非メチル化テンプレートに対するクロス反応が問題となることがあります。Hypercool™により、CpGに5-methyl dCを導入することにより、通常よりも特異性を向上させ、非メチル化に対するクロス反応リスクを最小限に抑えることができます。

★断片化テンプレートに特化した設計も可能です
cfDNAなど断片化DNAが多いサンプルの場合、長いアンプリコンの設計において、感度が低下することがあります。Hypercoolテクノロジー™では、プライマープローブ内のdCやdAに5-methyl dCや2-amino dAを導入し、プライマープローブ長を短くすることができます。そのことにより、設計の自由度が広がり、アンプリコンサイズの短い設計を安定に得ることができます。cfDNAなどDNAが断片化しているサンプルにおいて、感度の向上が期待できます。

Hypercoolテクノロジー™

Hypercoolテクノロジー™は、Tm値上昇試薬『5-methyl dC』『2-amino dA』を配列内に挿入することでTm値を調節し、短いDNA・RNAの検出を可能にする技術です。

▶Hypercoolテクノロジー™の特長

・Tm値上昇塩基を用いて、従来よりもプライマー・プローブや増幅サイズを短くできます。

・各種オリゴDNAに導入することができます。特にダブルラベルプローブでは、汎用性の高い蛍光およびクエンチャーをご選択でき、ほぼすべての機器に適応可能。

・感度がいまひとつ、ターゲットがATリッチ、ターゲットの領域が狭い、プローブのジェノタイピングの分解能が低い・・・などでお困りの場合、性能向上や改善が期待されます。

・SNP GenotypingやRare mutation解析のパフォーマンス向上、FFPEサンプルの遺伝子発現定量アッセイの向上、血中循環遊離DNA中の腫瘍由来 融合遺伝子の検出、血中循環 腫瘍由来メチル化DNA定量アッセイの可能性拡大などに大変有用です。

▶Hypercool-qMSP PPセットの有効性

・バイサルファイト処理後はdUリッチなテンプレートなることから、Tm値の低下により設計がうまく行えないことがありました。Hypercoolテクノロジー™によりdUの相補鎖のdAに2-amino dAを導入することにより、dUにより低下したTm値を上昇させ、条件の整った設計を行うことができます。

・非メチル化テンプレートに対するクロス反応が問題となることがありますが、Hypercoolテクノロジー™では、バイサルファイト処理で変換されないCpGのdCに5-methyl dCを導入することにより、特異性を向上させ、非メチル化DNAテンプレートとのミスアニーリングを最小限に抑えることができます。

・断片化DNAが多いサンプルの場合、感度が低下することがありますが、Hypercoolテクノロジー™では、プライマープローブ内のdCやdAに5-methyl dCや2-amino dAを導入し、プライマープローブ長を短くすることで、アンプリコンサイズがより短い設計が可能となり、断片化したDNAに対する検出感度が上がります。

日本遺伝子研究所では、感度および信頼性を向上させるHypercoolテクノロジー™によって、皆さまの研究をサポートいたします。

Hypercool-qMSP PPセット

Hypercool-qMSP PPセットは、cfDNA/exoDNA用のメチル化特異的定量PCRのためのプライマー・プローブセットです。

▶エキソソームDNA(exoDNA)の、再現性良い抽出技術から生まれました。

リキッドバイオプシーとして知られるCTC測定、Cell Free DNA(cfDNA)濃度測定を実施して来た弊社CTCラボでは、世界中で研究中のexoDNAに着目し、その抽出と測定について研究。バラつきのあったexoDNA抽出方法を確立することができました。この成果により、合成事業部から新たなqPCR製品を発売いたします。

▶Hypercool-qMSP PPセット

がん細胞が分泌するエキソソームやがん細胞がアポトーシスなどにより細胞死を起こす際に放出されるcfDNAには、がん細胞の特徴を示す高度メチル化DNAが包含されています。これらを解析することで新たなリキッドバイオプシーの開発につながると期待されています。『Hypercool-qMSP PPセット』は、cfDNAおよびexoDNAをサンプルとしたqMSP(quantitative methylation specific PCR, メチル化特異的定量PCR)法による高度メチル化存在率の測定を目的として、Hypercoolテクノロジー™を融合させることによって実現したPPセットです。

※本製品は受注生産品です。
※ご注文は、製品番号を添えて弊社へお願いします。

Oligoラボニュース vol.3

弊社のリキッドバイオプシー研究開発の成果から新たなqPCR製品をご提供!

 弊社CTCラボではリキッドバイオプシーとして知られるCTC測定、Cell Free DNA(cfDNA) 濃度測定を実施してまいりました。さらに、世界中で研究中のエキソソームDNA(exoDNA)に着目し、その抽出と測定についての研究開発を進めてまいりました。
 exoDNAは抽出方法によってバラつきがあり、安定した抽出ができませんでしたが、再現性よく抽出する方法を確立することができました。この成果により弊社合成事業部が新しいqPCR製品を発売できる運びとなりました。

Hypercool™-qPCR PPセットをラインナップ
(cfDNA/exoDNA用のメチル化特異的定量PCRのプライマー・プローブセットです。)

がん細胞が分泌するエキソソームやがん細胞がアポトーシスなどにより細胞死を起こす際に放出されるCell Free DNA(cfDNA)には、がん細胞の特徴を示す高度メチル化DMAが包含されており、これらを解析することで新たなリキッドバイオプシーの開発につながると期待されています。
弊社では、cfDNAおよびエキソソームDNA(exoDNA)からqMSP(quantitative methylation specific PCR,メチル化特異的定量PCR)法による高度メチル化存在率の測定を目的として、Hypercool™テクノロジーを用いて設計・合成したプライマー・プローブセット(PPセット)をラインアップしました。リキッドバイオプシーのメチル化マーカーの開発・研究のためにご活用ください。

Hypercool™テクノロジーの特長
○バイサルファイト処理後はdUリッチなテンプレートなることから、Tm値の低下により設計がうまく行えないことがあります。Hypercool™テクノロジーによりdUの相補鎖のdAを導入することにより、Uにより低下したTm値を上昇させ、条件の整った設計を行うことができます。

○非メチル化テンプレートに対するクロス反応が問題となることがあります。Hypercool™テクノロジーでは、バイサルファイト処理で変換されないCpGのCに5-methyl dCを導入することにより、特異性を向上させ、非メチル化DNAテンプレートとのミスアニーリングを最小限に抑えることができます。

○断片化DNAが多いサンプルの場合、感度が低下することがあります。Hypercool™テクノロジーでは、プライマープローブ内のdCやdAに5-methyl dCや2-amino dAを導入し、プライマープローブ長を短くすることで、アンプリコンサイズがより短い設計が可能となり、断片化したDNAに対する検出感度が上がります。

Hypercool-qMSPプライマー・プローブ デザインサービス(cfDNA/exoDNA用)

cfDNAおよびexoDNAからqMSP法(メチル化特異的定量PCR法)により、高度メチル化の存在率を測定する際に必要となるプライマー・プローブを、Hypercoolテクノロジー™により設計/合成し、ご提供いたします。Tm値の調節と短いアンプリコンサイズによる設計が可能なHypercoolテクノロジー™の特長(裏面参照)を利用したデザインサービスです。メチル化マーカーによる新たなリキッドバイオプシーの開発・研究にご活用ください。

Hypercool-qMSP法による測定例(共同研究によるデータの一部)
exoDNA中のAPC遺伝子およびRASSF1A遺伝子のプロモーター領域の高メチル化DNAコピー数を定量しました。

・がん患者と健常者と比較した場合、陽性率に有意な差が認められました。
・未病群(CTCが検出された健常者、良性腫瘍および過形成)と健常者を比較した場合、陽性率に有意な差が認められました。
・がん患者では未病群(良性腫瘍、過形成含む)よりもメチル化コピー数が上昇する傾向が認められました。

弊社のエキソームDNA分離およびDNA抽出プロトコールにより
exoDNAの回収量が増加と高メチル化DNAの検出感度向上が期待されます。



『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

核酸医薬の可能性(GalNAc) 編

今回は、核酸医薬の可能性について述べたレビューをご紹介します。siRNA 、抗miRNAオリゴヌクレオチド(AMO)、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)などについて、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)修飾オリゴヌクレオチド薬の現状と進捗状況、そして今後の展望までを広くカバーしているレビューです。GalNAcについて、基本的な事柄から非常にわかりやすく述べられています。

GalNAcは、アシア口糖タンパク質受容体(ASGPR)と高い親和性を持つ単糖類で、ASGPRを多く持つ肝細胞にオリゴヌクレオチドを送達するのに大変有効に働くと言われています。

▶以前から肝臓を標的とした送達に使用されてきたGalNAcですが、近年、有望なデリバリーツールとして再び注目されていると言います。今回ご紹介しているレビューの中盤では、この分野の先駆者Alnylam Pharmaceuticals社の開発するGalNAc-siRNAについて述べられています。レビューが少し前に発表されたものなので開発・臨床試験段階は現在のものとは一致しませんが、それでも勢いよく開発が進行していることが手に取るようにわかると思います。

Huang, Yuanyu. “Preclinical and clinical advances of GalNAc-decorated nucleic acid therapeutics.” Molecular Therapy-Nucleic Acids 6 (2017): 116-132.

「世界初のsiRNA医薬 patisiran」は、文献で登場する米Alnylam社が開発したものであり、2018年夏にFDA承認されたことは記憶に新しいと思います。別の治療薬候補である「GalNAc-siRNA医薬ALN-TTRsc02」は、これと類似した治療目的ですが、さらに送達面における改善が見込めると言われています。Alnylam社によると、ALN-TTRsc02は2019年6月現在、最終段階(フェーズⅢ)にあると公表されています。


そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

GalNAcをオリゴヌクレオチドにラベルすることができます。弊社と化学合成する際には、一価のGalNAcをホスホジエステル結合で連なるように繋げた構造となります。下図は三価の場合の構造です。

『MGB修飾オリゴヌクレオチド』

MGB修飾は、二重鎖構造を増強することができる修飾です。プローブやアンチセンス、アレイなどに応用することができます。日本遺伝子研究所では、「Minor Groove Binder(MGB)修飾」オリゴヌクレオチドの合成を承ります。

今回は、高いTm値を有するMGBプローブを用いたアプリケーション例を、文献からご紹介します。MGBプローブは、以下にご紹介するような様々なシーンにおいて、プローブ長を短くしたりTm値をアップさせたりする目的で広く活用されています。

▶はじめに、小児熱帯熱マラリア原虫感染症の遺伝子発現をプロファイルしている文献をご紹介します。様々な症状を有する子供を対象に、マイクロアレイやRT-PCRを実施し検証しています。RT-PCRアッセイの際に使用するダブルラベルプローブに、MGBを有する5’FAM3’ダーククエンチャーが採用されています。

Boldt, Angelica BW, et al. “The blood transcriptome of childhood malaria.” EBioMedicine 40 (2019): 614-625.

▶次に紹介するのは、先進国における死亡原因の上位に位置する急性心筋梗塞に関する文献です。発症時に行われる虚血性心筋領域の早期再灌流は、心臓の損傷を引き起こしてしまいます。一酸化窒素シグナル伝達は亜硝酸塩によって調節され、心臓の損傷を調節するmiRNAシグナル伝達と相互作用すると言います。この文献では、再灌流の最初の数分に焦点を当て、亜硝酸塩による心臓保護におけるmiRNAの役割を調査しており、miRNAの発現を検証するためにダブルラベルMGBプローブを用いています。

Hendgen-Cotta, Ulrike B., et al. “Inorganic nitrite modulates miRNA signatures in acute myocardial in vivo ischemia/reperfusion.” Free radical research 51.1 (2017): 91-102.

 

『MGB修飾オリゴヌクレオチド』

Minor Groove Binder(MGB)プローブ合成を開始いたしました!

MGB修飾は、二重鎖構造を増強することができる修飾です。プローブだけでなくアンチセンスなどにも応用することができます。

 

▶MGBプローブとは
高いTm値を有するプローブです。
蛍光を持たないクエンチャーを用いることでバックグランドを低く保つことができます。

▶Tm値を高く維持できる、その理由
MGBプローブは、三日月形の分子構造を持っています。この構造がDNAの二重らせんにある副溝(Minor Groove)と呼ばれる小さな溝に入り込むと、二重鎖構造を増強することができ、Tm値を上昇させることが可能となります。

▶Tm値上昇はどの程度を見込めるのか
Tm値が70℃前後になるようにデザインしようとすると、プローブ長が30mer近い長さになってしまうことがありますが、MGBを導入することで、20mer程度にデザインすることが可能になると言われています。

▶MGBプローブとダーククエンチャーについて
MGBプローブは、5’末端に蛍光色素を、3’側にはダーククエンチャーとMGBをラベルします。
ダーククエンチャーとして、BHQやEclipseをラインナップしておりますので、ご選択ください。

次回は、MGBプローブを使用した実験例をご紹介します。

小さなRNAが未来を切り拓く 

トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)は、血管新生を制御することが報告されています。血管新生は創傷治癒にだけでなく、慢性炎症や悪性腫瘍にも大きく関わる重要な因子であると考えられています。また、TGF-β シグナル伝達経路は多くの疾患の治療においても有望な標的と考えられているので、様々な戦略による薬物開発の標的となっており、アンチセンスオリゴヌクレオチドのような核酸医薬が現在進行形で多数開発されていると言います。

▶今回は、miR-148bに焦点を当てた文献をご紹介します。miR-148bがTGF-βシグナル伝達を調節し、内皮間葉転換において重要な役割を果たすことを実証しています。miR-148bの過剰発現は血管内皮細胞の移動や増殖および血管新生を増加させ、阻害は内皮間葉転換を促進すると言います。言い換えれば、前者は創傷血管新生を促進して治癒に向わせ、後者は創傷閉鎖を阻害したり炎症反応を促進したりするということになります。このようにmiR-148bが内皮間葉転換および血管新生を制御する重要な要素であることが明らかになったことから、筆者は、血管修復や組織修復におけるmiR-148bコントロールによる治療の道が開かれるだろうと展望しています。

Miscianinov, Vladislav, et al. “MicroRNA-148b Targets the TGF-β Pathway to Regulate Angiogenesis and Endothelial-to-Mesenchymal Transition during Skin Wound Healing.” Molecular Therapy (2018).

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

「miRNA mimic」「anti miRNA (miRNA inhibitor)」「siRNA」をはじめとしたRNAベースのオリゴヌクレオチド合成を承ります。また、RNAに各種修飾を施すことも可能ですので、ご相談ください。

 

クリックケミストリー

▶今回ご紹介するのは、イムノPCR法における抗体の検出を目的とした『抗体-DNAコンジュゲート』作製に関する文献です。コンジュゲート作製に用いられている一般的な方法は『ビオチン-ストレプトアビジン結合反応』です。しかし文献中において、その結合反応の煩雑さを解消するために『クリックケミストリー(アルキン-アジド)付加環化反応』が採用されています。銅イオンがタンパク質の変性を引き起こす可能性を考慮し、歪んだアルキンであるDBCOによる銅イオンフリーのクリック反応を用いています。この文献にある研究は、よりシンプルにコンジュゲートを得、さらにイムノPCR法における抗体の検出感度をアップさせるという目的で進められています。しかし現段階では、コンジュゲート作製プロトコルの簡略化以外の目的は、残念ながらまだ達成されていないというのが実状のようです。

Maerle, Artem V., et al. “Development of the covalent antibody-DNA conjugates technology for detection of IgE and IgM antibodies by immuno-PCR.” PloS one 14.1 (2019): e0209860.

クリックケミストリー反応はシンプルかつ高効率であることが最大のメリットです。今回ご紹介した文献では、検出感度をアップはできなかったものの、コンジュゲート作製プロトコルは大幅に簡略化することが可能となりました。クリックケミストリーを採用した結合反応の最適化という試みは、様々な分野で実行されています。従来方法の改善、新たな方法の確立に、クリックケミストリーを採用して検証されてみてはいかがでしょうか。

そのオリゴ合成、承ります!
文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

文献で登場したジベンゾシクロオクチン(DBCO)の場合、DBCOとオリゴヌクレオチドとの間のリンカーをご選択いただくことができます(PEGリンカー、アルキルリンカー、セリノールリンカー等)。

クリックケミストリー歪み促進型Huisgen反応(SPAAC)用の歪んだアルキンを修飾したオリゴヌクレオチドの合成を承ります。DBCOだけでなく、ビシクロノニン(BCN)の修飾も可能です。また、銅イオンを触媒としたクリック反応(CuAAC)用のオリゴヌクレオチド合成も承ります。ラインナップを多数取り揃えておりますので、ホームページの掲載がない修飾でも、是非弊社に直接ご相談ください。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

DBCOだけでなく、各種ラインナップについても様々なリンカータイプを取り揃えております。ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もありますので、是非一度、ご相談ください。

『Spacer修飾オリゴDNA』

▶塩基を持たない構造体、スペーサー
オリゴDNAの5´や3´末端、インターナルに導入することができます。
多数のラインナップがあり、この中からスペーサーの長さやリンカー種を選択することができます。
また、いくつかのスペーサーを組み合わせることによって、スペーサーの長さやリンカー種をカスタ
マイズすることも可能です。(組み合わせ数が多数となる場合には、オリゴDNA合成効率を左右する
場合もありますので、直接ご相談ください。)

▶スペーサー修飾ラインナップ
Spacer C2, C3, C4, C6, C9, C12 
Spacer 9, 18

DNA鎖のホスホジエステル結合骨格中にスペーサーを導入する際に用います。配列内挿入は安定した脱塩基部位を導入するために用いられます。DNA鎖にヘアピン構造を持たせた場合のループ部分として利用したり、DNA鎖に疎水性部分を追加できるという報告もあります。また、3´にスペーサー修飾を施すことで、3 ´末端のエキソヌクレアーゼおよびポリメラーゼ活性を遮断することもできます。

Spacer C2, C3, C4, C6, C9, C12は炭素原子のスペーサーアームを持つアルキルリンカータイプです。Spacer 9, 18はPEGリンカータイプです。

dSpacer、エチニルdSpacer

塩基部を欠いたデオキシリボース環のみの構造です。変異誘発に関わる可能性があるとされているDNAの脱塩基部位ですが、非常に不安定です。天然の脱塩基部位の不安定さをテトラヒドロフラン誘導体により解消したオリゴDNA修飾がdSpacerです。塩基部を欠いているので、挿入された配列部分の二本鎖の安定性を和らげることができます。エチニルdSpacerは、通常のオリゴDNA鎖において塩基が結合している糖の1´位に、アルキン構造を持ちます。この部分を高効率でクリックケミストリー付加環化反応させることができ、Huisgen反応後には、付加環化反応により作られる1,2,3-トリアゾール環が、糖の1´位に位置する構造となります。

クリックケミストリー

一般的なHuisgen反応は、銅イオンを触媒として加速的に進みます(CuAAC)。反応自体がとてもシンプルなこと、反応条件が緩和であることなどが、その人気の秘訣です。ところがその半面、時に銅イオンの毒性による悪影響が懸念されることも事実です。元来は触媒として必要なものだと考えられていた銅イオン。しかし、これを使わないという究極の発想から誕生した『歪み促進型Huisgen反応(SPAAC)』は、今では多くの研究者にとって特殊なものではなくなりつつあります。

▶今回ご紹介する文献では、この歪み促進型Huisgen反応が採用されています。アジドやアルキン自体には毒性がないので、銅イオンを用いないことで反応自体の毒性の心配をする必要がなくなります。文献で登場しているのは、歪んだアルキンの中でも最も嵩の小さいビシクロノニン(BCN)です。

機能性を有するテーラーメードなコンジュゲートが設計できたという文献です。この文献ではタンパク質-ssDNAコンジュゲートを作製していますが、この結合にクリックケミストリー歪み促進型Huisgen反応(SPAAC)の技術を用いています。この文献で登場するオリゴヌクレオチドは、タンパク質を標的へデリバリーするためのツールとして用いられています。コンジュゲートの構造や機能上の問題、CuAACによるタンパク質構造への悪影響などを克服し、タンパク質の決められた残基へ特異的にssDNAを生体直交型反応させることで、ナノスケールアセンブリの機能を調整し、精度と制御力の向上を実現しています。

今後、非天然アミノ酸数のさらなる増加と、ssDNAの5’や3’やインターナル修飾の多様さとが相まって、この文献で登場したようなアプローチはさらに広い適用範囲を有する可能性を秘めているとの見解を示しています。

Marth, Gabriella, et al. “Precision templated bottom-up multiprotein nanoassembly through defined click chemistry linkage to DNA.” ACS nano 11.5 (2017): 5003-5010.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

歪み促進型Huisgen反応(SPAAC)用の歪んだアルキンを修飾したオリゴヌクレオチドの合成を承ります。文献で登場したビシクロノニン(BCN)だけでなく、ジベンゾシクロオクチン(DBCO)の修飾も可能です。また文献では、各種修飾の5’、3’、インターナルラベルについても触れられています。それが可能なオリゴヌクレオチド修飾は多数あり、弊社ホームページでも一部を掲載しております。ホームページの掲載がない修飾でも、是非弊社に直接ご相談ください。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

ASOの薬物相互作用(2´MOE-RNA、 GalNAc) 編

ASO(アンチセンスオリゴヌクレオチド)療法を採用する際、多くの場合において他の治療方法との併用が必要となると言います。このとき、「ASOは他の治療薬の基質や阻害剤と成り得るのか?」「ASOの働きが阻害されることはあるのか?」…薬物相互作用は、核酸医薬を開発・評価する際には必ず考慮しなければならない要件です。

▶デリバリー戦略 ~ASOの薬物相互作用を評価~

2′-MOE-ASO(GalNAcとコンジュゲートされたASOを含む)を用い、薬物相互作用を評価した文献をご紹介します。3分岐型のGalNAcが結合したASOを用いた薬物相互作用研究は他では実施されておらず、また非コンジュゲートASOの場合も限られた数しか報告されていないと言います。

著者らは、ASOとCYP(シトクロムP450)の相互作用を検証しています。ASOはCYP阻害剤とはならず、小分子薬物を共投与した時も薬物相互作用は起こらなかったことが述べられています。また、ASO自体がCYPから影響を受けることもなかったと報告しています。治療の安全性および有効性を確実にするためにこの評価は非常に重要で、この評価によってASOの安全性プロファイルの信頼性が向上するとの見解を示しています。

Shemesh, Colby S., et al. “Assessment of the Drug Interaction Potential of Unconjugated and GalNAc3-Conjugated 2′-MOE-ASOs.” Molecular Therapy-Nucleic Acids 9 (2017): 34-47.

Pick-Up!!
『2'-MOE-RNA』『GalNAc』も登場

『2′-MOE』は、リボース2′位がO-methoxyethyl化された修飾です。代謝安定性の増加、標的結合の親和性増加に働き、また、2′-OMeと比較してヌクレアーゼ耐性がアップするという報告もあります。

『GalNAc』は、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と高い親和性を持つ単糖類で、ASGPRを多く持つ肝細胞にオリゴヌクレオチドを送達するのに大変有効に働くと言います。今回ご紹介する文献では、GalNAc(3分岐)-ASOコンジュゲートが、非結合ASOと比較して20〜30倍以上の効力改善をもたらしたことが記されています。

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

2′-MOE-RNA挿入、GalNAcの末端修飾(複数個も可)を承ります。また、通常のリン酸結合(ホスホジエステル結合)だけでなく、S化結合(ホスホロチオエート結合)とすることも、さらにホスホジエステル結合とホスホロチオエート結合のキメラ合成も可能です。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

GalNAc-siRNA-コンジュゲート 編

肝細胞は、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)とよばれるガラクトースを強く認識するレセプターを持つことが知られています。ASGPRは、タンパククリアランスに関わる受容体です。N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)はガラクトースから誘導された単糖類なので、ASGPRと結合します。そのため、GalNAcとオリゴヌクレオチドとのコンジュゲートもASGPRから肝細胞へ取り込まれていきますこのシステムを利用した核酸医薬品は、今も数多く開発されています。

▶デリバリー戦略 ~GalNAc-siRNA-コンジュゲートで肝細胞へ~

N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)をアシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)が肝細胞へ取り込むことを利用した、GalNAc-siRNA-コンジュゲートについて述べられた文献をご紹介します。このコンジュゲートは効率よく肝細胞に運ばれASGPRに取り込まれるのですが、例えばASGPRの発現が減少するような疾患であっても、肝臓をターゲットとしたGalNAc-siRNA-コンジュゲートが有効に作用し、その効力は損なわれないということが報告されています。ASGPR発現は、肝硬変や癌などの肝疾患と診断された場合の肝機能の低下と臨床的に相関すると考えられているため、この文献により提示された結果は、とても有意義であると言えます。また文献では、さらに幅広く応用できる可能性をも有しているとの見解を示しています。

Willoughby, Jennifer LS, et al. “Evaluation of GalNAc-siRNA Conjugate Activity in Pre-clinical Animal Models with Reduced Asialoglycoprotein Receptor Expression.” Molecular Therapy 26.1 (2018): 105-114.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

siRNAの合成を承ります。脱保護し、アニーリング済みの2本鎖の状態でお届けします。また、siRNA へのGalNAc修飾をはじめとした各種修飾も可能です。GalNAcの場合は、末端への複数個修飾もできます。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

GalNAcの導入 編

▶N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)とは?

GalNAcは、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と高い親和性を示します。そのためGalNAcとオリゴヌクレオチドのコンジュゲートは、オリゴヌクレオチドを肝細胞(ASGPRを多く持つ)へデリバリーするのに極めて有効に働きます。

▶オリゴヌクレオチドの「どこに」「どのように」GalNAc修飾を導入すれば良い?

5´末端もしくは3´末端にGalNAcを導入することで、デリバリー効果が得られるという報告があります。よく目にするのは、GalNAcをフォーク状に3分岐で結合させた形態です。弊社で化学合成できるのは、上図のように、一価のGalNAcをホスホジエステル結合で連なるように繋げた構造です。

ここで、文献を一つご紹介します。3分岐GalNAcは標的遺伝子の抑制に10〜60倍の効力の増強を示したことが述べられています。さらに3つでなくても、1つおよび2つのGalNAcをコンジュゲートした場合でも、アンチセンスオリゴヌクレオチドの効力増強に効果的であったとも報告しています。

Schmidt, Karsten, et al. “Characterizing the effect of GalNAc and phosphorothioate backbone on binding of antisense oligonucleotides to the asialoglycoprotein receptor.” Nucleic acids research 45.5 (2017): 2294-2306.

日本遺伝子研究所では、GalNAc修飾オリゴヌクレオチドの合成を承ります。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

GalNAcとはどんなもの? 編

▶N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)をオリゴヌクレオチドに導入できるようになりました。

この度、溶液相ではなく固相合成技術を採用することで、GalNAc修飾のオリゴヌクレオチド合成上の手順簡略化と迅速化が実現し、オリゴヌクレオチドのGalNAc修飾を新たに弊社のラインナップに加えることができました。

Cedillo, Isaiah, et al. “Synthesis of 5′-GalNAc-Conjugated Oligonucleotides: A Comparison of Solid and Solution-Phase Conjugation Strategies.” Molecules 22.8 (2017): 1356.

▶GalNAcとはどんなもの?

GalNAcは、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と結合する単糖類です。そのため、GalNAc はASGPRを多く持つ肝細胞へ集積し、このレセプターから肝細胞へ取り込まれます。

GalNAcと治療用オリゴヌクレオチドとのコンジュゲートを形成させることで、このコンジュゲートも肝細胞に高密度に存在するASGPRに結合し、肝細胞に取り込まれていきます。GalNAcに関して、効率よく肝細胞へ送達するためのデリバリーツールとして報告されている例が多数あります。

日本遺伝子研究所では、GalNAc修飾オリゴヌクレオチドの合成を承ります。

 

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

さまざまな核酸医薬の化学修飾とその送達系 編

特定の標的分子をターゲットとする治療方法は、非常に有用な治療戦略です。『より効率的な治療を』と、その期待は高まる一方です。ところが核酸医薬には、安全性、安定性、選択性、送達性、免疫性など、越えなければならない壁がたくさんあります。そして、数ある課題の中でも特に重要であると考えられているのが、安全かつ効率的なデリバリーシステムです。

▶デリバリー戦略 ~さまざまな核酸医薬のデリバリーを探る~

今回ご紹介するレビューでは、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNAやmiRNA、アプタマー、およびプラスミド等の核酸医薬に焦点を当て、その技術とその課題を提示しています。また核酸医薬について、さまざまな化学修飾とその送達系にも言及しています。親油性アップのためのコレステロール修飾やビタミンE修飾、肝細胞への送達効率改善のためのGalNAc修飾など、デリバリーを目的としたさまざまな化学修飾が紹介されています。

紹介されているような治療方法は未だ開発中ではあるものの、さまざまな種類のヒト疾患の治療に対して大変有用であると、その将来を見据えているレビューです。化学修飾を駆使した核酸医薬の送達系を構築するためのアプローチは、近い臨床応用に向け不可欠であると総括されています。

Chen, Changmai, Zhenjun Yang, and Xinjing Tang. “Chemical modifications of nucleic acid drugs and their delivery systems for gene‐based therapy.” Medicinal research reviews (2018).

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

siRNAやmiRNAをはじめとする短いRNA合成、オリゴヌクレオチドにヌクレアーゼに対する耐性を持たせるための『ホスホロチオエート結合(S化)』『2′-OMe』『2′-MOE』『2′-F』修飾などを承ります。その他にも、レビューに登場したコレステロール修飾をはじめとする親油性修飾、金ナノ粒子と結合させるためのチオール修飾、DNAデンドリマー作製のためのクリックケミストリー修飾や光架橋修飾など、ドラッグデリバリーを目的とするアプローチは多種多様です。これらのデリバリーのためのさまざまな化学修飾をオリゴDNAやRNAに結合させることが可能です。

リボース2′位修飾オリゴヌクレオチド 2′-MOE-RNA挿入

2′-O-メトキシエチルアンチセンスオリゴヌクレオチド(2’MOE‐ASO)核酸医薬標的RNAとの結合親和性上昇やヌクレアーゼ耐性の観点からリボース2′位修飾が注目されている昨今ですが、その中でも弊社では、『2’MOE』を特に重要視しています。近年、核酸医薬として承認されたものや製品化に向けて確実に前進しているものなどが急激に増えてきており、今後の展開に期待が持てます。今回は、注目の2’MOE‐ASOをヒトに投与した時の安全性を評価した3つの文献をご紹介したいと思います。これらは同じ著者によって系統的に調査されたものです。

 

 2’MOE‐ASOの総合的な安全性評価

 ASOの安全性を評価している文献です。ASOは多くの疾患の治療において有用であると言われていますが、場合によっては高用量の投与を要するケースもあり、投与部位も治療期間も様々です。また、ASOの化学修飾・構造・分子量なども様々なので、広範にわたり全てを網羅した分析を行うには限界があると言います。そのような中でこの文献では2’MOE‐ASOに着目し、腎臓および肝機能、血液学および補体活性化に関して安全性シグナルの発生率によって安全性を評価しています。

Crooke, Stanley T., et al. “Integrated safety assessment of 2′-O-methoxyethyl chimeric antisense oligonucleotides in nonhuman primates and healthy human volunteers.” Molecular Therapy 24.10 (2016): 1771-1782

2’MOE‐ASOの血小板への影響

次に、2’MOE‐ASO投与による血小板減少の有無について、臨床試験データの徹底的な分析を行った文献をご紹介します。2’MOE‐ASO治療では臨床的に有意でない血小板低下が見られたケースもありましたが、血小板数および機能に有意な影響は見出されていないと報告しています。

Crooke, Stanley T., et al. “The effects of 2′-O-methoxyethyl containing antisense oligonucleotides on platelets in human clinical trials.” Nucleic acid therapeutics 27.3 (2017): 121-129.

2’MOE‐ASO投与による腎機能障害

最後にご紹介するのは、2’MOE‐ASO投与による腎機能障害の発生について調査した文献です。ここでは、プラセボ薬・ASO核酸医薬を投与した場合とで比較し、腎機能の変化を検証しています。注目すべきことに、腎機能障害に関する臨床的に有意な証拠は見出されなかったと報告しています。

Crooke, S. T., et al. “The Effects of 2′-O-Methoxyethyl Oligonucleotides on Renal Function in Humans.” Nucleic acid therapeutics 28.1 (2018): 10-22.

 そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

「miRNA mimic」「anti miRNA (miRNA inhibitor)」「siRNA」をはじめとしたRNAベースのオリゴヌクレオチド合成を承ります。また、今回ご紹介した文献で登場した「2’-MOE-RNA」を配列内に挿入することも可能です。オリゴヌクレオチドのリン酸酸素原子が硫黄原子で置換されたホスホロチオエート化(Sオリゴ)によりヌクレアーゼ耐性を増加させることもできます。ギャップマータイプの2’MOE‐ASOの合成も可能です。

リボース2′位修飾オリゴヌクレオチド

2′-MOE-RNA挿入合成をはじめました!

2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)はリボース2′位修飾の1つです。ヌクレアーゼ耐性や標的RNA配列との結合親和性向上に働くと言われています。今回は、アンチセンスオリゴヌクレオチドへの挿入例をご紹介します。

▶miR-10bアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤として、ホスホロチオエート骨格を有する2′-MOEオリゴヌクレオチドを使用した例を紹介しています。

Teplyuk, Nadiya M., et al. “Therapeutic potential of targeting microRNA‐10b in established intracranial glioblastoma: first steps toward the clinic.” EMBO molecular medicine 8.3 (2016): 268-287.

▶さまざまなmiRNA治療戦略とデリバリー上の課題について説明しているレビューです。2′-MOEについても少し触れています。

Fernandez-Piñeiro, I., I. Badiola, and A. Sanchez. “Nanocarriers for microRNA delivery in cancer medicine.” Biotechnology Advances (2017).

▶2′-MOE修飾アンチセンスオリゴヌクレオチド投与による血小板減少のメカニズムについて、研究結果を発表した文献です。

Narayanan, P. K., et al. “Investigation into the mechanism (s) that leads to platelet decreases in cynomolgus monkeys during administration of ISIS-104838, a 2ʹ-MOE-modified antisense oligonucleotide.” Toxicological Sciences (2018).

▶ホスホロチオエート結合アンチセンスオリゴヌクレオチド(PS-ASO)の細胞内取り込みと輸送に関する文献です(解明されていない事柄がまだまだ多く存在するとのことです)。効力および薬物動態特性を増強するための「糖の2’位の修飾」の一例として、2′-MOEが登場しています。

Crooke, Stanley T., et al. “Cellular uptake and trafficking of antisense oligonucleotides.” Nature biotechnology 35.3 (2017): 230.

急速な進歩を遂げているアンチセンスオリゴヌクレオチド治療。ギャップマー型PS-ASO(DNA鎖5~10merの両端に、リボースの2 ‘位を修飾した塩基2~5 merを配し、ホスホロチオエート化する)を取りあげています。

Miller, Colton M., et al. “Endosomal Escape of Antisense Oligonucleotides Internalized by Stabilin Receptors Is Regulated by Rab5C and EEA1 During Endosomal Maturation.” nucleic acid therapeutics 28.2 (2018): 86-96.

日本遺伝子研究所では、アンチセンスオリゴやmiRNAの合成を承ります。

 

リボース2’位修飾オリゴヌクレオチド
2′-MOE-RNA挿入合成をはじめました!

既存のリボース2’位修飾ラインナップ(2’-OMe、2’-F)に加え、2′-O-methoxyethyl(2′-MOE)もオリゴDNA・RNA鎖に挿入できるようになりました。

2′-MOEはRNAの2’位修飾の1つです。上図のように、2’位がO-methoxyethyl化されています。ヌクレアーゼ耐性や標的RNA配列との結合親和性を向上させると言われています。2’-OMeと比較してヌクレアーゼ耐性がアップするという報告もあります。

そのオリゴ合成、承ります!
S化結合(ホスホロチオエート結合)や、S化結合と通常のリン酸結合(ホスホジエステル結合)との混在も可能です。また、アンチセンスオリゴヌクレオチドの活性を高めるための『ギャップマー型PS-ASO(DNA鎖5~10merの両端にリボースの2’位を修飾した塩基2~5merを配し、ホスホロチオエート化)』のようなカスタマイズも承ります。(2’-MOEのシトシンは5-メチルシトシンとなります。)




▶『LINE-1プライマー・プローブセット』『LINE-1プライマーセット』は、Cell Free DNA(cfDNA)濃度をリアルタイムPCRによって評価することができる製品です。

LINE-1は、long interspersed nuclear element(LINE)と呼ばれる自律性トランスポゾンの一つです。かつては、ノンコーディングDNAの部類に属する「ジャンクDNA」であると考えられていました。ヒトゲノム中ではその配列が豊富に存在し、ヒトゲノムの17%を構成、ゲノムあたり約520,000コピーを有します。

▶このLINE-1を定量リアルタイムPCRのターゲットとし、血漿・血清中のCell Free DNA濃度を評価している文献をご紹介します。

弊社で『LINE-1 PPセット』『LINE-1 Pセット』としてご提供しているものです。

Rago, Carlo, et al. “Serial assessment of human tumor burdens in mice by the analysis of circulating DNA.” Cancer research 67.19 (2007): 9364-9370.

弊社のセットとは配列が異なりますが、この文献のようなセット以外の配列をご希望の場合には、カスタム合成として承ることができますので、ご相談ください。

Sunami, Eiji, et al. “Quantification of LINE1 in circulating DNA as a molecular biomarker of breast cancer.” Annals of the New York Academy of Sciences 1137.1 (2008): 171-174.

製品番号:500201 LINE-1 PPセット(プライマー・プローブセット)
製品番号:500202 LINE-1 Pセット(プライマーセット)

※本製品は受注生産品です。
※販売元は日本ジェネティクス株式会社です。
ご注文は、製品番号を添えて日本ジェネティクス株式会社へお願いします。

 

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

Au-S結合/デコイdsDNA-金ナノ粒子編

STAT(Signal transducers and activators of transcription)はシグナル伝達性転写因子です。細胞外からの情報を核へと運び、遺伝子に対して直接働きかけることでその発現を活性化させる、いわば細胞の運命をコントロールするタンパク質です。STATファミリーのひとつであるSTAT3は、細胞増殖や生存、細胞老化、細胞癌化について特に重要な役割を持っています。このSTAT3をうまく制御することで、様々な癌の発癌や悪性化の制御につながるだろうと考えられています。

▶デリバリー戦略 

~Au-S結合で『デコイdsDNA-ヌクレオリンアプタマー-金ナノ粒子』コンジュゲート~

今回ご紹介するのは、STAT3標的オリゴヌクレオチド(ODN)薬物の全身送達を目的としたシステム構築を成功させたという文献です。

これまで、STAT3デコイ(STAT3d)によるSTAT3活性化の阻止は積極的に検討されてきました。ところが、それにもかかわらず臨床応用が思うよう進まないのは、有効な全身送達システムが構築されていないことが理由であると筆者は言います。

この文献では、頭頸部癌(HNC)の治療標的としてSTAT3に着目し、STAT3デコイ(STAT3d)にデリバリーのための金ナノ粒子(AuNP)、頭頸部癌細胞表面特異性のためのヌクレオリンアプタマー(NUAP)をAu-S結合で連結させることによって『AuNP-NUAP-STAT3d』を生成しています。

このコンジュゲートによって、STAT3d送達のための手段として、そして頭頸部癌の併用療法のための放射線増感剤として、効率的な治療効果をもたらすことが実証されたと報告しています。

Zhang, Surong, et al. “Dual radiosensitization and anti-STAT3 anti-proliferative strategy based on delivery of gold nanoparticle-oligonucleotide nanoconstructs to head and neck cancer cells.” Nanotheranostics 2.1 (2018): 1.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!5´や3´末端にアミノやチオールを修飾したオリゴDNA・RNAの合成を承ります。また、ヌクレオチド間の結合部位にあるリン酸基の酸素原子を硫黄原子で置換させたホスホロチオエート化(Sオリゴ)により、ヌクレアーゼ耐性を増加させることもできます。ホスホロチオエート化は全塩基間に導入することもできますが、文献にも登場したように、一部の塩基間へのみ導入(Sオリゴキメラ)することも可能です。

日本遺伝子研究所では、アンチセンスオリゴやアミノ化・チオール化をはじめとする各種修飾を承ります。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

クリックケミストリー/AAVキャプシド編

二つの分子を簡単に結合することができるクリックケミストリー。『銅イオンを触媒とするクリックケミストリーHuisgen反応(CuAAC)』が一般的によく用いられるのは、pHに依存せず反応溶媒を問わない、反応効率が良い、特異的に反応する、反応が至ってシンプルなどの理由からです。

デリバリー戦略 ~Huisgen反応で『オリゴヌクレオチド‐AAVキャプシド』コンジュゲート~

有効なドラッグデリバリーシステム(DDS)の構築は、核酸医薬の分野では切に望まれている大きな課題です。急速な分解や免疫機構などに立ち向かい、『必要な薬剤を、必要な場所へ、必要な時に、必要な量を』的確に送達することは、極めて重要なことと言います。

様々なデリバリー媒体がありますが、今回着目するのは『アデノ随伴ウイルス(AAV)』です。ご紹介する文献では、AAVの課題(輸送容量・指向性・組織特異性が制限されること、免疫原性の問題など)を克服したことが報告されています。ウイルスの動向や特性をうまく利用し、DNAアプタマーの特性を利用して組織特異性を持たせ、さらに中和抗体による送達効率低下を防ぐことに成功した『オリゴヌクレオチド・AAVキャプシド・エンジニアリングシステム』は、クリックケミストリーの技術を用いて構築されています。

さらに興味深いのは、今回構築されたプラットフォームは、キャプシドのエンジニアリングアプローチの利点と、DNAナノテクノロジー手法の可能性を併せ持つということです。ここから、さらに幅広い応用が見出されることが期待されます。

Katrekar, Dhruva, et al. “Oligonucleotide conjugated multi-functional adeno-associated viruses.” Scientific Reports 8.1 (2018): 3589.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

オリゴヌクレオチドの末端をアルキン修飾することができます。必要であれば、インターナル修飾(配列内修飾)することも可能です。また、文献内に登場した歪んだアルキンであるジベンゾシクロオクチン(DBCO)やビシクロノニン(BCN) をオリゴヌクレオチドに修飾することも可能です。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

『オリゴヌクレオチドのデリバリー戦略』

クリックケミストリー編

二つの分子を簡単に結合することができるクリックケミストリーは、緩和な反応条件や反応効率、簡便さなどから、その汎用性を高く評価されています。また合成オリゴヌクレオチドは、治療薬として主要な構成要素であると捉えられています。

▶デリバリー戦略 ~クリックケミストリーHuisgen反応でコンジュゲート~

今回ご紹介するのは、現在見出されている、治療開発におけるクリックケミストリーの有用性が明記されたレビューです。

治療に際し、標的へのデリバリー効率や分解などの大きな壁が立ちはだかっていると言います。一般的に、治療におけるオリゴヌクレオチドを用いたコンジュゲートは、治療剤のデリバリーが効率よくスムーズに行なわれるためにとても有用であると言います。このレビューでも、オリゴヌクレオチドを用いた治療剤の条件として、①標的に対し効率的な塩基対を確実に形成すること ②安定性および細胞標的特異性を持つこと ③適切なデリバリー担体を見出すこと ④標的特異性をアップさせることが重要であると述べられています。クリックケミストリー技術を用いてオリゴヌクレオチドと他の生体分子とを結合させることによって、このような条件を満たすことができる可能性を示しています。

Astakova, Kira, et al. ““Clicking” gene therapeutics: A successful union of chemistry and biomedicine for new solutions.” Molecular pharmaceutics (2018).

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

「HypercoolテクノロジーTM」 qPCR法の新たな技術がここに誕生!

短いDNA・RNAの検出を可能にするHypercoolテクノロジーTM

Application example 

血中循環 腫瘍由来メチル化DNA定量アッセイの可能性拡大に

ctDNAのターゲットの一つに腫瘍に関連したメチル化異常がありますが(文献6)、これをqPCRで特異的に定量する場合、バイサルファイト処理後のメチル化CpGに特異的なプライマープローブを設計する必要があります。(quantitative methylation specific PCR法, qMSP法)

しかしながら、バイサルファイト処理したDNAはnon-CpGのシトシンがウラシルに変換されることにより、プライマーやプローブのTm値が低下し、シグナルが弱くなることがあります。

また、Tm値を高くするためにプライマーやプローブ長を長くする場合、その分だけ特異性が低下し、非メチル化DNAを検出してしまうことがあります。

HypercoolテクノロジーTMにより、qMSPプライマーやプローブのTm値を上げ、短いプライマー/プローブ長にすることができます。このことにより、qMSPのプライマープローブ設計の可能性を広げ、qMSPの性能向上が期待できます。

(文献)

Warton K et.al. Methylated circulating tumor DNA in blood: power in cancer prognosis and response,  Endocr Relat Cancer. 2016 Mar;23(3) :R157-71

日本遺伝子研究所は、感度および信頼性を向上させるHypercoolテクノロジー™によって、皆さまの研究をサポートいたします。

「HypercoolテクノロジーTM

短いDNA・RNAの検出を可能にするHypercoolテクノロジーTM

Tm値上昇塩基を各種オリゴDNAに導入することで、従来よりもプライマー・プローブや増幅サイズを短くでき、「感度がいまひとつ」「ターゲットがATリッチ」「ターゲットの領域が狭い」「ローブのジェノタイピングの分解能が低い」などでお困りの場合、性能向上や改善が期待されるという特長があります。

今回も引き続き、応用例をご紹介したいと思います。

Application example 

血中循環遊離DNA中の腫瘍由来 融合遺伝子の検出に

血中に循環している腫瘍由来の遊離DNA(circulating tumor DNA (ctDNA))の量ががんの予後や再発に関連していることが多くの論文で示唆されています。

ctDNAのターゲットとして、腫瘍由来の変異やメチル化異常の他に、融合遺伝子がありますが、卵巣がんや乳がんでは、既に融合遺伝子をターゲットとしてctDNA量を定量する例がいくつか報告されています(文献4,5) 。

原発巣組織から次世代シークエンスにより同定された患者特有の融合遺伝子配列をターゲットとするため、1塩基の変異を検出する場合よりもアーティファクトが生じにくく、アッセイの特異性や感度が高いといわれています。一方、ctDNAは血中で短く断片化して存在していることが多く、qPCRやdigital PCRで定量を行う場合、断片化による感度低下を防ぐ工夫が必要となります。

HypercoolテクノロジーTMにより、アンプリコンサイズを極限まで短くすることで、短く断片化しているターゲットをより多く検出できることが期待できます。

(文献4)

Faye R. Harris et.al. Quantification of Somatic Chromosomal Rearrangements in Circulating Cell-Free DNA from Ovarian Cancers, Scientific Reports 6, Article number: 29831 (2016)

(文献5)

Eleonor Olsson et.al. Serial monitoring of circulating tumor DNA in patients with primary breast cancer for detection of occult metastatic disease, EMBO Mol Med.  2015 Aug; 7(8): 1034-1047.

日本遺伝子研究所は、感度および信頼性を向上させるHypercoolテクノロジー™によって、皆さまの研究をサポートいたします。

「HypercoolテクノロジーTM

短いDNA・RNAの検出を可能にするHypercoolテクノロジーTM

< 特長 >
⇒Tm値上昇塩基を用いて、従来よりもプライマー・プローブや増幅サイズを短くできる。
⇒各種オリゴDNAに導入することができる。

特にダブルラベルプローブでは、汎用性の高い蛍光およびクエンチャーをご選択でき、ほぼすべての機器に適応可能。

⇒感度がいまひとつ、ターゲットがATリッチ、ターゲットの領域が狭い、プローブのジェノタイピングの分解能が低い…などでお困りの場合、性能向上や改善が期待される。

HypercoolテクノロジーTMには、このようにたくさんのメリットがあります。

Application example 

SNP GenotypingやRare mutation 解析のパフォーマンス向上に

がん研究において、循環する核酸バイオマーカーは非常に重要で、様々な課題を乗り越えることでさらに発展することが期待される分野です (文献1) 。

その課題の一例として、qPCRによるSNP Genotypingやdigital PCRによるRare mutation解析において、ターゲットによってはプローブが長鎖となってしまうことがあり、この原因からシグナル/ノイズ比が低くなったり、1塩基相違の分解能が低下したりと、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。

しかし、HypercoolテクノロジーTMでは、Tm値上昇塩基の導入によりプローブの鎖長をコントロールすることが可能となります。鎖長の短いプローブではクエンチャーの効果がより強められ、ベースラインのノイズを最小限に抑えることができます。 さらに、1塩基相違のターゲットとの間のTm値をより低下させることで、両アレル間の分解能を向上させることができます。このような課題克服のためのひとつのツールとして、HypercoolテクノロジーTMは極めて有用であると言えます。

(文献1)

Rapisuwon, Suthee, Eveline E. Vietsch, and Anton Wellstein. “Circulating biomarkers to monitor cancer progression and treatment.” Computational and structural biotechnology journal 14 (2016): 211-222.

Application example 

FFPEサンプルの遺伝子発現定量アッセイの向上に

FFPE病理組織中の核酸は断片化や化学修飾が進行しているため、RT-qPCRで遺伝子発現解析を行なう際は、サンプル調製、逆転写およびqPCRの各ステップで、特別な工夫が必要となります(文献2,3)。qPCRのステップで効果を発揮するのが、 HypercoolテクノロジーTMです。FFPE組織中ではRNAが100base以下に断片化していることがあり、遺伝子発現解析を安定して行うには、qPCRのアンプリコンサイズをできる限り短く設定することが重要となります。

(文献2)

Janine Antonove, et al. Reliable gene expression measurements from degraded RNA by quantitative real-time PCR depend on short amplicons and a proper normalization, Laboratory Investigation, 85, pages 1040–1050 (2005)

(文献3)

Natalie Ludyga, et al. Nucleic acids from long-term preserved FFPE tissues are suitable for downstream analyses, Virchows Archiv (2012), 460, Issue 2, pp 131–140

日本遺伝子研究所は、感度および信頼性を向上させるHypercoolテクノロジー™によって、皆さまの研究をサポートいたします。

付加環化反応で新たな『モノ』を創りだす

「クリックケミストリー」

アプタマーは、核酸アプタマーとペプチドアプタマーに大きく分類されます。核酸アプタマーは、免疫原性が低いこと、核酸の修飾によって安定性を制御できること、特異性や親和性が高いことのほか、化学合成できるという特長も持っており、幅広く研究されています。また自己組織化単分子膜(SAM)は、分子の自己集積化により形成される単分子膜の持つ高い分子配向性や安定性、表面の官能基によるさまざまな機能導入など、有効な基盤技術として期待されています。

▶クリックケミストリーの技術を用いて、オリゴペプチド自己組織化単分子膜(SAM)に核酸アプタマーをコンジュゲートしたという文献をご紹介します。このコンジュゲートによって、混合サンプルから標的細胞の単離と濃縮を行うため、SAMを利用した『Catch:選択的細胞捕捉』『Release :SAMの電気化学反応による標的細胞脱離』を成功させています。この結果は、基礎的な癌研究から組織工学への応用に至るまで、様々な研究分野における有望なツールと成り得ることを報告しています。

Enomoto, Junko, et al. “Catch-and-Release of Target Cells Using Aptamer-Conjugated Electroactive Zwitterionic Oligopeptide SAM.” Scientific Reports 7 (2017): 43375.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

文献で用いているのは、5´末端をアルキン修飾(セリノールリンカー)したオリゴヌクレオチドです。応用編として、セリノールではなくアルキルリンカーを導入することも可能ですし、塩基や糖からアルキンを伸ばすこともできます。日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

付加環化反応で機能性分子を創りだす

「クリックケミストリー」

5-ホルミル-2′-デオキシシトシン(fdC)は、近年になって発見されたエピジェネティック塩基です。その機能については未知の部分が多く、解明が期待されています。エピジェネティック塩基fdCの機能を理解するためには、特定のゲノム部位における「形成および除去」を分析することが重要であると言います。

▶今回ご紹介する文献では、クリックケミストリーを用いて配列特異的な誘導体を作製し、デジタルPCRと組み合わせることでfdCの「形成および除去」を分析することが可能となったと発表しています。この方法では、プローブとなるオリゴヌクレオチドに2′-O-プロパルギルウリジンを組み込み、Huisgen反応(クリック反応)を用いてアジド-C4-ヒドロキシルアミンを結合させることで、良い結果が得られたことを報告しています。

Su, Meng, et al. “5‐Formylcytosine Could Be a Semipermanent Base in Specific Genome Sites.” Angewandte Chemie International Edition 55.39 (2016): 11797-11800.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

オリゴヌクレオチドを合成する際に、指定の位置に2′-O-プロパルギルウリジンを挿入することができます。rUの他にも、rA、rG、rCの挿入も可能なので、プローブデザインの幅も広がります。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

また、今回ご紹介した文献とは直接の関係性はありませんが、4つのエピジェネティック塩基である5-メチルシトシン(5m-dC)、5-ヒドロキシメチルシトシン(5hm-dC)、5-ホルミルシトシン(5f-dC)、および5-カルボキシシトシン(5ca-dC)を配列内に挿入したオリゴヌクレオチドの合成も承っております。

HypercoolテクノロジーTMは、短いDNA・RNAの検出を可能にする技術です。

< 特長 >

▶Tm値上昇塩基を用いて、従来よりもプライマー・プローブや増幅サイズを短くできる。

▶各種オリゴDNAに導入することができる。

特にダブルラベルプローブでは、汎用性の高い蛍光およびクエンチャーをご選択でき、ほぼすべての機器に適応可能。

▶感度がいまひとつ、ターゲットがATリッチ、ターゲットの領域が狭い、プローブのジェノタイピングの分解能が低い…などでお困りの場合、性能向上や改善が期待される。

SNP GenotypingやRare mutation 解析のパフォーマンス向上、FFPEサンプルの遺伝子発現定量アッセイの向上、血中循環遊離DNA中の腫瘍由来 融合遺伝子の検出、血中循環 腫瘍由来メチル化DNA定量アッセイの可能性拡大などに、HypercoolテクノロジーTMは大変有用です。

日本遺伝子研究所は、感度および信頼性を向上させるHypercoolテクノロジーTMによって、皆さまの研究をサポートいたします。

核酸の修飾塩基【N6-メチルアデノシン編】 生命活動を支える塩基修飾

▶ご存知ですか?

核酸の修飾塩基をオリゴヌクレオチドの配列中に導入できます!

種類が100を超えると言われるRNAの転写後修飾ですが、その中のいくつかの種類は、オリゴヌクレオチドの配列中に化学的に導入することができます。例えば、メチル化、シュードウリジン化、脱アミノ化、チオ化など…。導入できる有名な修飾塩基はたくさんあります。

/wp/wp-content/uploads/2014/08/809f4670a1c789a4c971e3beba721cec.pdf

さて、そもそも修飾塩基とはどのようなものなのでしょう。今回は、特に有名なN6-メチルアデノシンに焦点をあてたいと思います。

▶N6-メチルアデノシンって!?

細胞分化、胚発生およびストレス応答などを運命付けると言われるN6-メチルアデノシン。植物や脊椎動物だけでなく、細菌や酵母などの単細胞生物、ウイルスにも広く存在する修飾です。ところがN6-メチルアデノシンの機能や役割に関する解明が急激に行われはじめたのは、ここ数年のことのようです。

では、N6-メチルアデノシンは具体的にどのような働きをするのでしょうか。現在解明されているN6-メチルアデノシンの機能について述べられたレビューをご紹介します。mRNAの代謝調節、核のプロセシングとmRNAの輸送促進、mRNA翻訳促進など、様々な働きが記載されています。ただ、完全解明までにはより詳しい研究の余地がまだまだ残されているとの記述もあり、これから先も研究が押し進められていくであろうと展望しています。また、現在分かっていない転写後修飾もまだまだ存在し、今後も発見されるだろうことも示唆しています。

Zhao, Boxuan Simen, Ian A. Roundtree, and Chuan He. “Post-transcriptional gene regulation by mRNA modifications.” Nature Reviews Molecular Cell Biology 18.1 (2017): 31.

▶修飾塩基をもっと知るために

N6-メチルアデノシンを例に挙げましたが、修飾塩基にはそのはたらきの解明が十分になされていないものが他にもたくさんあります。定量分析や機能解析などを行う際に、修飾塩基が導入されたオリゴヌクレオチドを使用することがしばしばあるようです。一例をご紹介します。

シュードウリジンの定量分析

Yamauchi, Yoshio, et al. “A mass spectrometry-based method for direct determination of pseudouridine in RNA.” Nucleic acids research 44.6 (2016): e59-e59.

N6-メチルアデノシンの役割・効果の調査

Choi, Junhong, et al. “N6-methyladenosine in mRNA disrupts tRNA selection and translation elongation dynamics.” Nature structural & molecular biology 23.2 (2016): 110.

日本遺伝子研究所では、配列中に『修飾塩基』を挿入したオリゴDNA・RNAの合成を承ります。

▶イノシン(inosine) ▶5-メチルシトシン(5-me-C) ▶5-メチルウリジン(5-me-U)(T)
▶N6-メチルアデノシン (N6-me-A)  ▶1-メチルアデノシン(1-me-A)
▶シュードウリジン(Pseudouridine) ▶1-メチルシュードウリジン(1-me-Pseudouridine)
▶5-ブロモウリジン(5-Br-U) ▶5-ヨードウリジン(5-I-U) 
▶6-チオグアノシン(6-thio-G) ▶4-チオウリジン(6-thio-U)
▶2-アミノプリン(2-Aminopurine)
▶2,6-ジアミノプリン(2,6-Diaminopurine)(2-amino-A)
…他、ご相談も承ります。


小さなRNAが未来を切り拓く

今回ご紹介するのは、miRNAデリバリーに関するとても分かりやすいレビューです。さまざまなmiRNA治療戦略とデリバリー上の課題について説明しています。癌治療のためにこれまで開発されたマイクロRNA(miRNA)送達のナノシステムについてもカバーしています。また、本レビューでは、癌医療に関連する「最近のmiRNAナノキャリア」「ナノ担体に関連しているmiRNAの機能」について、一覧で表記されています。

そもそもmiRNAは、ヌクレアーゼによって迅速に分解され、腎排泄によって消失してしまいます。さらに、RNA投与は自然免疫応答を誘導し、望ましくない毒性を引き起こします。また、親水性、負電荷、高分子量などの理由により核酸の細胞膜通過が困難となることも併せると、総合的に見てもmiRNAの送達は非常に大きな課題であると述べられています。同時に複数のmiRNAを送達すること、miRNAと他の治療法との組み合わせることによって、癌の異種性に対処し、miRNA治療が大きく進展できる可能性を示唆しています。

Fernandez-Piñeiro, I., I. Badiola, and A. Sanchez. “Nanocarriers for microRNA delivery in cancer medicine.” Biotechnology Advances (2017).

癌による死亡者数や罹患者数を考えると、その治療の急速な発展は、まさに切望されていると言えます。miRNAの特性を生かしたナノメディシンの癌治療への応用は、今後ますます注目されていくことでしょう。

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

miRNA機能を調節するために、「合成miRNAを用いてmiRNA活性を回復」「anti miRNAオリゴヌクレオチド(AMO)を介してmiRNAの機能を阻害」という2つの治療アプローチが用いられています。このアプローチに用いられる短いRNA合成はもちろんのこと、レビュー内で登場した「2’-OMe」「2’-F-RNA」「2’-O‐Moe」を配列内に挿入することも可能です。また、リン酸酸素原子が硫黄原子で置換されたホスホロチオエート化(Sオリゴ)によりヌクレアーゼ耐性を増加させることもできます。

日本遺伝子研究所では、アンチセンスオリゴやmiRNAの合成を承ります。

小さなRNAが未来を切り拓く

極めて悪性な腫瘍の一つと認識されているグリオブラストーマ。その悪性度の高さ、予後が不良であることから、世界中で研究されており、効果的な治療方法の確立が急務であると言われています。

▶▶発癌性miRNAと言われるmiR-10bは、グリオブラストーマにおいて高度な発現が見られるとの報告があります。またmiR-10bを阻害することで、神経膠腫細胞の増殖および生存が強く損なわれると言います。

今回ご紹介する文献では、これまで明らかにされていなかったグリオブラストーマにおけるmiR-10bが維持されるメカニズムについて、その阻害を評価しています。またそれと同時に、グリオブラストーマに対するmiR-10b阻害の治療効果の評価も行なっており、本文献で提唱されている方法は、すべてのサブタイプに対して潜在的に有効であると報告しています。その際にmiR-10bアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤(ASO)として、ホスホロチオエート骨格を有する2′-O-methoxyethylオリゴヌクレオチドを使用しています。

Teplyuk, Nadiya M., et al. “Therapeutic potential of targeting microRNA‐10b in established intracranial glioblastoma: first steps toward the clinic.” EMBO molecular medicine 8.3 (2016): 268-287.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!

オリゴヌクレオチドにヌクレアーゼ耐性を持たせるためのホスホロチオエート化(S化)、一般的な骨格であるホスホジエステル、およびこれらの混合骨格(Sキメラ)を有し、2′-O-methoxyethylを挿入したオリゴヌクレオチドを合成します。

日本遺伝子研究所では、アンチセンスオリゴやmiRNAの合成を承ります。2’-OMeや2’-F-RNA、2’-O‐Moeの挿入も承りますので、お気軽にご相談ください。

『Cell Free DNA 濃度評価用リアルタイムPCR製品』をラインナップ

前回、予定をお伝えいたしましたとおり、この度ラインナップいたしましたリアルタイムPCR機器を用いてCell Free DNA(cfDNA)濃度を便宜的に評価することができる「リアルタイムPCR製品」の内容をご紹介いたします。

~ LINE-1配列を用いたPCR ~

LINE-1はかつて「ジャンクDNA」と呼ばれた、いわゆる「ノンコーディングDNA」の部類に属していて、long interspersed nuclear element(LINE)と呼ばれる自律性トランスポゾンの一つです。LINE-1はヒトゲノム中で豊富な配列の一つで、ヒトゲノムの17%を構成し、ゲノムあたり約520,000コピーを有します。このLINE-1を定量リアルタイムPCRのターゲットとして、血漿・血清中の低濃度のCell Free DNA濃度を評価しているいくつかの報告があります。

以下をクリックすると製品詳細をご覧いただけます。

【受注生産品】
製品番号:500201 LINE-1 PPセット(プライマー・プローブセット)
製品番号:500202 LINE-1 Pセット(プライマーセット)

販売元:日本ジェネティクス株式会社
ご注文は、製品No.を添えて、日本ジェネティクス株式会社へお願いします。

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

今回は、『オリゴヌクレオチドでアプタマー作製』したという文献をご紹介したいと思います。

▶核酸アプタマーとは、極めて高い親和性を持ち、特異的に標的分子に結合する短い一本鎖オリゴヌクレオチドです。タンパク質やペプチド、小分子から細胞に至るまでのあらゆるものを標的として抗体の代替物とみなされますが、抗体とは対照的に、アプタマーは低免疫原性かつ熱安定性であることが特長です。

今回ご紹介する文献では、この多用途性に着目し、様々な改変アプタマーについて議論されています。

Pfeiffer, Franziska, et al. “Customised nucleic acid libraries for enhanced aptamer selection and performance.” Current Opinion in Biotechnology 48 (2017): 111-118.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!類似のクリックマーの合成には、『C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾』や『エチニル(dA,dU)修飾』挿入オリゴヌクレオチドをオーダーください。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

▶今回は、C8アルキンdT(オクタジニルdU)修飾オリゴDNAを用いて、『siRNA-ペプチドコンジュゲート』作製が効率的に行われたという文献をご紹介したいと思います。

多くの可能性を持っていると言われる『siRNA-ペプチドコンジュゲート』。これまでは調製が困難であると考えられてきましたが、本文献ではクリックケミストリーを用いることで課題を克服しています。siRNAセンス鎖の5´末端をオクタジニルdU修飾し、ペプチドとクリック結合させています。これを用いることで腫瘍細胞内にsiRNAを選択的に送達することができ、HER2+癌細胞株における遺伝子サイレンシングに成功したと報告しています。

Gandioso, Albert, et al. “Efficient siRNA–peptide conjugation for specific targeted delivery into tumor cells.” Chemical Communications 53.19 (2017): 2870-2873.

そのオリゴ合成、承ります!

文献のアプリケーション応用には、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドをお勧めします!センス鎖の5´末端をC8アルキン(オクタジニル)修飾したsiRNAをオーダーしてください。この合成したsiRNAとクリック反応する相手は、ペプチド側のアジドです。

▶日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
・アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
・アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
・2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
・3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
・C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
・エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
・エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
・ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
・ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

▶今回は、O-プロパルギル修飾オリゴDNAを用いて2本鎖の結合を強固にしたという文献をご紹介したいと思います。

▶この文献では、オリゴヌクレオチドのリボース部分の2 ‘または3’位をプロパルギル修飾(アルキン構造)とすることで、Cu(I)触媒アジド – アルキン “ビス – クリック”反応により内部糖架橋を導入、平行鎖配向を有するオリゴヌクレオチドを作成したことを報告しています。このような平行ハイブリダイゼーションは、新しいオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブ、アンチセンス構築物またはナノデバイスを設計するための新しいツールとなり、DNAの多形性は、材料科学からDNA診断および医学への広範な応用を見出すDNAベースのナノ構造を構築する多数の機会を提供するだろうと述べられています。

Pujari, Suresh S., and Frank Seela. “Parallel stranded DNA stabilized with internal sugar cross-links: Synthesis and click ligation of oligonucleotides containing 2′-propargylated isoguanosine.” The Journal of organic chemistry 78.17 (2013): 8545-8561.

 

文献のアプリケーション応用は、日本遺伝子研究所のオリゴヌクレオチドで

オリゴヌクレオチドのリボース部分の2’または3’位がアルキン構造をもつ『2´-O-プロパルギル修飾』または『3´-O-プロパルギル修飾』がお奨めです。二本鎖の対となる塩基をこの修飾に置き換えてデザインし、オーダーしてください。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

クリックケミストリーHuisgen反応用『ヌクレオチドのアルキン修飾シリーズ』を、新たにラインナップしました。

▶糖の2´または3´位に、アルキン構造が結合しているタイプ(rA,rG,rC,rU)
2´-O-プロパルギル修飾オリゴDNA・RNA
3´-O-プロパルギル修飾オリゴDNA・RNA

▶塩基部に、リンカーを介してアルキン構造が結合しているタイプ(dA,dC,dU)
C8アルキン(オクタジニル)修飾オリゴDNA・RNA

▶塩基部に、リンカーを介さず直接アルキン構造が結合しているタイプ(dA,dU)
エチニル修飾オリゴDNA・RNA

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

CuAAC
▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶2´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶3´-O-プロパルギル(rA,rG,rC,rU)修飾オリゴDNA・RNA
▶C8アルキン(オクタジニル)(dA,dC,dT)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニル(dA,dU)修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 
SPAAC
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA

各種ラインナップについて、様々なリンカータイプを取り揃えております。リンカーを明記した詳しい構造をホームページにアップしておりますので、ご参考ください。また、ご希望のリンカーがない場合でも、使用する試薬を変更したり、スペーサー修飾等を用いてカスタムすることで解決できる場合もあります。是非一度、ご相談ください。

生命活動を支える塩基修飾
RNA修飾塩基【シュードウリジン編】

シュードウリジンは、ほとんどのRNAに見いだされる修飾塩基です。シュードウリジンには、いくつかの役割があると考えられていますが、依然としてよく理解されていない修飾であるという認識は、未だ顕在のようです。

▶今回ご紹介する文献では、E.coliのチロシンtRNAのアンチコドン中のシュードウリジン検出を網羅的に行うことで、シュードウリジンがmRNAとtRNAとの間のコドン-アンチコドン相互作用を調節する働きを持つことを見出し、治療に一役を担う可能性を示唆しています。

シュードウリジンへの改変が存在しないと、mRNAからの翻訳能力が損なわれてしまうため、チロシンコドンが豊富なmRNAではその翻訳に影響が生じてしまいます。また逆にmRNAのシュードウリジンの改変によって、免疫原性を制御し、安定的に翻訳を進めることができるであろうと報告しています。

asubrahmanyam, and Patrick A. Limbach. “Pseudouridine in the Anticodon of Escherichia coli tRNATyr (QΨA) Is Catalyzed by the Dual Specificity Enzyme RluF.” Journal of Biological Chemistry 291.42 (2016): 22327-22337.

日本遺伝子研究所では、配列中に『核酸塩基』を挿入したオリゴDNA・RNAの合成を承ります。

▶イノシン(inosine) ▶5-メチルシトシン(5-me-C) ▶5-メチルウリジン(5-me-U)(T)

▶N6-メチルアデノシン (N6-me-A)  ▶1-メチルアデノシン(1-me-A)

▶シュードウリジン(Pseudouridine) ▶1-メチルシュードウリジン(1-me-Pseudouridine)

▶5-ブロモウリジン(5-Br-U) ▶5-ヨードウリジン(5-I-U) 

▶6-チオグアノシン(6-thio-G) ▶4-チオウリジン(6-thio-U)

▶2-アミノプリン(2-Aminopurine)

▶2,6-ジアミノプリン(2,6-Diaminopurine)(2-amino-A)

…他、ご相談も承ります。

 

生命活動を支える塩基修飾
核酸の修飾塩基【N6-メチルアデノシン】

RNAの修飾塩基にはたくさんの種類がありますが、今回は、N6-メチルアデノシンに焦点を当ててご紹介したいと思います。

遺伝情報の発現は様々なレベルで調節されていますが、その中でも転写後における遺伝子発現制御には、明確な利点があると言われています。翻訳自体に影響を与えることがないということは、注目すべきことです。N6-メチルアデノシンは、mRNA中でも特に豊富に見受けられる転写後修飾です。今回ご紹介する文献では、転写後レベルにおけるその役割について述べられています。

m6A(N6-メチルアデノシン)修飾オリゴヌクレオチドをmRNA断片として用いて比較し、m6Aの役割やその効果について調べた文献です。mRNAのm6A修飾によって、翻訳や伸長そのものへは影響を与えず、その動的な挙動に変化や調節をもたらすことができる可能性を示唆しています。

Choi, Junhong, et al. “N6-methyladenosine in mRNA disrupts tRNA selection and translation elongation dynamics.” Nature structural & molecular biology 23.2 (2016): 110.

日本遺伝子研究所では、配列中に『核酸塩基』を挿入したオリゴDNA・RNAの合成を承ります。

▶イノシン(inosine) ▶5-メチルシトシン(5-me-C) ▶5-メチルウリジン(5-me-U)(T)

▶N6-メチルアデノシン (N6-me-A)  ▶1-メチルアデノシン(1-me-A)

▶シュードウリジン(Pseudouridine) ▶1-メチルシュードウリジン(1-me-Pseudouridine)

▶5-ブロモウリジン(5-Br-U) ▶5-ヨードウリジン(5-I-U) 

▶6-チオグアノシン(6-thio-G) ▶4-チオウリジン(6-thio-U)

▶2-アミノプリン(2-Aminopurine)

▶2,6-ジアミノプリン(2,6-Diaminopurine)(2-amino-A)

…他、ご相談も承ります。

 

RNA保存液「RNA SHIELDERTM

ssRNAやtotalRNAを、冷蔵(2~8℃)で溶液のまま、安定的に長期保存するための保存液、RNA SHIELDERTM。今回も引き続き、よくいただくご質問をご紹介したいと思います。

第2回めとなる今回は、『実際にRNA SHIELDERTMを使用する際の諸注意』に関してご紹介します。

FAQ1
Q.RNA SHIELDERTMの具体的な使用方法を教えてください。
A.RNA SHIELDERTMは10×試薬です。RNAサンプル:RNA SHIELDERTM=9:1の体積混合比となるように混和してください。冷蔵(2~8℃)で、溶液のままで保存できます。(混合例…RNAサンプル 45µL に対して、RNA SHIELDERTM 5µL)また、RNAサンプル保存の場合、RNA SHIELDERTM混合後の推奨濃度は10ng/µL~2µg/µLです。この範囲から外れる場合には、希釈や濃縮を行っていただくことをお奨めいたします。

FAQ2
Q.保存したいRNAの溶媒は、何であっても大丈夫でしょうか。RNA保存能は、溶媒によって差が出ることはありますか。
A.TE buffer、DEPC Water、RNase Free Waterで、保存能に差が出ないことが確認されています。

FAQ3
Q.RNA SHIELDERTMと混合したssRNAのコピー数の算出方法を教えてください。
A.弊社では、RNA塩基の平均分子量を用いた以下の式で算出しております。この際にご注意いただきたいのが、吸光度測定はRNA SHIELDERTM混和する前に行っていただきたいという点です。

ssRNA質量濃度: Cm ng/µL
ssRNA鎖長: N
RNA塩基の平均分子量: 340 Da
アボガドロ数: 6.02×1023 copy/mol
Cm [ng/µL]=Cm×10-9 [g/µL] =(Cm×10-9)÷(340×N) [mol/µL]
=(Cm×10-9×6.02×1023)÷(340×N) [copy/µL]

FAQ4
Q.RNA SHIELDERTMと混合したtotalRNAの質量はどのようにして求めれば良い?
A.吸光度から算出します。弊社のホームページにある便利ツールで簡単に算出できますので、是非ご活用ください。この際、吸光度測定はRNA SHIELDERTM混和する前に行ってください。

その他にもご質問等がありましたら、弊社まで直接お問い合わせください。

RNA保存液「RNA SHIELDERTM

ssRNAやtotalRNAを、冷蔵(2~8℃)で溶液のまま、安定的に長期保存するための保存液。それが、RNA SHIELDERTMです。これまで、RNA SHIELDERTMに関するご質問をたくさんいただきました。もっと本製品を知っていただくために、特に多かったご質問を、2回に分けてご紹介したいと思います。

第1回めは、『RNA SHIELDERTMの特長』に関するご質問に絞ってご紹介します。

FAQ1
Q.RNA SHIELDERTMの類似品がたくさんあるように思うのですが。
A.他製品との違いは、RNA自体を冷蔵(2~8℃)で溶液のまま長期保存できること。組織や細胞を保存する試薬ではないという点が大きく異なります。コントロールRNAの溶液保存や、RNA抽出に起因するバラツキを解消したい方にお薦めです。溶液保存なので凍結融解によるRNA劣化の心配がありません。

FAQ2
Q.RNA SHIELDERTMを使用した時のRNAサンプルの保存条件と保存期間を教えてください。
A.RNAを、冷蔵(2~8℃)で溶液のまま保存できます。正しい混合比率(体積混合比 RNAサンプル:RNA SHIELDER=9:1)の場合、totalRNAで1年、ssRNAで半年間保存できることが確認されています。

FAQ3
Q.RNA SHIELDERTMの試薬としての使用期限は?
A.-20℃凍結保存で未開封の場合、使用期限は1年です。

FAQ4
Q.使いかけのRNA SHIELDERTMの保管方法は?
A.未開封時は-20℃凍結保存を推奨しております。開封後は2~8℃冷蔵保存いただき、できるだけ早めにご使用ください。-20℃での再凍結も可能ですが、融解を繰り返しは避けていただくようにしてください。

FAQ5
Q.RNA SHIELDERTMによる反応系への阻害が心配です。
A.心配はありません。弊社ではRNA SHIELDERTMの開発とともに、RNA SHIELDERTMで4℃保存したサンプルRNAを用いて、実験系への有効性を検証しています。逆転写反応およびPCRを阻害しないというだけでなく、次世代シーケンスにおいても-80℃保存のサンプルと同等の結果が得られています。

詳しくは、弊社ホームページの「NGS実験系データ」「保存試験データ」をご覧ください。

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

引き続き、銅(I)イオンを触媒としたアジドとアルキンの付加環化反応(CuAAC)のアプリケーション例をご紹介します。今回は、オリゴヌクレオチドを用いて目的とする構造体を構築したという文献と、オリゴヌクレオチドを用いたナノ構造体について幅広く概説したレビューの二つをご紹介したいと思います。

CuAACアプリケーション例:DNAナノチューブを用いてカテナン構造体を構築

▶▶まず、28mer、41merのオリゴヌクレオチドをタイル状に組み合わせてDNAナノチューブをつくります。この際に、隣接したストランドを、アルキンとアジドで両端を修飾したオリゴヌクレオチド二本で置き換えます。これらのオリゴヌクレオチドは一部が重なり合うようにデザインされているので、クリック反応、denature(熱変性)することによって、カテナン構造体が得られた、という文献です。クリック反応に関わる試薬や条件によるDNAナノチューブやカテナン構造体の安定性への悪影響がなかったこと、従来方法におけるDNA構造の安定性の問題を解決する結果が得られたことも併せて述べられています。このような構造体の生成はカテナンだけに限定されず、オリゴヌクレオチドを組み立てていくことで様々な応用の可能性が考えられるそうです。将来、多岐にわたるアプローチへの道を開くものとなるだろうと報告しています。

Cassinelli, Valentina, et al. “One‐Step Formation of “Chain‐Armor”‐Stabilized DNA Nanostructures.” Angewandte Chemie International Edition 54.27 (2015): 7795-7798.

CuAACアプリケーション例:オリゴヌクレオチドを用いたナノ構造体

▶▶化学的性質、サイズ、形状などをより正確にプログラム制御できる『DNAナノ構造』『DNAナノマシン』の応用例として、バイオアプリケーションに焦点を当てたレビューです。DNAナノ構造が細胞に取り込まれどのような運命をたどるのか。物理化学的および生物学的見地から理解を深めていくことで、将来のDNAナノテクノロジーの可能性をさらに広げるだろうと解説しています。

Lee, Di Sheng, et al. “Cellular processing and destinies of artificial DNA nanostructures.” Chemical Society Reviews 45.15 (2016): 4199-4225.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

銅(I)イオンを触媒としたアジドとアルキンの付加環化反応(CuAAC)のアプリケーション例をご紹介したいと思います。

CuAACアプリケーション例:次世代シーケンシングにおけるアダプター結合

次世代シーケンシングの際に行うクローン増幅では、ライブラリー断片は固相表面上で増幅されます。今回は、ライブラリーアダプターと固相表面の結合リンカーについて発表した文献をご紹介します。

▶▶エマルジョンPCR(emPCR)によるクローン増幅における、官能化されたビーズ表面と標識オリゴヌクレオチドの化学的戦略に関する文献です。ビオチン-ストレプトアビジン結合、アミノ-カルボン酸のアミド結合、アジド-アルキン付加環化(CuAAC)、マレイミドのマイケル付加を比較検証しています。十分量のオリゴヌクレオチドを効率的に固定化できること、Taqポリメラーゼのはたらきを阻害しないことを条件に、pHや塩濃度、結合反応がシンプルであることなども加味すると、CuAACまたはマイケル付加が有効に機能できる結合方法であることが述べられています。さらにコストなどの厳しい条件を追加すると、CuAACが特に有用であると結論付けられています。

Malone, Marie L., Valerie J. Cavett, and Brian M. Paegel. “Chemoselective Coupling Preserves the Substrate Integrity of Surface-Immobilized Oligonucleotides for Emulsion PCR-Based Gene Library Construction.” ACS Combinatorial Science 19.1 (2016): 9-14.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA

重要な役割を担う、脱メチル化誘導体
「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

今回は、エピジェネティックな制御による化学変換機構を利用した『DNAをベースとしたデジタルデータの保存』に関する文献をご紹介したいと思います。DNAの可能性をさらに拡大させる興味深い文献です。

▶▶エピジェネティックな情報の生物学的調節に着想を得、デジタル情報を保存するための媒体として、DNAに着目しています。単一のDNA鋳型に複数の情報層をどのように保存できるかを実証しており、さらにDNAにコード化された情報層の変換や復元をも実現しています。バイサルファイト処理によるCからUへの変換(A・Tはその処理の影響を受けない)、脱メチル化による5hmCから5fCまたは5caCへの酸化変換や、それとは逆に5fCを5hmCに戻す還元反応など、可逆的な情報の相互変換を行うことで、複数のデータを1つのライブラリーに保存することが可能となったことを報告しています。

Mayer, Clemens, et al. “An Epigenetics‐Inspired DNA‐Based Data Storage System.” Angewandte Chemie International Edition 55.37 (2016): 11144-11148.

メチル化シトシンと、水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体を挿入したオリゴDNAの合成を承ります。1本のオリゴDNA配列中に、以下の4種を共存挿入できます。1種の挿入から合成可能です。

5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)

 

生命活動を支える塩基修飾
RNA修飾塩基「シュードウリジン編」

核酸塩基。どれほどの種類があるのか、ご存知ですか?

アデニン・グアニン・シトシン・チミン・ウラシル。誰もが知るこれら以外にも、修飾を受けた核酸塩基が、実は100以上もあると言われています。中でも特に有名な修飾方法は、メチル化。それから、シュードウリジン化。さらに、脱アミノ化、チオ化など…。中にはそのはたらきの解明が十分になされていないものもあります。

今回は、この中からシュードウリジン化に焦点を当てます。シュードウリジン(Pseudouridine、5-ribosyluracil、Ψ)は、転写後RNA修飾によって生成される唯一の「修飾を受けても質量が変化しない」ヌクレオシドです。質量がウリジンと同じであることからその質量分析は難しく、従来方法では多くの制限があります。

▶RNA中のシュードウリジンを定量分析するための方法を記載した文献をご紹介します。衝突誘起解離(Collision-induced dissociation:CID)質量分析を行い、構造情報を持ったスペクトルを得る方法です。本文献では、既知配列のシュードウリジン含有・非含有の短鎖合成RNAを用いて比較することで、この方法の評価を行っています。

Yamauchi, Yoshio, et al. “A mass spectrometry-based method for direct determination of pseudouridine in RNA.” Nucleic acids research 44.6 (2016): e59-e59.

日本遺伝子研究所では、配列中に『RNA修飾塩基』を挿入したRNAの合成を承ります。
▶イノシン(inosine) ▶5-メチルシトシン(5-me-C) 
▶N6-メチルアデノシン (N6-me-A)  ▶1-メチルアデノシン(1-me-A)
▶シュードウリジン(Pseudouridine) 
▶1-メチルシュードウリジン(1-me-Pseudouridine)
▶5-ブロモウリジン(Br-U) ▶5-ヨードウリジン(5-I-U) 
▶6-チオグアノシン(6-thio-G) ▶2-アミノプリン(2-Aminopurine) 

…他、ご相談に応じます。

 付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

銅(I)イオンを触媒としたアジドとアルキンの付加環化反応(CuAAC)のアプリケーション例をご紹介したいと思います。

CuAACアプリケーション例:合成DNA-ペプチドヘテロコンジュゲート作製

ヘテロコンジュゲートを作製する際の手段は、昨今ではUV架橋が広く用いられています。しかし複雑な混合物であればあるほど、その中に含有する架橋されたコンジュゲートの質量分析同定や、架橋の特異的部位のMS/MS測定は困難を極めます。今回はこの課題を克服するための方法を報告した文献をご紹介します。

▶▶合成DNA-ペプチドヘテロコンジュゲートは、質量分析による試料調製、イオン化、断片化、検出のためのツールとして用いられます。本文献では、前述した課題を克服するために、CuAAC技術を用いています。アジド修飾ペプチドとアルキン修飾DNAオリゴヌクレオチドによって構築された合成DNA-ペプチドヘテロコンジュゲートは、DNAとペプチドがトリアゾール環を介する構造をとります。

Flett, Fiona J., et al. “Click Chemistry Generated Model DNA–Peptide Heteroconjugates as Tools for Mass Spectrometry.” Analytical chemistry 87.19 (2015): 9595-9599.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA・RNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

クリックケミストリーHuisgen反応は、その反応機構を用いた様々な応用が期待されています。今回は銅(I)イオンを触媒としたアジドとアルキンの付加環化反応(CuAAC)のアプリケーション例をご紹介したいと思います。

CuAACアプリケーション例:FISH用DNAプローブの標識

FISH(蛍光in situハイブリダイゼーション)に用いるDNAプローブの標識には、ニックトランスレーション法・ランダムプライムドラベリング法・PCRラベリング法・エンドラベリングやテーリング等、様々な方法が用いられてきました。特に広く利用されている方法ニックトランスレーション(NT)ですが、鎖長の長い二本鎖DNAでは有用性を発揮するものの、オリゴヌクレオチドのような短い一本鎖DNAの標識には向いていないと言われています。今回ご紹介する文献では、この問題点を解決するための試みを提案しています。

▶▶ニックトランスレーション(NT)に替わるFISH用プローブの標識方法として、銅イオンを触媒とするアジドとアルキンの付加環化反応(CuAAC)を紹介しています。CuAACによって標識したプローブのハイブリダイゼーション効率を従来の標識技術によって得られたものと比較し、非常に有望視しています。さらに、このようなプローブを免疫組織化学(IHC)などの他の技術にも実現できる可能性を示唆しています。

Hesse, Susann, et al. “Fluorescent labelling of in situ hybridisation probes through the copper-catalysed azide-alkyne cycloaddition reaction.” Chromosome Research 24.3 (2016): 299-307.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA・RNA

▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA・RNA

▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA・RNA

▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA・RNA 

▶エチニルdU修飾オリゴDNA・RNA

▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA・RNA 

 

重要な役割を担う、脱メチル化誘導体
「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

異常なDNAメチル化は、ヒトに様々な疾患をもたらすと言われています。今回は、エピジェネティックな遺伝子発現調節に関与するMeCP2をはじめとするMBD(methyl binding domain)について述べた文献をご紹介します。例えばレット症候群。原因の90%以上がMeCP2の遺伝子変異であると言われています。

▶▶5-メチルシトシン結合剤(MBD)や修飾剤(TET)の相互作用について、これまでは十分な研究がなされていませんでした。DNAへのMBDの結合は、メチル化CpGの転写抑制に働き、TETが媒介する脱メチル化において5-me-dCを保護すると考えられています。このメカニズムについて、TET のDNAへのアクセスを制限しているのは、メチル化CpGと結合したMBDではなく、MBDそのものであると記述しています。本文献では、5-hm-dCの定量を行うために、5-me-dCを挿入したオリゴDNAを用いています。

Binding of MBD proteins to DNA blocks Tet1 function thereby modulating transcriptional noise, Nucleic Acids Res (2017) 45 (5): 2438-2457.

メチル化シトシンと、水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体を挿入したオリゴDNAの合成を承ります。1本のオリゴDNA配列中に、以下の4種を共存挿入できます。1種の挿入から合成可能です。

5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)

重要な役割を担う、脱メチル化誘導体
「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

DNA脱メチル化に関連する文献をご紹介したいと思います。

TETは、DNA中の5-メチルシトシン(5-mC)を5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hmC)、5-ホルミルシトシンおよび5-カルボキシルシトシンに順次変換し、DNA脱メチル化をもたらす酵素です。急性骨髄性白血病(AML)などの骨髄性悪性疾患をはじめとする癌においてTET変異が確認されており、5-hmCレベルはTETの動態や特性を示すものと考えられています。

▶▶今回ご紹介する文献では、TET阻害剤としてのフマル酸塩やコハク酸塩、それによって調節される5-hmCやHIF(低酸素誘導因子) 標的遺伝子について記述されており、遺伝子発現のエピジェネティックな調節が多層的に行われていることが示唆されています。本文献では、TET酵素活性を測定するために、メチル化シトシン (5-me-dC)を含むオリゴヌクレオチドを使用しています。

Fumarate and Succinate Regulate Expression of Hypoxia-inducible Genes via TET Enzymes, The Journal of Biological Chemistry, 291, 4256-4265, February 19, 2016

メチル化シトシンと、水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体を挿入したオリゴDNAの合成を承ります。1本のオリゴDNA配列中に、以下の4種を共存挿入できます。1種の挿入から合成可能です。

5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)

 

重要な役割を担う、脱メチル化誘導体
「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

DNAのメチル化は、重要なエピジェネティックな役割を担うと言われています。そしてDNA脱メチル化の分子メカニズムには、まだまだ議論の余地が残っていると考えられています。必要のない遺伝情報を隠すためのメチル化と、必要になった時にその情報を復元させる脱メチル化。理に適ったこのシステムに対して、様々な提唱がなされています。

▶▶ 5-me-dC, 5-hm-dC, 5-ca-dCを挿入したオリゴDNAを用いて、DNA脱メチル化の機構の解明を試みている文献をご紹介します。

DNA脱メチル化は、5-メチル化シトシン (5-me-dC)が5-ヒドロキシメチル化シトシン(5-hm-dC)、5-ホルミル化シトシン(5-f-dC)および5-カルボキシル化シトシン(5-ca-dC)へと酸化されることで進行します。これらはすべてDNA脱メチル化の中間体として関与しており、この脱メチル化の機構は高度に管理された複雑なものであると考えられています。この文献では、TET(ten–eleven translocation)タンパクとTDG(チミンDNAグリコシラーゼ)による塩基除去修復(BER)、特に能動的な脱メチル化のメカニズムに着目しています。

Biochemical reconstitution of TET1–TDG–BER-dependent active DNA demethylation reveals a highly coordinated mechanism, Nature Communications 7, Article number: 10806 (2016), doi:10.1038/ncomms10806

メチル化シトシンと、水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体を挿入したオリゴDNAの合成を承ります。1本のオリゴDNA配列中に、以下の4種を共存挿入できます。1種の挿入から合成可能です。

5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)

小さなRNAが未来を切り拓く

マイクロRNA(miRNA)はRISC(RNA-induced silencing complex) と呼ばれるタンパク質との複合体の重要な構成要素です。この複合体はRNAと相補的な配列領域を持つ遺伝子の発現を調節する機能を発揮します。miRNA自身は反応を触媒することはなく、複合体を形成することで作用します。

▶▶このRISCからmiRNAを取り去ることによってRISCの機能を阻害することも出来ます。今回ご紹介する文献では標的遺伝子と相補的な配列を持つAMO(anti-miRNA oligonucleotide)を用いてRISCからmiRNAを放出させるプロファイリングについて解析しています。AMOの種類としてはRISCによる塩基配列の切断に対して耐性のない野生型AMOが耐性のあるOMe修飾のAMOに比べて高い放出効率を示しました。また超短鎖AMO(LNA)では放出は起きず、RISC活性を阻害しないことも報告しています。

Characterization of the releasing profile of microRNA from RISC using anti-miRNA oligonucleotides, Chemistry Letters, Jan 2017, Vol.46, No.1, 143-145

日本遺伝子研究所では、miRNAの合成を承ります。

他にも、3´末端に2塩基のDNAオーバーハング(dTdT)をもつ二本鎖siRNA、各種修飾RNA等の合成も受け付けておりますので、ご相談ください。

qPCR法の新たな技術がここに誕生!
「Hypercoolテクノロジー™」

ノロウイルス GII.P17-GII.17型のように、相同性配列やExon境界の位置・二次構造形成の影響などから、従来のアンプリコンサイズのデザインが困難なケースがあります。また、FFPE病理組織、血漿・血清中、尿中の核酸は、分解が進んでいるものが多く、100nt以下まで分解しているものも少なくありません。

このような場合に、プライマーやプローブのTm値上昇させ、短いアンプリコンサイズにおける短いプライマー・プローブのデザインを可能とした技術が、Hypercool™テクノロジーです。

多数導入、連続投入の実現 ⇒ Tm値上昇ヌクレオチドの導入合成法を確立
複雑で困難な配列のTm値算出が実現 ⇒ Tm値算出法を確立

 

Hypercool™テクノロジーと従来法とのPCR定量値の比較

日本遺伝子研究所は、感度および信頼性を向上させるHypercool™テクノロジーによって、皆さまの研究をサポートいたします。

 

小さなRNAが未来を切り拓く

 

マイクロRNA(miRNA)は、複数の遺伝子を標的として機能するNon-coding RNAです。癌、糖尿病および心臓血管疾患などにおけるmiRNAの役割は言うまでもありませんが、最近の研究において、特に内皮細胞(EC)の機能調節を介し、血管新生を調節するmiRNAの重要な役割が明らかにされたことが報告されています。

▶▶今回ご紹介する文献では、血管新生を調節するため、ポリマーで官能化したカーボンナノチューブ(CNT)を用いた内皮細胞(EC)へのmiRNA送達という新しい戦略を報告しています。ここでは血管形成調節因子としてmiR-503オリゴヌクレオチドを用いており、その取り込みの動態を調べるため、オリゴヌクレオチドをCy3標識しています。CNTをポリマーで覆うことで毒性を低下させ、さらにmiR-503オリゴヌクレオチドの安定化、ECへの効率的な送達を可能にしたと記述されています。

Regulation of angiogenesis through the efficient delivery of microRNAs into endothelial cells using polyamine-coated carbon nanotubes, Nanomedicine: Nanotechnology, Biology, and Medicine, August 2016Volume 12, Issue 6, Pages 1511–1522

日本遺伝子研究所では、miRNAの合成を承ります。また文献中にも登場した、Cy3修飾も承っております。他にも、3´末端に2塩基のDNAオーバーハング(dTdT)をもつ二本鎖siRNA、各種修飾RNA等の合成も受け付けておりますので、ご相談ください。

 

小さなRNAが未来を切り拓く

miRNAは、遺伝子の重要な調節因子であると考えられています。miRNA inhibitor(阻害剤)はターゲットとなるmiRNAの機能を阻害します。このようなinhibitorとして機能する核酸(AMO:anti-miRNA oligonucleotide)は、現在では様々な種類が開発されており、その重要性はますます注目されています。

▶▶ 今回ご紹介する文献も、AMOについて記載されたものです。miRNAの機能的役割を、合成miRNAを用いて調べています。miRNAの機能を阻害するために用いられる合成miRNA inhibitor(2′-O-メチル修飾miRNA)の標的部位におけるミスマッチの影響を評価し、その機能や効果の系統的な実験を報告しています。一つのmiRNAに対して設計されたinhibitorが、他のmiRNAに対してどれほど影響を与えるのか。合成miRNA inhibitorが、より少量で効率的にデリバリーされ得るのか。本文献では、合成miRNAがinhibitorとして、大変有効に働くことが記述されています。

Specificity and functionality of microRNA inhibitors, Silence. 2010; 1: 10.

日本遺伝子研究所では、miRNAの合成を承ります。また文献中にも登場した、2′-Oメチル(2’-OMe)修飾も承っております。

他にも、3´末端に2塩基のDNAオーバーハング(dTdT)をもつ二本鎖siRNA、各種修飾RNA等の合成も受け付けておりますので、ご相談ください。

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

今回も引き続き、銅イオンフリー付加環化反応のための『BCN(ビシクロノニン)』を用いた応用例をご紹介します。

▶▶ペプチドとオリゴヌクレオチドがそれぞれに自律的に構造を形成して複合的に関与するような『ペプチド-オリゴヌクレオチド結合体』を構築したという文献です。3種類の5´BCN修飾オリゴDNAに対して、N末端にアジド修飾したペプチドをHuisgen反応させ、これらをハイブリさせます。すると、オリゴヌクレオチド部分は三重鎖となり、またペプチド部分はコイルドコイル構造をとります。従来の化学合成に替わってHuisgen反応を用いたことで、効率的かつ高収量で実施することができ、ミリグラム規模の生成が実現したと述べられています。

Peptide–oligonucleotide conjugates as nanoscale building blocks for assembly of an artificial three-helix protein mimic, Nature Communications 7, Article number: 12294 (2016)

BCNは、安定して単離可能な最小の環状アルキンC8H12にシクロプロパンを融合させた歪んだアルキンです。小分子嵩、反応性、選択性、簡便性、対称構造 (位置異性体が単一)などが、そのメリットとして挙げられます。

日本遺伝子研究所では、BCN(ビシクロノニン)修飾の他にも、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶ジベンゾシクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA 


qPCR法は、高感度で特異的な反応であることに加え、結果が迅速に得られるという利点があります。低コピー数のウイルスDNAでも検出することができます。検体によっては、潜伏感染状態であっても検出されてしまうことも考慮し、定量的な測定法による評価をすることが重要であると言われています。

日本遺伝子研究所では、qPCR用のCMV・EBVプライマープローブセット(検量線スタンダード付き)をご提供しております。お求めの際は、日本ジェネティクス株式会社へ製品№を添えて、ご注文ください。

qPCR用CMV PPS セット(製品No. 6383530)
qPCR用EBV PPS セット(製品No. 6383521)

■LightCycler®480(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)、Applied BiosystemsリアルタイムPCR機器に対応しています。
■検量線スタンダード付き。
■最適化反応確認を行い、反応プロトコルを添付しています。
■CMVとEBVのDNA定量は、同一PCRプログラムにおける同時RUNが可能です。
CMVのDNA定量に用いられる「major immediate-early protein, IE領域」には二つの変異のタイプ
があり、弊社のqPCR用プローブは、これに対応した二種のプローブを含んだもの
となっています。
EBVのDNA定量には、BALF5遺伝子領域に対応したqPCR用プローブを採用しております。

*弊社は本セットに関する製造・販売ライセンスをF. Hoffmann-La Roche Ltd.より受けています。
*2016年10月受注分より「CMV PPS セット」「EBV PPS セット」の販売元が、日本ジェネティクス株式会社に変更となりました。

 

ダブルラベルプローブとHypercool テクノロジー™

▶▶短鎖プローブとHypercoolテクノロジー™

Hypercoolテクノロジー™を導入したダブルラベルプローブでは、その鎖長を短くデザインすることが可能となりますので、ジェノタイピングアッセイなどに有用です。弊社のダブルラベルプローブの豊富なラインナップと、Tm値の観点からプローブ長をコントロールできる技術で、思いに適った配列をデザインしてみませんか。

▶▶Hypercoolテクノロジー™とは?

『Tm値上昇ヌクレオチド』を用いてTm値を調節し、目的とする温度まで上昇させる、これがHypercool テクノロジー™です。

プライマー・プローブ配列中のアデニンdAを「2-amino-dA」に置換、もしくはシトシンdCを「5-Methy-dC」に置換すると、Tm値を1塩基あたり1~2℃上昇させることができます。この技術によって、鎖長の短いプライマー・プローブをPCR条件内にデザインすることが容易になります。

 

ロングオリゴDNA(~150merまで)

日本遺伝子研究所では、独自の「脱プリン化オリゴ除去処理」を施したロングオリゴDNAをお届けしています。このポリカチオンdetergent処理により脱プリン化オリゴを除去する手法によって、他にない高品質なロングオリゴDNAの製造が実現しています。

▶脱プリン化オリゴとは
鎖長が長くなるほど、強酸性試薬にさらされる機会が増加するオリゴDNA合成。強酸性試薬は、プリン塩基(アデニン・グアニン)を脱プリン化してしまう危険性を持っています。脱プリン化された部分は、熱などの負荷によって簡単に切断されてしまいます。このような脱プリン化塩基を含むオリゴDNA鎖の除去処理をすることが、ロングオリゴDNAを製造するにあたり大切なことの一つであると認識しています。

▶『リアルタイムPCRにおける脱プリン化オリゴの影響』のデータを弊社ホームページに掲載しています。

▶ロングオリゴDNAの用途は様々。SNPの導入やタグ配列挿入のような短鎖長の取り込みを目的とする場合や、コントロールとしてご使用いただく場合など、どんな用途にでも適用できる品質であることを自負しています。弊社では、150merまでのロングオリゴDNA合成を承っております。

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

銅イオンフリー付加環化反応のための歪んだアルキンである『BCN(ビシクロノニン)』。今回は、その有用性に焦点を当てます。生体分子のバイオ直交型標識では、細胞機能を損なうことなく生体分子を標識化するために、銅イオンフリーであることは必須です。BCN(ビシクロノニン)には、分子嵩が小さいこと、高い反応性、非常に簡単な反応であること、構造が対称であること(位置異性体が単一)などの利点があります。

▶▶今回ご紹介する文献では、生命科学や材料科学や表面改質及び分子診断などの分野において、BCNが大きなメリットを持っていることが述べられています。金属イオンを用いず、効率的な分子の結合を必要とするアプリケーションで、広い範囲における応用が期待できると記載されています。

Readily Accessible Bicyclononynes for Bioorthogonal Labeling and Three-Dimensional Imaging of Living Cells, Angew Chem Int Ed 2010, 49, 9422 –9425

日本遺伝子研究所では、BCN(ビシクロノニン)修飾の他にも、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA
NEW!
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA
▶エチニルdU修飾オリゴDNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA 

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

これまで、『銅イオンを触媒としたアルキンとアジドの反応で連結させた一本鎖DNAは、PCR増幅される』こと、『銅イオンフリー付加環化反応(DBCOやBCNとアジド)でクリックライゲーションできる』ことをご紹介してきました。今回はこれまでのご紹介の経緯から、『銅イオンフリー(BCNとアジド)クリックライゲーションさせた一本鎖DNAが、PCRリードスル―する』ことを報告した文献をご紹介します。

クリック反応によって生成されるトリアゾール結合がDNAホスホジエステル結合に擬似することを利用して、PCRリードスル―させた文献は少なくありません。しかし銅イオンフリーで行う場合、結合部分の分子嵩が小さいことがリードスル―の必要条件となる、つまり歪んだアルキンの分子嵩が重要になるようです。

▶▶ BCNを用いた銅イオンフリークリックライゲーションを行い、RT-PCRによってリードスル―されたことを、本文献では紹介しています。またBCNクリックライゲーションをはじめとした、『オリゴヌクレオチドの化学的ライゲーションからPCR増幅まで』の様々なアプローチが、Table1にまとめられています。

Chemical ligation methods for the tagging of DNA-encoded chemical libraries, Chemical Biology 2015, 26:80–88

▶▶オリゴヌクレオチドの化学的なライゲーションからPCRリードスル―の様々な方法を紹介した文献です。CuAAC(銅イオン触媒アルキン-アジド付加環化)やSPAAC(銅イオンフリー付加環化)、チミジン-ソラーレン付加環化などが挙げられており、最適な方法を目的に合わせて検討する際に、ご参考いただければ幸いです。

Universal strategies for the DNA-encoding of libraries of small molecules using the chemical ligation of oligonucleotide tags, Artificial DNA: PNA & XNA 5, e27896; January 2014

 

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA
NEW!
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA 

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

▶▶今回紹介する文献では、銅イオンフリーのもとでDNAを連結させるため、シクロオクチン(DBCO)だけではなく、ビシクロノニン(BCN)という同じく歪んだアルキンも用いています。ビシクロノニン(BCN)はシクロオクチン(DBCO)に比べて分子嵩が小さいことが特長です。

Solid phase click ligation for the synthesis of very long oligonucleotides, Chem. Commun., 2013, 49, 6959

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。また、文献にてご紹介しました、銅イオンフリー用『ビシクロノニン修飾オリゴDNA』の合成も承ります。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA
NEW!
▶ビシクロノニン(BCN:bicyclo[6.1.0]nonyne)修飾オリゴDNA 
▶エチニルdU修飾オリゴDNA
▶エチニルdSpacer修飾オリゴDNA

 

組み合わせのパターン・品質の高さはトップレベル!
「ダブルラベルプローブ」

▶▶日本遺伝子研究所のダブルラベルプローブで、デジタルPCRを。

「次世代のPCR技術」とも言われるデジタルPCR。バンドの濃さによって濃度を推測するPCR、既知の標準サンプルから検量線によって濃度を求めるリアルタイムPCRに次いで登場した「核酸の絶対定量を可能とするデジタルPCR」は、いま、急激にその注目度を上げています。

これまでの合成経験と、ご要望に細やかに対応できる力を併せ、充実したダブルラベルプローブのラインナップ表をつくり上げました。もちろん、ラインナップ表に記載のない組合せも、ご相談に応じます。
リアルタイムPCRだけでなく、デジタルPCRにも、自信をもってお薦めします!

▶デジタルPCRではこんなことができる。

デジタルPCRに関連する論文数は、増加傾向にあるようです。参考までに、その中からほんの数例ですがご紹介したいと思います。FAM&BHQ1プローブとHEX&BHQ1プローブを使用した例を集めてみました。

ゲノム編集における変異導入効率を評価するためにGEF-dPCR (Digital PCR to assess gene-editing frequencies)を用い、遺伝子ノックアウト率の定量化を行なっています。

Digital PCR to assess gene-editing frequencies (GEF-dPCR) mediated by designer nucleases, nature protocols, VOL.11 NO.3, 2016, 598-615

メタノール資化酵母 Pichia pastorisを用いた組み換えタンパク質生産において、最適な遺伝子量を決定するために、ddPCR(Droplet Digital PCR)を利用した論文です。

Droplet Digital PCR-Aided Screening and Characterization of Pichia pastoris Multiple Gene Copy Strains, Biotechnol Bioeng, 2016 Jul;113(7):1542-51

遺伝子治療や遺伝子工学のための有望なツールであるアデノウイルスベクター。小スケールでベクターを調製しその品質管理を行うために、ddPCR(Droplet Digital PCR)を利用しています。

Standard Free Droplet Digital Polymerase Chain Reaction as a New Tool for the Quality Control of High-Capacity Adenoviral Vectors in Small-Scale Preparations, HUMAN GENE THERAPY METHODS 26:25–34 (February 2015)

 

組み合わせのパターン、品質の高さはトップレベル!
「ダブルラベルプローブ」

▶▶日本遺伝子研究所のダブルラベルプローブ

ダブルラベルプローブは、リアルタイムPCRやデジタルPCRに用いるための加水分解プローブです。オリゴヌクレオチドの5´と3´を蛍光色素とクエンチャーで修飾します。用途に合わせて、蛍光色素やクエンチャーを選択できます。

▶▶組合せパターン数は、他に類を見ない!

様々な組み合わせのプローブを合成することができます。弊社で取り扱っている蛍光色素やクエンチャーの数が多数であることから、その組み合わせのパターンは膨大です。

組み合わせの一例として、実績数やご注文数が多いものを以下にご紹介します。

5'-6FAM / 3'-TAMRA, 3'-ATTO540Q, 3'-BHQ-1®
5'-6HEX / 3'-ATTO540Q, 3'-BHQ-1®
5'-Yakima Yellow / 3'-BHQ-1®
5'-Cyanine-3 / 3'-BHQ-1®
5'-ROX / 3'-BHQ-2®
5'-TexasRed / 3'-BHQ-2®
5'-Cyanine-5 / 3'-BHQ-3®
5'-Quasar®705 / 3'-BHQ-3®      … etc.

組み合わせパターン、記載のない修飾に関するご相談を随時承っております。
お気軽にお問い合わせください。

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

生物学分野において、ゲノム配列を解読することは非常に重要です。しかし従来は、コストやスピード、処理能力において制限があり、思うように理解を深めるには限界がありました。次世代シーケンスはこれらの問題点を解決することができる、画期的な技術です。解析にかかる処理能力が比べものにならないほど大きく向上し、さらにはゲノム配列だけでは解釈しきれない様々な相互作用に対する考え方に大きな革命をもたらしました。今回は、そんな次世代シーケンスに焦点を当て、クリックケミストリー技術を用いることによって簡便にcDNAライブラリーを構築した例をご紹介したいと思います。

▶▶サンプルのフラグメト作成および酵素的ライゲーションという煩雑なステップを簡便化した「クリックシーケンス」と呼ばれる方法を紹介した文献です。酵素反応のかわりに、銅イオンを触媒としたアルキン・アジドによるクリックケミストリー付加環化反応を用い、一本鎖DNAを生成しています。この一本鎖DNAはトリアゾール環を含みますが、PCR増幅に対して適合性があったと述べられており、次世代シーケンスcDNAライブラリーを構築することが可能であったと報告しています。

ClickSeq: Fragmentation-Free Next-Generation Sequencing via Click Ligation of Adaptors to Stochastically Terminated 3′-Azido cDNAs, Journal of Molecular Biology (2015) 427, 2610–2616

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA

/category1/modify/page_85

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

前回は、アルキン修飾されたDNA二本鎖に、アジド修飾された金ナノ粒子をHuisgen付加環化反応させて、金をきれいに配置する例をご紹介しました。今回は金ではなく、CdSe–ZnSe量子ドットをオリゴDNAとHuisgen反応させる例をご紹介したいと思います。

▶▶コア/シェル型CdSe–ZnSe量子ドットの表面をアジド化し、シクロオクチンで修飾したDNAとHuisgen反応させ、CdSe–ZnSe量子ドット−DNA複合体を合成します。量子ドットをCdSe–ZnSeコア/シェル型とすることで、半導体の発光効率アップを図っています。本文献では、クリックケミストリーによって高効率に、コンパクトで結びつきの強い、水溶性のバイオセンサーが構築されると報告しています。

このQD–DNA複合体donorと蛍光プローブacceptorによるFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)で、SNP(一塩基多型)の解析が可能であったと述べられています。

Robust and specific ratiometric biosensing using a copper-free clicked quantum dot–DNA aptamer sensor, Nanoscale. 2013 Nov 7; 5(21): 10307–10315.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA

/category1/modify/page_85

ご紹介した文献中で登場している蛍光色素をはじめとする「ATTO series」を修飾したオリゴDNAの合成の実績もございます。ご相談ください。

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

様々な分子同士を結合することができるクリックケミストリー。今回は、DNAを用いたナノスケール電子デバイスに焦点をあてます。DNAの連続金属化、DNA回路素子製作に関する様々なアプローチが報告されています。小型化やコスト削減を図るため、またその安定性などから、DNAを用いた電子デバイスが有望視されています。

▶▶ Huisgen反応を利用した電子デバイス開発の例として、電気的スイッチングや電荷蓄積が可能な金属ナノ粒子を、DNA鎖に固定する技術に関する文献をご紹介します。アルキン修飾されたDNA二本鎖に、アジド修飾されたグルタチオン誘導体で官能化された金ナノ粒子をHuisgen付加環化反応させます。すると、金が一分子ずつ密にきれいに配置されます。DNA配列中のアルキン配置によって、金ナノ粒子同士の距離をコントロールすることが可能となることが述べられています。

Chain-like assembly of gold nanoparticles on artificial DNA templates via ‘click chemistry’, Chem. Commun., 2008, 169–171

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA
▶エチニルdSpacer

 

エチニルdSpacerオリゴDNAを紹介します!
エチニルdSpacer修飾オリゴDNA

▶エチニルdSpacer修飾とは?

dSpacerの名前の通り、塩基部を欠いたデオキシリボース環のみの構造です。(前回のe-mailによるご案内で、dSpacer修飾オリゴDNAをご紹介いたしました。ご参照ください。)通常のオリゴDNA鎖において塩基が結合している糖の1´位にアルキン構造が結合しているため、この部分をクリックケミストリー付加環化反応させることができます。このときの反応効率は、高効率が維持されます。Huisgen反応後には、付加環化反応により作られる1,2,3-トリアゾール環が、糖の1´位に位置する構造となります。塩基部を欠いているので、挿入された配列部分の二本鎖の安定性を和らげることができます。DNA配列に導入した際の安定性やその効果はdSpacerと同様です。組み込まれる構造により、二本鎖の安定性をコントロールすることができるとも言われています。

NEW!
日本遺伝子研究所では、エチニルdSpacer修飾オリゴDNAの合成を承ります。オリゴDNA鎖の任意の位置に導入できます。5´や3´末端、インターナル修飾が可能です。

▶1-エチニルdSpacer修飾の応用例として、論文をご紹介します。1,2,3-トリアゾール環が糖の1´位に位置することから、疑似核酸塩基(ユニバーサル塩基)として利用することができると述べられています。本論文は疑似核酸塩基として応用できる一例です。

Click fleximers: a modular approach to purine base-expanded ribonucleoside analogues, Organic & Biomolecular Chemistry, 2012, 10, 6521-6525.

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

いろいろな分子同士を結合することができるクリックケミストリー。今回は、クリックケミストリーを利用したバイオコンジュゲートに焦点をあてます。特にコンジュゲート調製による薬物輸送の効率化に触れていきたいと思います。

siRNA治療薬のデリバリー効果を上げるために、様々な方法が報告されています。細胞親和性をアップさせるための脂質ナノ粒子。葉酸受容体が過剰発現する癌細胞へ伝送されやすくするための葉酸。細胞への取り込み向上のためのPEG。運搬体としてのカチオン性リポソーム…。siRNA治療薬を分解させることなく効率的に輸送するために様々な工夫がなされており、その報告数は数知れず。今回はその中でもクリックケミストリーを利用した薬物輸送の例をご紹介します。

▶▶siRNA を効率的に標的組織へ送達させるための手段として、「葉酸-PEG-siRNAのコンジュゲート」を紹介した文献です。クリックケミストリーを用いて葉酸-PEG-siRNAのコンジュゲートを構築することで効率的にもたらされる、受容体特異的遺伝子のサイレンシング。siRNA治療薬を静脈投与した場合に顕在する課題、すなわち急速な腎クリアランスによる体外排出やヌクレアーゼによる分解、標的細胞へ取り込まれにくい等を解決する方法の一つであると報告しています。

Defined Folate-PEG-siRNA Conjugates for Receptor-specific Gene Silencing, Molecular Therapy Nucleic Acids (2012) 1, e7

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA、RNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

今回は「Bioorthogonal Reactions(生体直行型反応)」について触れたいと思います。

前回、「銅イオンフリー」のクリックケミストリーを題材としました。銅(I)イオン触媒下で加速して進行するクリックケミストリーHuisgen反応ですが、アルキンの替わりにシクロオクチン(DBCO)修飾を利用したり、THPTAを添加することで、銅(I)イオン毒性の懸念を解消できることをご紹介しました。

それではなぜ、銅イオンフリーHuisgen反応が注目されるのでしょうか。
それは、Huisgen反応が生体直行型反応だからです。「Bioorthogonal Reactions(生体直行型反応)」とは、お互いとの間にだけ起こる、生物学的な系では唯一の反応であるということを表しています。例えばNHS-esterは、DNAまたはタンパク質に見られるアミノ基を標識する可能性が、また、チオール基はタンパク質中のスルフヒドリル基と反応する可能性があります。ところが、クリックケミストリーHuisgen反応では、アルキンもアジドも生物学的な系において通常見られない官能基で、生体内での交差反応が起こりません。加えて、アルキンやアジド自体が細胞に与える毒性はないと言われていることから、生体内における特異的な反応には、銅イオンフリーHuisgen反応は非常に有用であると考えられているのです。

▶▶今回も「Bioorthogonal Reactions(生体直行型反応)」に関するレビューをご紹介します。本レビューでは、生体における選択的な反応が困難でありながらも求められる理由とその魅力について、生体直行型反応の重要性と関連させながら述べられています。また、レビューの後半には、生体におけるシクロオクチンを用いた銅イオンフリー反応の応用例が記載されています。バクテリオファージの蛍光ラベル、タンパク質へのアジド導入と蛍光ラベル、タンパク質-タンパク質相互作用の研究、細胞の画像解析など、幅広く紹介されていますので、参考になるアプリケーション例が見つかれば幸いです。

Cu-free click cycloaddition reactions in chemical biology, Chem Soc Rev. 2010 Apr; 39(4): 1272–1279.

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA
NEW!
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

今回は「銅イオンフリー」のクリックケミストリーをご紹介します。
クリックケミストリーHuisgen反応は、銅(I)イオン触媒下で加速して進行します。しかし、銅(I)イオンは細胞にダメージを与えるため、生体内反応においては、銅イオンフリーであることが必須です。クリックケミストリーHuisgen反応で、銅(I)イオン毒性の懸念を解消するための2つの方法をご紹介します。

1.アルキン修飾の替わりに、シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾を施す
シクロオクチンとは歪みを持ったアルキンです。銅(I)イオンフリーでアジドと反応します。細胞にダメージを与える銅(I)イオンを触媒としないので、細胞内のクリック反応にも応用できると言われています。

2. THPTAを添加する
銅(I)イオンの生物学的毒性を遮断することができます。THPTAは銅(I)イオンに結合し、クリックケミストリーHuisgen反応における触媒の有効性を維持しながら、銅(I)イオンの潜在的な毒性作用を遮断することが報告されています。

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA                                                                                         
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA                                                                  
▶シクロオクチン(DBCO:dibenzocyclooctyl)修飾オリゴDNA               
(銅(I)イオンフリーでアジドと反応)

▶▶ここで、銅(I)イオンフリー反応に関するレビューをご紹介いたします。生細胞中または生体内で反応が行われる場合に求められる事項と、多様な反応について述べられています。

Copper-Free Postsynthetic Labeling of Nucleic Acids by Means of Bioorthogonal Reactions, ChemBioChem 2015, 16, 1541 – 1553

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

操作が簡便、反応が特異的で高効率、反応条件が温和…などの利点から、非常に優れた手法であると注目を集めているクリックケミストリー。その特長の一つとして「汎用性の高さ」も挙げられています。

▶▶その利点を生かした例として、オリゴヌクレオチドを用いたクリックケミストリーについて、概説されたレビューをご紹介いたします。例えば、クリックライゲーションで連結したオリゴヌクレオチドを鋳型としてPCR増幅ができること、カテナンをはじめとする環状構造体や、三本鎖・四本鎖についてなど、広く紹介されています。

Click chemistry with DNA, Chem. Soc. Rev., 2010, 39, 1388–1405

▶▶クリックケミストリーを用いたポリマー合成、生体高分子の機能化など、マテリアルサイエンス分野における応用例が述べられている論文をご紹介いたします。オリゴヌクレオチドをはじめとする生体高分子をターゲットとしたクリックケミストリーにも少し触れられています。クリックケミストリーの可能性を提示した内容となっていますので、ご参考ください。

Click Chemistry in Materials Science, Adv. Funct. Mater. 2014, 24, 2572–2590

日本遺伝子研究所では、クリックケミストリーHuisgen反応用の修飾オリゴDNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA

 

付加環化反応で機能性分子を創りだす
「クリックケミストリー」

Huisgen反応は、クリックケミストリーの中で最も一般的な反応と言われており、分子の片方をアルキン、もう片方をアジドで修飾して結合反応させます。
日本遺伝子研究所では、クリックケミストリー用の修飾オリゴDNA合成を承っております。

▶アジド(-N3)修飾オリゴDNA
▶アルキン(-CΞCH)修飾オリゴDNA

クリックケミストリーは、以下の利点から、非常に優れた手法であると注目を集めています。

・操作が簡便である
・特異的に反応する
・pHに依存しない
・反応溶媒を問わない(水でも可)
・反応効率が良い
・汎用性が高い
…など。

クリックケミストリーは、その反応機構を用いて、様々な応用が期待できると言われています。
次回、オリゴヌクレオチドを用いたクリックケミストリーについて、概説されたレビューをご紹介いたします。

 

qPCR法の新たな技術がここに誕生!
「Hypercoolテクノロジー™」

Hypercool テクノロジー™は、Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、PCRの増幅サイズを短くデザインすることで、分解されたRNAでもとらえることができる技術です。

▶▶Tm値算出式がミソなんです

Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、増幅サイズを短くデザインする、Hypercool テクノロジー™。重要なのが、任意のアデニンAやシトシンCをTm値上昇ヌクレオチドに置換したときの実際のTm値です。これまでは置換後のTm値の簡便な算出法がなかったため、そのデザインは容易ではありませんでした。

私たちは、Tm値上昇ヌクレオチドを導入したときのTm値の簡便な算出法を確立。短い増幅サイズのプライマー・プローブのデザイン・合成を可能とし、Hypercoolテクノロジー™による定量PCRを実現しました。

自らデザインしたい方のために、
弊社ホームページにてTm値算出シートを公開しています。

Tm値上昇ヌクレオチドを挿入した配列のデザインにはコツがあります。

qPCR法の新たな技術がここに誕生!
「Hypercoolテクノロジー™」

Hypercool テクノロジー™は、Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、PCRの増幅サイズを短くデザインすることで、分解されたRNAでもとらえることができる技術です。

▶▶新進気鋭のTm値上昇ヌクレオチド
増幅サイズを短くするには、プライマー・プローブも短くデザインしなければなりません。しかし、プライマー・プローブが短くなると、そのTm値は低下し、PCR条件から外れてしまいます。
Hypercool テクノロジー™では、短くなったプライマー・プローブの塩基配列中のいくつかの塩基を、Tm値上昇ヌクレオチドに置き換えることによって、Tm値を調節し、目的とする温度まで上昇させることができるようになります。配列中のアデニンAを「2-amino-dA」に置換、もしくはシトシンCを「5-Methy-dC」に置換すると、Tm値を1塩基あたり1~2℃上昇させることができます。Tm値(melting temperature:融解温度)とは、二本鎖DNAの半分(50%)が一本鎖になる温度です。

2-amino-dA(2aA): 置換前のチミンTとの結合は2本ですが、置換後の結合が3本となることで、Tm値が上昇します。 

5-Methyl-dC(5mC): 置換前と置換後で結合の数に変化はありませんが、置換後の修飾基の疎水性
(水と混ざりにくい性質)によって結合形成部分の水分子が排除され、結合の力が増強されます。この結合の増強によってTm値を上昇させることができます。


Tm値上昇ヌクレオチドに置換した時、実際にTm値はどのようにして算出するのか?
その算出方法が、本技術の重要なカギとなります。

 

qPCR法の新たな技術がここに誕生!
「Hypercoolテクノロジー™」

▶Hypercoolテクノロジー™なら、できなかったことができる!

FFPE標本からの遺伝子解析について考えたことはありませんか?
できないとあきらめていませんか?
それがかなうことにより、過去の膨大な疾患データを活かした遡及的な研究が可能となります。
Hypercoolテクノロジー™を用いれば、それが実現できます。
Hypercoolテクノロジー™は、疾患の治療や予防に大きく貢献できるものと考えています。

Hypercool テクノロジー™とは、PCRの増幅サイズを短くデザインする技術です。

▶FFPE標本からのリアルタイム定量PCRの限界を打破する!

長期保存したFFPE組織中のRNAの多くは、100bp以下に分解が進行しています。
そのため、リアルタイムPCRで通常設定されるアンプリコンサイズでは、感度や精度が低下し、
その定量的な解析や評価は難しいとされてきました。

分解されたRNAをqPCRできるのか?
・・・できます。Hypercoolテクノロジー™なら。

Hypercool テクノロジー™は、PCRの増幅サイズを50~70bpとすることで、分解されたRNAでもとらえることができる技術です。

その秘密は、Tm値上昇ヌクレオチドにあります。

qPCR法の新たな技術がここに誕生!
「Hypercoolテクノロジー™」

 Hypercool テクノロジー™は、Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、PCRの増幅サイズを短くデザインすることで、分解されたRNAでもとらえることができる技術です。

▶▶Hypercoolテクノロジー™なら、保管しているFFPE標本から遺伝子発現定量を行うことで、過去にさかのぼって定量値を比較することが可能となります。

▶▶日本遺伝子研究所では、Tm値上昇ヌクレオチドを挿入したHypercool Primer & ProbeTM合成サービスを承っております(デザインサービスもオプションで承ります)。

是非、お役立て下さい!

加水分解法プライマー&プローブセット
プライマー2本(OPCグレード, 2 O.D.保証)
5’FAM-3’TAMRA修飾プローブ1本(HPLCグレード, 1 O.D.保証)

インターカレータ法プライマーセット
プライマー2本(OPCグレード,2 O.D.保証)

 

お持込試薬の合成、承ります

80種類以上におよぶ修飾品の合成実績。その実績数は今もなお、増え続けています。
オリゴDNAへのお手持ちの試薬のラベリングは、そんな私たちが得意とするものの一つ。
製薬企業へのOEM供給など、多方面の研究分野へ様々なオリゴDNA・RNAを供給している私たちだからこそ、できるものがあります。お考えの修飾がありましたら、一度ご相談ください。

オリゴDNA・RNAは、このようにして製造されています

日本遺伝子研究所のオリゴDNA・RNAは、清浄度クラス10,000のクリーンルームで製造されており、空気中における浮遊微粒子は常に定められた清浄度レベルに管理されています。温湿度・差圧などの環境条件も徹底管理。供給される材料・試薬・水も清浄度を一定に保ち、製品への汚染防止のため厳密な品質管理体制の下で製造しています。

厳密な品質管理
品質チェックを全合成品について実施しています。
吸光度測定による収量チェック、MALDI TOF/MSもしくはキャピラリー電気泳動による厳しい品質管理をおこなっており、品質基準を通過しない合成品があった場合には、直ちに再合成をしています。

 

「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

この数年で急激に注目を集めている脱メチル化誘導体。
では、脱メチル化誘導体とはどのようなものなのでしょう?
少しばかりながら、ご紹介させていただきます。

■5-f-dCのゲノムワイドなプロファイリング

Genome-wide Profiling of 5-Formylcytosine Reveals Its Roles in Epigenetic Priming Cell 153, 678–691, April 25, 2013

■グリオブラストーマ(膠芽腫)のDNAに多く存在する5-hm-dCの重要な役割

5-hydroxymethylcytosine plays a critical role in glioblastomagenesis by recruiting the CHTOP-methylosome complex
Cell Reports 9, 48–60, October 9, 2014

■エピジェネティックメカニズムの薬物治療への応用

Epigenetic mechanisms of importance for drug treatment
TIPS-1143; No. of Pages 13

1本のオリゴDNA配列中に、以下の4種を共存挿入できます。もちろん1種の挿入から承ります!

メチル化シトシンと、水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体

5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)
/wp/wp-content/uploads/2014/08/5-hm-dC-HPPDF.pdf

 

RNA保存液「RNA SHIELDER」により実現しました!

RNA保存液「RNA SHIELDER」
/category2/solution/rna-shielder

RNA SHIELDERが開発されたことによって実現した製品・サービスの一部をご紹介します!!

RT-qPCR用の一本鎖RNAスタンダード作製サービス
/category4/qpcr/page_56

検量線スタンダードRNA(インフルエンザ用)
/category2/rna/page_128

qPCR(遺伝子定量)精度管理RNA(CML用)
/category2/rna/page_113

検量線スタンダードRNA、精度管理RNAは、トライアル版もあります。

特殊機能修飾オリゴDNAラインナップに追加!
「エピジェネティック修飾オリゴDNA」

メチル化とともにエピジェネティクスに深く関与し、この数年で急激に注目を集めている脱メチル化。
不明な点の多いその分子機構には、未知の可能性が期待されています。

New Lineup!!
メチル化シトシンと水酸化酵素によって変換される脱メチル化誘導体
5-メチル化シトシン (5-me-dC)
5-ヒドロキシメチル化シトシン (5-hm-dC)
5-ホルミル化シトシン (5-f-dC)
5-カルボキシル化シトシン (5-ca-dC)

シトシンのピリミジン環5位炭素原子が化学修飾された特殊塩基です。
従来のオリゴDNA合成上の問題点をクリアし、1本のオリゴDNA配列中に
これら4種を共存挿入できるようになりました。

詳細は
/wp/wp-content/uploads/2014/08/5-hm-dC-HPPDF.pdf

 

RNA保存液「RNA SHIELDER」

RNA SHIELDERは、RNAを、冷蔵(2~8℃)で安定的に長期保存するための保存液です。

凍結融解はもう必要ありません!
RNAを溶液状態で冷蔵保存でき、精度管理用のコントロールとして利用可能です。

長期保存が実現!
従来は-20℃凍結保存でも分解され、長期保存は難しいとされてきました。

輸送にも便利!
冷蔵輸送(2~8℃)等によるダメージを最小限に抑えます。

RNA SHIELDERで、様々な問題が解決できます。
初めてご利用になる方へお奨め、トライアル版もございます。
使い勝手を試してみたい方、保存したいサンプル数が少ない方には、是非!

Hypercoolテクノロジー™にインターカレータ法が新登場!!
これまでのHypercool Primer&Probe™ではプローブも合わせたお取り扱いでありましたが、この度、プライマーのみで利用できるHypercoolテクノロジーインターカレータ法が登場しました。「Tm値上昇試薬」導入時のTm値算出式を確立することにより70bp以下の短いアンプリコンのプライマーデザインを可能にしました。
長期経過FFPEサンプルからのRNA、血漿中のRNAの定量が可能に!

House Keeping Geneの「GAPDH」についてSYBR Green I を用いてqPCRを実施。
サンプル: K562 totalRNA由来cDNA

                             (社内データ)

Hypercoolテクノロジー™プライマー 1組: ¥9,200―税抜き
オプションでプライマーデザインも承っております。

 

 RNA合成のご案内

長年の実績により、多くのお客様に繰り返しご利用いただいております。

siRNAや アンチセンスオリゴへの修飾により、発現抑制効果の向上のみならず、
ヌクレアーゼ耐性をアップさせることにより導入効率の向上も期待できます。

▶2′-OMe-RNA導入 (ヌクレアーゼ耐性向上)
▶2′-F-RNA導入 (二本鎖安定性向上)
▶Cholesteryl修飾 (導入効率アップ)
▶S化(ホスホロチオエート結合)導入 (ヌクレアーゼ耐性向上)

他にも様々な修飾に対応していますので、お気軽にご相談ください。
DNA/RNAキメラ(ハイブリッド)合成の一本鎖/二本鎖何れも承っております。

 

Hypercool Primer&Probe™テクノロジー
弊社測定例のご紹介

<本テクノロジーの有用性が示されました!>

【サンプル】
健常者全血から抽出したRNAサンプルから、加速的に分解させて「分解RNAサンプル」を調製しました。

【分解度合の確認】
TapeStation(アジレント・テクノロジー社製)の電気泳動装置により、分解前のインタクトなRNAサンプル分解RNAサンプルの泳動結果を以下に示します。

【定量結果】
逆転写により得られたcDNAに対して従来法とHypercool Primer&Probe™テクノロジーによるqPCRを実施した結果、本テクノロジーでは従来用よりも4~18倍の定量値を示し、分解RNAサンプルに対して本テクノロジーが有用であることが示されました。

 

お問い合わせ
株式会社日本遺伝子研究所 合成事業部
E-mail:oligo@ngrl.co.jp
TEL:022-388-9748 (合成事業部直通) FAX:022-388-9740 まで

 

合成DNA 取扱い修飾品のご案内

【電気化学的分析のためのフェロセン標識】
5’末端、3’末端またはインターナル-dTフェロセンも承ります。
フェロセン修飾オリゴDNAにチオール修飾も可能です。

フェロセン(Ferrocene)は電極表面へ分子を固定し、電子化学的反応性を制御する研究や電子光学素子、化学センサー、界面反応性の研究モデル、電荷移動の基礎研究などで利用されます。安定した酸化還元特性を有するため、さまざまな電気化学反応のアプリケーションに使用されており、フェロセン修飾オリゴDNAも研究ツールとして期待されております。応用例として片方の末端をチオール化することで金属に結合させることにより、電気化学的にSNPを検出する方法などがあります。

 

フェロセン-チオール修飾 構造式参考例

参考文

H.Brisset, A.E. Navarro, N. Spinelli, C. Chaix, and B. Mandrand, Biotechnology Journal, 2006, 1, 95-98
Nakayama M., Ihara,T., Nakano,K. and Maeda,M. Talanta, 2002, 56, 857-866
Wjatschesslaw A. Wlassoff and Garry C. King. Nucleic Acids Res., 2002, 30, 12, e58
Ihara T., Nakayama,M., Murata,M., Nakano,K. and Maeda,M. Chem. Commun. 1997 1609-1610
Ihara T., Maruo,Y., Takenaka,S. and Takagi,M. Nucleic Acids Res., 1996, 24, 4273–4281.

他にも様々な修飾品を取り扱っております。まずはお気軽にお問い合わせください。

 

メチレンブルーのインターナル修飾
オリゴDNAプローブ合成が可能になりました

メチレンブルーはレドックス(酸化還元)メーカーとしてよく知られています。生化学の分野でも利用され、レドックスメーカーとして知られるFerroceneよりも良好な感度と安定性、効率的な電子移動を示すという報告もあります。オリゴDNAの修飾においてメチレンブルーの修飾位置は重要なポイントで、末端修飾よりも、塩基配列同士の間に修飾(インターナル修飾)されたプローブの方がより良好なシグナル抑制を示すという報告があります。

しかしながら、これまでオリゴDNAへの修飾では、オリゴDNA合成後にメチレンブルー誘導体を後付けする方法しかなく、この後付け反応はオリゴDNAとメチレンブルーの静電的およびπ-スタッキング相互作用によって、反応効率が低下するという課題がありました。

ここで弊社が紹介する新規プローブは、前述の課題を解消し、オリゴDNA合成と同じステップで塩基配列の中間にメチレンブルー誘導体を結合させることによって、メチレンブルーの性能を最大限に発揮できる画期的なDNAプローブです。

本プローブ合成に用いるメチレンブルー誘導体は塩基性に弱いため、塩基配列部分の合成に用いるアデニン、グアニン、シトシン、チミンの各塩基の合成試薬も、一般的なプライマー・プローブ合成とは異なった特殊試薬へ置換えることが必要で、さらに特別な処理技術を必要とします。

<アプリケーション例>
メチレンブルーはレドックス(酸化還元)マーカーですので、電気化学的変化による酸化還元電位の変化を検出・計測に利用することが知られています。

例えば、一本鎖オリゴDNA状態とその相補鎖との結合状態の差による電気化学的バイオセンサーとして用いることができ、SNPの電気信号により検出を応用したチップの開発研究、あるいはDNA同士に限らずアプタマーオリゴDNAとその対応分子間の相互作用変化の検出に利用の可能性があります。

例えば、一本鎖オリゴDNA状態とその相補鎖との結合状態の差による電気化学的バイオセンサーとして用いることができ、SNPの電気信号により検出を応用したチップの開発研究、あるいはDNA同士に限らずアプタマーオリゴDNAとその対応分子間の相互作用変化の検出に利用の可能性があります。

特殊合成のため、価格等、詳細についてはお問い合わせください。

qPCRにおける新たな手法!
Hypercool Primer&Probe™テクノロジー


◆FFPEサンプルでお困りではありませんか?
 長期経過サンプルで困難であったmRNAの定量が可能に!

◆血漿/血清中のcell-free RNAの定量が可能に!

<実施の一例>
血漿中からRNAを抽出し、大腸がんとの関係が示唆されるβ-catenin mRNAの定量

【試料】血漿から抽出したRNAサンプル
【方法】
①インタクトなmRNAを定量
②従来の100bpAmplicon RT-qPCRによる定量
③Hypercool Primer&Probe™テクノロジーRT-qPCRによる定量

【結果】
方法①および②ではmRNAは検出されませんでした。
方法③Hypercool Primer&Probe™テクノロジーでのみβ-cateninが検出されました。


RNA保存溶液
「RNA SHIELDER(シールダー)」によって実現可能となった製品をご紹介します。

【検量線スタンダードRNA(インフルエンザ用)】
A(H7N9)検出用アッセイ向けに、検量線スタンダードとしても利用できるH7亜型RNA陽性コントロールのトライアル版をご用意しております。

【ご希望のRNAスタンダード作製承ります】
1step RNA発現qPCRでは、RNAスタンダードが不安定である理由から、これまでRNAスタンダードが用いられてきました。しかしながら、この場合、逆転写部分の検証がないことが課題でした。「RNA SHIELDER」を用いれば、安定したRNAスタンダードをご提供できますので、RTからqPCRまでをカバーした精度管理が可能となります。

RNA保存溶液「RNA SHIELDER」関連製品のご案内
「RNA SHIELDER」によって実現可能となった製品をご紹介します。


<RT-qPCR用の一本鎖RNAスタンダードが実現可能に!>
1step RNA発現定量PCRでは、RNAスタンダードを安定して使用することが困難で、これまでDNAスタンダードによる定量が行われていました。しかしながら、この場合、RT部分の検証がないことが課題となっています。「RNA SHIELDER」を用いれば、安定したRNAスタンダードを調製することができ、RTからqPCRまでのQuality controlが可能となります。

<qPCR(遺伝子定量)精度管理RNA(CML用)>
CMLなどの発現定量PCRを対象として、K562細胞からの抽出RNAに「RNA SHIELDER」を添加した「精度管理RNA」を販売しております。このRNAは内部精度管理に適した製品で、このK562細胞を用いた精度管理RNAの販売はRIKEN BRC(理研バイオリソースセンター)より許諾を受けております。

RNA保存溶液「RNA SHIELDER」 

●次世代シーケンス(NGS)のサンプルRNA保存に対する有効性を実証!
NGSにおいてはサンプルRNAの保存状態や輸送中の温度変化による分解が懸念されてきました。本製品を用いることによって、貴重な保存RNAの使用分を凍結融解せず冷蔵条件で保存でき、また輸送中の温度変化による分解を抑えることが可能となります。

●RT-qPCR用の一本鎖RNAスタンダードが実現可能に!
1step RNA発現定量PCRでは、RNAスタンダードを安定して使用することが困難であるため、DNAスタンダードを用いてサンプルRNAを定量する手法がとられていますが、この場合は逆転写部分の検証がないことが課題となっています。本製品を用いれば、安定したRNAスタンダードを調製することができ、逆転写からqPCRまでのQuality controlが可能となります。

●CMLなどの発現定量PCRを対象として、K562細胞から抽出のRNAに本製品を添加した「精度管理RNA」を販売しております。この「RNA」は内部精度管理に適した製品で、K562細胞を用いた精度管理RNAの販売はRIKEN BRC(理研バイオリソースセンター)より許諾を受けております。

オリゴDNA・RNA合成にGMP準拠対応クリーンルームを整備  

GMP準拠に対応したクリーンルームを整備した環境のもと、qPCR等各種キットのコンポーネントとなるオリゴヌクレオチドのOEM供給を行っております。
■JIS規格およびISO規格クラス4相当、清浄度クラス10000のクリーンルームを設置
■浮遊微粒子清浄度、温度・湿度・差圧等の製造環境管理を実施
■材料・試薬の受入からの合成品の出荷までの徹底した管理体制を導入。 

クリーンベンチ、クリーンルーム内入口シャワーの様子

オリゴDNA・RNA合成にMolecular Biology Grade Waterを使用
RNaseフリー・DNaseフリー・エンドトキシンフリー水の採水が可能な超純水装置を設置し、分画分子量13,000のUF膜を用いて生物由来の高分子不純物除去を施したMolecular Biology Grade Water を使用しています。


発現抑制効果・導入効率アップ

siRNAやアンチセンスオリゴへの修飾により、発現抑制効果の向上、ヌクレアーゼ耐性をアップさせることによる導入効率の向上が図れます。

●2’-OMe-RNA導入(ヌクレアーゼ耐性向上)
●2’-F-RNA導入(二本鎖安定性向上)
●Cholestery修飾(導入効率アップ)
●S化(ホスホロチオエート結合)導入(ヌクレアーゼ耐性向上)

上記修飾を組み合わせたDNA/RNAキメラ(ハイブリット)オリゴの一本鎖、二本鎖、何れの合成も承ります。

製品 サービスのご案内
ノロウイルス変異株プライマー

特長
1.GⅡ/4 2012変異株に特徴的な変異部位(P2d領域の抗原性に関与しているエピトープのアミノ酸配列中の368E)をターゲットにしております。
2.プライマーに特殊な塩基を導入し、Tm値を上げることで、短い領域内で条件の良いプライマーの設計が可能となり、感度/特異性の向上に成功しました。
3.P2d領域で設計され、ライセンスに抵触しません。
4.通常のサーマルサイクラ―はもちろんリアルタイムPCR(SYBRGreen I 法)にて実施可能で、迅速に判定が可能です。

セット内容・価格情報
製品No. 500101
製品名:ノロウイルス(Norovirus)GⅡ/4 2012変異株プライマーセット
価格: ¥15,000-(税別)
反応回数:約250回分相当
※反応条件プロトコルを添付しています。

使用方法
現在お客様がご使用の方法によりノロウイルスGⅡが陽性になった検体をテンプレートに、ノロウイルスGⅡ/4 2012変異株プライマーセットを使用し、リアルタイムPCR機器あるいは通常のサーマルサイクラ―でPCR増幅させます。反応後、SYBRGreen I による融解曲線分析、あるいは電気泳動にて判定を行います。

※本プライマーセットは研究試薬です。診断目的には使用できません。

新規遺伝子型ノロウイルスとHypercoolテクノロジー™

新規遺伝子型ノロウイルスGⅡ.P17-GⅡ.17は、2014/15冬季シーズンの1月以降に国内でも広域流行を引き起こしており、すでに中国や台湾などでも流行が確認されております。ノロウイルスGⅡ.P17-GⅡ.17が2015/16シーズンに大流行する可能性があります。今回のノロウイルスは変異が早く、またPCRによる検出も難しい条件があり、現在はシーケンスによる検出が主流です。

弊社では、より厳しい制約がある条件下でのPCR検出に有効な技術であるHypercoolテクノロジー™によって、新規遺伝子型ノロウイルスを検出できるプライマー&プローブのデザインに成功しました。このデザインは2015年までに公開されたGⅡ.17の変異株と同じクラスターにあるすべての配列を検出するもの(従来のGⅡ.17株は検出しません)ですが、新たな変異株の流行に備え随時追跡予定です。

▼Hypercoolテクノロジー™とは?

Hypercoolテクノロジー™は、Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、プライマー・プローブの長さを短くデザインすることができる技術です。

●プライマー・プローブの設計できる領域が限られて困難

●プライマー・プローブの長さを短くすると一般的にはTm値が下がってしまう

Hypercoolテクノロジー™では・・・

●プライマー・プローブの長さが短くてもTm値を上昇できる

●Hypercoolテクノロジー™があれば限られた領域もデザインが可能に!

●プライマー・プローブの設計基準を満たす理想的な設計を実現!


qPCR法の新たな技術がここに誕生!
Hypercoolテクノロジー™

Hypercoolテクノロジー™は、Tm値上昇ヌクレオチドによってTm値を調節し、PCRの増幅サイズを短くデザインすることで、分解されたRNAでもとらえることができる技術です。

▼▼Hypercool Primer&Probe™デザインに挑戦!

100bp以下に分解が進行したFFPE組織中のRNAなどをターゲットに、PCR増幅サイズを70bp付近としたHypercoolテクノロジー™で定量PCRをおこなってみませんか。プライマー・プローブを自らデザインするコツを公開しています。

▼▼Hypercool Primer&Probe™デザインサービスで、皆様をサポート

Hypercool Primer&Probe™デザインに自信がない方、多忙で時間を確保できないという方でもご安心ください。日本遺伝子研究所では、Hypercool Primer&Probe™デザインサービスも承っております。1999年より数多くのデザインをご提供してきた実績と熟練した技術が、皆様をサポートします。

▼▼Hypercool Primer&Probe™の合成はお任せください
デザインが完了したら、プライマー・プローブ合成します。webご注文フォーム、E-mail、FAX等でご注文下さい。

合成事業部 製品サービスのご案内

●GS Junior,emPCR Lib-L/Lib-A 用プライマー
ロシュ・ダイアグノスティックス454 sequencing GS Juniorを使用する際のLib-L用プライマー、およびLib-A用プライマーが簡便にご注文いただけるようにラインナップしました。

●SeqCap EZ, 454 Rapid/ illumina 用 オリゴDNA
ロシュダイアグノスティックス SeqCap EZ において使用するオリゴDNAの454 Rapid用、 illumina用のそれぞれを簡便にご注文いただけるようにラインナップしました。

454 RapidにおいてPre-およびPost-Capture LM-PCRのステップで使用するオリゴ、illuminaにおいてPre-Capture LM-PCRのステップで使用するオリゴがご注文いただけます。

併せて、それぞれの機種におけるヒトゲノムを用いた実験の際のqPCRによるエンリッチメントの確認ステップで使用するオリゴ、およびライブラリー調製時にゲノム断片に結合させるユニバーサルアダプター配列同士が、ハイブリダイゼーションすることに由来するキャプチャーの特異性の低下を防止するためのHybridization Enhancing オリゴ(HEオリゴ)をご注文いただけます。

qPCR用合成セットに新しい項目が加わりました。
REG遺伝子ファミリー qPCR用合成セット ラインナップ

HumanのREG1α 、REG1β 、 REG3 、REG4 、HIP/PAP 、5種のREG遺伝子ファミリーをプライマーとプローブのセット(qPCR用合成セット)として発売を開始しました。

このREG遺伝子ファミリーは、科学技術振興機構(JST)による実用化の育成研究「REG遺伝子発現によるがんの予後診断法の実用化と治療薬のグランドデザインの確立」の成果です。

お問い合わせ先
合成事業部
e-mail:oligo@ngrl.co.jp

合成事業部ニュース
【特許出願】
【近日上市予定】

弊社では、この度Total RNAとssRNAの保存液を開発いたしました。近日上市を予定しておりますが、今回はこの保存液を用いた実験データの一部をご紹介いたします。

これまで―20℃に保存してもRNA鎖は分解スピードが速く、長期保存が困難でした。この度、私共は4℃保存においてもRNAの長期保存を可能とする保存液を開発しました。この保存液はPCR阻害もなく、診断薬やRNAを用いた諸実験に有用なものと期待しています。

下図はTotal RNAの4℃および室温保存の比較一例です。経過時間ごとにターゲットに対するリアルタイムPCRを行い、Cp値を観測して変化を比較しました。通常のDEPC水溶液では4℃でもRNAの分解が進行し、室温ではさらに分解が速くCp値が急激に増加している一方、弊社保存液中のRNAでは分解が大幅に抑制されていることが分かります。

『二重らせん』と『Na+』の結晶構造研究より生まれたSalt Free Oligo®

●Salt Free Oligo®

Na塩を全く含みません。それは『除去する』ではなく『混入させない』という考え方。
弊社オリゴDNAは、全製品がSalt Free Oligo®です。

●License Free Fluorescence&Quencher

【Dual-Plex, Multiplex検出にも利用可能】
多くの蛍光/クエンチャーの修飾は商用キットなどのProbeへ使用される際、その供給元からの許諾Licenseが必要となります。弊社ではその許諾Licenseを必要としない蛍光/クエンチャーをラインナップしております。

●Click Chemistry Oligo

【生体直行型反応の一つです】
Huisgen【3+2】環状化を利用して強固な結合を形成します。反応系の環境や条件にほとんど影響を受けません。水中・生体適合条件下においても反応が進行する高選択的・高収率・高速反応が特長の結合手法です。

●Ferrocene Oligonucleotide

【安定した酸化還元特性】
【電気化学反応のアプリケーションへ】
電極表面へ分子を固定化し電気化学的反応性を制御する研究や電子光学素子、化学センサー、界面反応性の研究モデル、電荷移動の基礎研究などで利用されております。

●RNA SHIELDER

【特許出願中】
【近日上市予定】
Total RNAと一本鎖RNAの長期保存を可能とする新型保存液

これまでRNA鎖は分解スピードが速く、保存が困難でありました。RNAの長期保存が可能となることでRNAを用いた測定の精度・信頼性・効率性が高まります。

●Primer Stabilizer

【特許出願中】
【近日上市予定】
常温での長期保存を可能にする保存性・運搬性に優れた保存溶液

保存の度に凍結・融解を行う必要はありません。溶液のまま長期保存が可能であるため、乾燥状態の保存品を再溶解させる必要もありません。

合成Oligonucleotide蛍光・発光・金属などの修飾には、弊社へお任せ下さい

■Ferrocene Oligonucleotide

Ferroceneは電極表面へ分子を固定化し電気化学的反応性を制御する研究や電子光学素子、化学センサー、界面反応性の研究モデル、電荷移動の基礎研究などで利用されております。安定した酸化還元特性を有するため、さまざまな電気化学反応のアプリケーションに使用されており、Ferrocene Oligoも研究ツールとして期待されております。応用例として、Ferrocene Oligoの末端をThiol化することで金属に結合させることにより、電気化学的にSNPを検出する方法などがあります。

●5’Ferrocene(フェロセン)修飾オリゴ

■Click Chemistry Oligonucleotide 

●選択性・収率・反応速度において優れた結合手法
※Click Chemistryとはアルキン-アジドの付加環状化反応に対する造語です。

従来の末端修飾に加えて、internal修飾も可能となりました。
■アジド(-N3)修飾オリゴ(▼アルキン構造をもつ相手と結合)
■アルキン(-C≡CH)修飾オリゴ(▼アジド構造をもつ相手と結合)
(※いずれも5’末端、3’末端、およびInternalへの(塩基配列としての)導入が可能です。)

★化学発光体『アクリジニウム』標識 承ります。

■『アクリジニウム』標識 オリゴDNAの応用例

・固定化オリゴDNAと標識化オリゴDNAを有する固相を準備しサンプルと混合すると、ターゲットと二種のオリゴDNAとの間で二本鎖部分を形成させます。過剰の標識化オリゴDNAを洗浄した後、化学発光性のシグナルを、ルミノメーターなどを用いて測定することによってターゲットの有無を判定します。

・既知濃度のターゲットを測定することによって得られる濃度とシグナル強度の検量線と比較することによって未知サンプル中のターゲット濃度を算出することも可能です。

■化学発光体『アクリジニウム』とは・・・

アクリジニウムとは、イムノアッセイおよび核酸アッセイにおいて非常に高い感度の検出を提供してくれる化学発光性の標識物質です。化学発光とは、励起光により蛍光波長を放出する蛍光物質とは異なり、引き金となる物質(トリガーと総称)を添加して生じる化学反応によって発光する物質です。アクリジニウムのトリガーはアルカリ条件下の過酸化水素です。

■『アクリジニウム』の特長は・・・

・量子収率が高いため高感度に検出されます。
・励起光を必要としないため、光源が不要です。
・そのため、試料による錯乱光や試料中の不純物による蛍光の影響を受けません。
・トリガーを加えてから短時間で発光が完了するため、ハイスループットにサンプルを処理することが可能です。

■弊社の『アクリジニウム』標識オリゴDNA

以前よりもアクリジニウムは容易に加水分解を起こしてしまうため、オリゴDNAに標識することは困難でありました。
現在では、そのことを改善するための種々の派生体が見出されていますが、弊社では高い発光効率を保った従来のタイプにおいて分解をほぼ100%抑制し、オリゴDNAへ標識することに成功しました。(特許出願予定)

Double Labeled Probe

この機会にMultiplex PCRやDual-plex PCRを試してみませんか?
こんな利点が!!
☆マスターミックスやプレートなどのランニングコストの削減!
☆作業時間と作業量の短縮!
☆実験誤差の低減と信頼性の向上!

【Double Labeled Probe 各種1本から!】
マルチプレックスqPCRにご好評頂いているダブルラベルのプローブにつきまして、各種1本からの注文が可能となります。

Double Labeled Probeラインナップ
5′-LightCycler®480Cyan500/3′-BHQ-1®
5′-6FAM/3′-BHQ-1®
5′-LightCycler®Yellow555/3′-BHQ-1®
5′-LightCycler®Red610/3′-BHQ-2®
5′-LightCycle®RED670/3′-BHQ-2®
5′-6FAM/3′-ATTO540Q
5′-6HEX/3′-ATTO540Q
5′-6HEX/3′-BHQ-1®
5’Yakima Yellow/3′-BHQ-1®
5′-6FAM/3′-TAMRA
etc‥‥

ページのトップへ戻る